雪の降る青森に来て、観て✧♡③
2022年12月、奈良君の誕生会が弘前市で行われると言う。
同級生がやっているスナックで、声のかかった同級生が集まるらしい。
そうか!ただの奈良君に会うチャンスだ!
自分が世界的アーチストにびびらずに、ただのフツーの人として奈良君に会えるか?
いよいよ、実行する時が来た。
その会を主宰している友達に、妹も出席してもいいかと聞いたら、OKという返事。12月だから、なかなか人が思うように集まらないらしく、むしろ、あやのんちゃんの友達も、連れてきてもいいと言う。
高校時代の友人で、奈良美智ファンのユミコに声をかける。
ユミコにとってはまたとないチャンスだから、二つ返事でOK。
2人で八戸市から、ユミコの車で、恐る恐る出発。
実際、当日が来たら、またまたアクシデントが起きて、人は、なぜか減る一方。不思議である。
結局10数人集まった。
私は今回、一緒に写真も撮らないし、サインももらわないと決心している。だって、ただの奈良君だ。
姉貴たちの集まりは、小・中・高と、いつの時代なのか、いろいろの同級生たち。私とユミコは、お手伝い、飲み物を給仕する係に徹する。
この中では、若い者扱いが何気に嬉しいw。
姉貴たち同級生が、懐かしい集まりを楽しめばいいのだ。
ただ、ドサクサに紛れて、デビット・ボウイのカラオケを入れて、奈良君とのデュエットを試みる。
しかし、歌おうとすると、英語の歌は難しく、2人とも、撃沈笑。
姉が司会をしていた誕生会は、最後は世界的アーチストのサイン会に突入して、三本締め、主賓の挨拶。
「ビートルズの歌に64歳になったら・・・という歌があるんだけど、
来年、64歳だから、みんなでその歌を歌えたらいいと思う」
そんな奈良君らしいあいさつで、会は和やかに終わった。
2次会に数名、奈良君の友達のひろしさんの店に行く。
そこで奈良君と久々に話をした。奈良君は、アイヌ問題について、私は、amazarashiという青森出身のアーチストの話をしていた。あとでユミコに、
「君さ、奈良さんにやたらamazarashiを勧めていたよね。
本人は別にそんなに興味が無さそうだったけど笑」と笑われる。
ただの奈良君に接するのが目的だからいいの!
フツーに接した自分に安心した2022年。
2023年は、青森県立美術館で、奈良君の大きな展覧会があるという。
若い時の色々な作品を集めているらしく、姉の持っている作品にも、貸してくれないか?と、声がかかった。
そうなのだ。
うちの姉は、奈良君の作品を一つ持っているのである。
同級生たちからは、
「くるみは、流石、先見の明があるよね!」と言われている。
それは、奈良君と私の同級生のM君が二人展をした時の絵だ。
下北で働いていた姉は土日に弘前を訪れ、母と2人で、その二人展の画廊を訪れた。そこで、奈良君のある絵が2万円で売られていた。
しかし、持ち合わせがない。
お金が財布に入っていないというと、
「じゃ、半額の1万円でいい」ということで、1万円で奈良君の絵を買った。
それも、本人が買いたいというより、母が、
「同級生の絵を買ってあげなさい」と背中を押したのだと言う。
ウケる。
さすが、母!
下世話な話、その1万円の絵は、今では100万円ぐらいの価値らしい。(100倍って!)たぶん、姉はその絵を売ったり手放したりしないので、子孫が生活に困ったら、お宝として、好きなようにすればいいのではないか?
個人蔵であるその絵が今回の展覧会に展示されるので、姉も、この展覧会の内覧会に招待され、懇親会への出欠も来ていた。
「これに出席しようか、どうしようかな?
知っている人もそういるわけじゃないし」とためらう姉に、
「誰でも行けるもんじゃないんだから、全部、出席しなよ」と私。
すると、
「そうだ、あやのん、お前も一緒に行ってこい」
とうちのダンナが宣う。
えええええ~!突然、火の粉が私にも降りかかってきた。
会場が青森市なので、ホテルを取る。
10月13日(金)14時45分~美術館で受付開始。
15時15分~作家の挨拶。内覧会で、作品を鑑賞。
ホテルに行き、次の懇親会に向かう。
18時~ ワラッセにある居酒屋で、懇親会。
私は八戸市、姉は弘前市と、青森県の右と左に住んでいるので、その中心の青森市には現地集合。車を持たない姉のために、前日、弘前入りすれば2人で行けるが、前日の階上岳登山参加のため、その案はナシになった。
青森市に不案内な私は、姉を新青森駅に迎えに行くこともできない。
時間通り、青森県立美術館に車で辿り着けるかで、精一杯なのだ。
そんなバタバタした感じの中、内覧会の日がやってきた。
( ↑ やっと現在w!つづく)