短歌もらいました㉒
歌人、木下龍也さん。
図書館から「天才による凡人のための短歌教室」木下龍也という本を借りてきて読んだ。面白かったです。
自分を天才と呼ぶ高飛車な歌人の態度かと思ったが、そうでもない。
面白い本だった。
私は彼の短歌が好きだったので、彼の創作の秘密がスコシ知れたが、この本の全てが面白かった。
難しそうだが、何がどう面白かったのか語ろう。
いつものように短歌をもらいながら。
ナナロク社出版の歌集である。
目に浮かぶような都会の風景。書いて無いが、電車の中だろう。想像できることは省略して構わないのだ。実際にあったのだろうか?素敵な光景。
数年前、姉と母の家を、片付けた。
不思議なことに、私はいつも、幼き日に過ごした母の家の夢を見ていた。
それは、仏壇のある部屋に、色々な虫が巣くっていたり、不気味で気持ち悪い、何かと気になる夢だった。
母の家を姉と片付けてから、その夢は一切見ない。
帰って来て早くなんとかしろと、家に呼ばれていた気がする。
可愛すぎる。
こんな歌詠んでいたら女子に好かれちゃうと思い、選んだ。
さっきの可愛すぎて女子に好かれそうな歌と違って、いい。
私と行く覚悟ができている。
英語には在って、日本語には無いTHEの、重要なような、そうでもないような、感じ。でも、ほんの少し、何かが足りないのだ。
恋愛を繰り返す程、出会い、好感を持ってキスにまで至る距離の長さに眩暈を感じるかも。
あいよぶ魂と速攻恋人になれればいいのだけれど、そう簡単にはいかないのが恋愛。
犬のことは元々大好きだけど、その大好きなものがどうでもよくなるぐらい何があったのだろうか?
この本の始まりに、自分の歌集から、何首か、木下氏は配置している。
彼の歌を好きだからこの本を手に取ったが、やはり、彼の歌は好きだ、と素直に思う。
はじめに
ほんとうに短歌でいいのか?
木下氏は、はじまりから3度、読者に呼びかける。
短歌をつくる利点はそれくらいしかないと木下氏。
という章で、合計30冊の歌集のタイトルと値段が表示されていた。
すべて買うと、5万3517円+税の金額。
木下氏が歌人になるにあたって、それだけの歌集をすべて買って読んだのだろう。
一見ふざけているように見えるけれど、とてもマジメで、本気だ。
歌集をたくさん読んで、気に入った歌人が見つかったら、2人インストールせよと、木下氏は言う。
彼の短歌に、穂村弘さんの「短歌ください」で出会ったが、木下氏がインストールしたのは「穂村弘」と「吉川宏志」のダブルひろしだそうだ。
すごく具体的なアドバイスが続く。
歌人を目指す人は、是非、本を買って読むといいと思います。
私は、今は短歌をもらいます。
うまい!
クロールの息継ぎみたいに、詩集を読むことと生活を難なくドッキングさせるなんて、上手すぎる。
毎日、短歌をつくる時間、触れる時間を持て、とある。
たまに、今日の私、短歌製造機になってる?って時があるので、やっぱりそうなんだ!と嬉しい。
有名なレコードジャケットが目に浮かんだ。
横断歩道をゼブラゾーンと表現。ビートルズの4人と僕のたったひとり。日中と夕ぐれ。対比。
木下さんの弱点は、上手すぎることかもしれない。
そういう技巧的な短歌だったのか。
お握りをそう描くっていう視点が新鮮で素敵だと思っていたが、天然ではなかった。手の内を知って、残念な一首。
note写仏部だけに、選ぶ。観音さま。
真ん中だと千手で、日陰になっているかもしれない。
神様ってそのとおり。いい人にも悪い人にも対等に優しい。
自分を生かすのも殺すのも、自分次第だから、他人や神様のせいにできないところだ。
あなたのための短歌一首
平安時代にこの詩型は愛おしいたったひとりへむけて書くものだったのだから「あなたのための短歌一首」は原点回帰のようなものなのかもしれないと木下さんは語る。
歌人を続けていくための安定的な収入源になっているそうだ。今後を生きていく歌人としては重要なことのひとつ、あなたもぜひ、あなたなりの方法で、短歌を販売して欲しいとあった。
あとがき
木下龍也を信じるな
とあった( ´艸`)
いやあ、煙に巻かれたね。
気持ちよく巻かれました。
いつか手にしたい一冊です✧♡
この本を読み、自分は、木下さんと全く別な作戦で行こう!という思いが強くなりました。
作戦は立てず、心が感動したまま、思わず詠む( ´艸`)