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#30代
[エッセイ]子猫みたいな声で 誰かにすり寄る隣のあの子が 死ぬほど憎くて、泣きたいくらい愛おしい
王子様が迎えに来ないことも
お花畑はどこまでも広がってはいないことも
分かり始めるお年頃
水割りじゃもう酔えない
ストレートで激しく酔わせてほしい、ずっと
雑味も上等
それもご愛嬌
なんて言ってはみるけど
丸ごと飲みほす覚悟、まだ持ち合わせてないくせにね
酔ったフリ、見ないフリ、分からないフリ
そんな小技ばかり上手になって
本当の自分はいつの間にか迷子
子猫みたいな声で
誰かにすり寄る