創業したい人が集まる場 創業支援施設とは?
こんにちは!
静岡県の中小企業診断士、大滝綾乃(オオタキアヤノ)です。
子どもの夏休みで空き時間ができず、すっかりご無沙汰してしまいました。8月は子どもと川や海へ行くと共に、補助金の申請支援もあり、忙しくしております。
さらに、8月から2か月間限定で、静岡市の創業支援施設(B-nest)にて経営相談員を行っております。
創業相談は前職での経験もあり、現在も創業者の支援を行っているため、私の得意分野の一つです。創業支援施設の相談員はやってみたい仕事の一つでしたが、業務時間が家の都合と合わず、手を挙げることができませんでした。
創業相談される方は現在仕事をされている方がほとんどであり、会社勤めされている方のためにB-nestでも平日は19時まで相談対応しています。週1日とはいえ、小学生のママには19時までの就業はなかなかのハードルでした。
しかし、今回は土曜日17時まで、2~3か月間限定と、条件が良かったため、手を挙げて、運よく選考していただけました。
さて、会社に勤められている方は、創業支援施設がどんなところか分からない、行ったことがないという方がいらっしゃると思います。今日は創業支援施設とはどんなところか、また創業相談で多い内容などをお話ししたいと思います。
創業支援施設とは
創業支援施設は、創業したい人に対してセミナーや個別の相談等を行っている施設です。創業支援施設は創業を考えている人から新たに事業を展開したい人まで様々な人を対象としています。
日本は先進諸国のなかでも開廃業率が低いです(下表参照)。その理由は起業の文化が根付いていないなどいろいろあります。そんな中、政府は2013年6月に「米国・英国並みの開業率10%台を目指す」ことを掲げ、さらに2014年1月には創業を促進するために、市区町村等が民間事業者と連携して創業に係る支援を行うことを推奨した法律「産業競争力強化法」を施行しました。この法律を基に全国各地に創業支援施設が作られました。
10年前はほとんどなかった創業支援施設ですが、現在は各都道府県に創業支援施設があります。例えば東京には各区に創業支援施設があり、インキュベーション施設という、創業者が安価に利用できる施設も充実しています。
創業相談で多い内容とは
さて、8月からの創業相談は先日無事に初日を終えることができました。
初日の相談内容は
・会社を退職してお菓子屋を開きたい。
・これから会社を立ち上げるが、集客に不安がある。
・会社を立ち上げたが、売上を軌道に乗せることができない。
といったものでした。
創業相談の多くは事業計画がまだぼんやりとしているものが多いです。そのために、事業計画を具体的にしていくことから始めます。例えばお菓子屋の開業であれば、どんなお菓子か、どこで開業するか、通販か小売か、等を、相談者の理想に近づけていきます。そして、次回までに『宿題』を出して答えを考えてきてもらいます。
昔はお菓子屋を開くのであれば、個店を持たないと販路を広められませんでした。今では通信販売や委託販売が増え始め、店舗を持たなくてもお菓子を作れる場所があれば販売することができるようになってきました。作る場所は菓子製造業許可を取る必要がありますが、自宅でも専用の場所を設ければ製造許可を取ることができます。
開業にかかる費用を補助する補助金も出てきましたし、開業に対するハードルは10年前と比べると低くなってきた気がします。創業を考えられている方はお気軽に創業支援施設の門をたたいてみてください。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。