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短歌もらいました✧♡㉑

 長い道も終わりそう!道長さま~~~~
 さっそく「短歌タイムカプセル」から短歌もらいます💖

あぶらげの一枚ぜんぶ大空にひろがっているみそ汁の春

柳谷あゆみ

 どんなに食欲のない暑い夏も、味噌汁は美味しく飲める。


黒帯作w


いつかひつじとなるまでの間をかけまはる夏のふもとのまっしろい雲

山崎郁子

 小林正観さんが、次のように本に書いている。

ある一つの魂は、鉱物、植物、動物、雲、人間にそれぞれ10万回ずつ生まれ変わります。

 その順番で生まれ変わるのだそうだ。動物から、雲になるって、面白い!もくもくした羊が、雲になるんだなあ。この短歌と逆かしらw。



図書館にモーターの音 どの国の言葉でもないパスワード打つ

山崎聡子

 パスワード、どれがどのパスワードかなんだかわからない。それにパソコンが、グーグルが覚えてくれて、自分が覚える必要もなかったりして。そんな時、パソコンがなんの並びだ?というパスワードを推奨してくる。歌人のパスワードはそれだろうか?それとも、彼女にしかわからない謎の言葉。
 図書館は静かで、パソコンを打つカチャカチャいう音だけが響く。


身の粉を混ぜてつくった彫像はゆうぐれ青く目があくだろう

山下泉

 身の粉?骨の灰?土に還ってとても石に近くなったもの。それが混じった彫刻は、夕ぐれに目が開きそうに思う。異国の古い庭の遺跡で。



選択肢は三つ ポピーに水を遣る、猫を飼ふ、ぼくの恋人になる

山田 航

 一番初めを選ぶ( ´艸`)もしかして絶対やって欲しいこと、最初に入れた?


田中絹代が素晴らしい。むしろの下はヤスデが這っている( ゚Д゚)!


明日の空につぶてを投げて時過ぎぬ問ひかけはいつも女ばかりが

山中智恵子

 私は、女であって、不利だったとか損をしたとか言う体験がほぼ無いが、(教師という仕事も男と平等だった)「虎に翼」等、法曹界に道を開いた主人公たちは大変だったなと思う。知らないだけで、教師だって初めはそうだったのかもしれない。
 先日のある日、父に性虐待を受けて父を殺した女の人がドラマに出てきた日、サンダカン娼館八番館という映画をちらと見て(女の子が辛い目に合う映画は観たくない)、あるnoterさんのほぼ私小説で、温泉街に売られてきた若い女の子の話を読んだ。
 なぜ、秋の日の在る一日に、三つも連続してそのことについて考えさせられるドラマ、映画、記事に出会うのか?これはいったいどんなシンクロなのだろうか。
 社会の底辺で、貧しく一番弱い女に、身を売るという過酷な労働があるのは、なんとも遣る瀬無かった。身を売れる女はまだマシだと男は言うだろうか?いや、身を売れない男に生まれたほうがよほどマシである。
 女はいつも性的に搾取される側だと感じた。



青森の人はりんごをみそ汁にいれると聞いてうそでもうれしい

雪舟えま

 北海道生まれ。北海道ではみそ汁にソフトクリームを浮かべて飲むってanne_coが言ってたなあ(←遠い目)
 面白いからもう一首。 

うれいなくたのしく生きよ娘たち熊銀行に鮭をあずけて

雪舟えま

 県民ぽさって、短歌で出せるんだ。あっ!道民か。
 それ、やってみたい( ´艸`)

 八戸地方に伝わる、南部せんべいで甘い赤飯を挟むこびりっこという謎のおやつ。anne_coが再現した!信じられない組み合わせだけど、なんとも言えない美味しさのものなのです。怖いものみたさでGO!



あをき血を透かせる雨後の葉のごとく鮮(あたら)しく見る半袖のきみ

横山未来子

 夏が近づいて初めて半袖になった人の血管のみえそうな白い腕に、どきっとした感じが出てる。



見えるっていうそのことが美しい降る雪のみな落ちゆく朝に

吉岡太朗

 雪の美しさって、はっきり見えることにあるんだなあ。空気中の水蒸気が凍って結晶になって降ってくる。霧よりも雨よりもはっきりした姿で降る雪は、色とりどりの町を真っ白に染めてしまう。



おなじ絵を時をたがえて見ていたりあなたが言った絵の隅の青

吉川宏志

 ふと話をしているうちに、2人共同じ絵を見て覚えていることに気づく。見た時は、2人とも全く違った年齢で観ていたのだけれども。
 2人とも絵の隅の印象的な青を覚えていたのだ。


おっぱいといふ権力がなつふくの女子らによって語られている

吉田隼人

 おっぱいって女だけに与えられた権力なんだ( ゚Д゚)
 おっぱいと対になるような存在はなんだろう?
 男のペニスに憧れる女はあまりいない気がするが( ^ω^)・・・



羅紗夫人・フエルト夫人・絹夫人 板にまかれてひんやりとをり

米川千嘉子

 美しい布を纏うのは女性のイメージがあるから、布を夫人に例えたところが面白い。M夫人はどんな布かしら?



主体的たれといわれて立たされているのはぼくのなかにあるビル

渡辺松男

 教師が言いがちな言葉。それを言っている教師自体が主体的かどうかはわからないけど( ´艸`)、美術科のテーマで「主体的に勉学に取り組む生徒を育てるための授業の研究」とか、あった(←遠い目)
 立たされているのは、ぼくではなく、彼の中にそびえる教師の言葉を聞かない大きなビルだ。

 もしかして、もしかして、道長様~~~~~~~~~~~

 ついに終わりました!


よくやった!


 もう、こんな凄い本で、無謀な企画はやらない賢い自分であろうよ💖
 引用させて頂いた素晴らしい歌人の皆様との出会いを大切に、これからも、自分の短歌を磨いて行きます!

 「短歌タイムカプセル」は買い、です。
 短歌を勉強する方、この本はとてもいい本だと、記事を書き、身に沁みました。

 おススメします✧♡








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