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声に出して読みたいBLEACH

BLEACHのアニメと漫画を見るのに一日を使い切り脱力しています。

原作漫画自体は2016年に連載を終えている作品ですが、今、最終章のアニメが現在進行形で放映されています。

今回のアニメ、とっても出来がいいんです。毎週、原作ファンの気持ちを汲み取った演出と超展開で脳髄を焼いてブチ抜いてくる。

なのに、古い作品のせいでこの最終章に至るまでのBLEACHの歴史と良さを知っている人が少ないんですよね。

BLEACHは、そのおしゃれ展開と厨二病臭さに避ける人も多い作品だった気もします。私も大きな声でBLEACHが好きだとはなかなか言えませんでした。

でも、私は今、BLEACHを見て、一瞬であの頃に引き戻されたように中学生の頃と同じ興奮を覚えているのです。今なら恥ずかしくない。そう思ったので、今日はBLEACHの面白さを叫ぶだけの投稿です。

オサレアニメの先駆けである伝説のOP

まずはじめに、今放映しているアニメがすごく面白い作品なのに、全然人に勧められない残念さを叫びたい。

BLEACHのアニメが放映されていたのは、私が中学生の頃。最近のアニメはメディアミックスの考え方も浸透していて、原作の進行度なども企画段階からきちんと加味されているので、アニメの放映中に引き伸ばしなどはなく、展開も自然で映像作品としてもとても面白くなっています。

しかし、あの頃はそういった配慮があまりされていなかったようで、原作に追いついては、唐突なオリジナルストーリーや、繰り返される戦闘シーンによって無理やり引き伸ばされるものでした。

オリジナルストーリーが原作に良い方向で影響を与えるパターンもありましたが、原作との設定に齟齬が生まれてしまったり、世界観が少し違うな、というものが多いものです。

見ていて間延びしてしまうものが多くて、今更350話以上あるアニメを見て、とも言いづらく布教しづらい。

夫も、アニメ好きの上司も、「アニメの話数が多すぎて見る気にならない」と言われて誰にも見てもらえません。

今、アニメのオープニングやエンディングの映像というのは、一つの作品として、アニメの内容とはとっても楽しまれていますよね。曲の力で注目されているアニメも多いと思っています。

そんな、おしゃれで見応えのあるOP映像の先駆けは、絶対にBLEACHだと思っています。

バトルアニメなのに、ほとんど戦ってるシーンがない。正直、内容を知らない人がオープニングを見てもなんのアニメかわからない。

でもやたら演出がおしゃれで、当時、流行りに流行っていたORANGE RANGEの「*〜アスタリスク」の勢いと共になんかわからないけど「オサレ」な世界観を叩きつけてきたのがBLEACHです。公式の動画がないのですが、アニメはNETFLIXなどで配信されているので、ぜひそちらで見てみていただきたい……!

そんなオサレOPの先駆けであるBLEACH、原作はさらに想像をいくオサレさである。

ナルトやワンピース、ジョジョなど、書き込みが多い作品が多かった中、BLEACHはその大胆なコマ割りが特徴的な作品。漫画なのに、まるで映画を見ているようなカメラワークをコマ割りでやってのけています。

当時ジャンプを買っていましたが、BLEACHだけなんかやたらセリフが少ない。余白などが多いだけでなく、見開きで1コマとか、1ページ余白とセリフだけとか、平気でやってます。

そしてたまに出てくるセリフも正直意味わからないこと言ってるんだけどすごいかっこいい。
同時期に連載していたDEATH NOTEとBLEACHが同じ週間連載とは思えないほど文字量が違います。

声に出して読みたい名前たち

正直、ストーリーが秀でてる作品はもっとあるかもしれないんですが、読んでいると謎の高揚感で包んでくれる作品です。何度も「うおおおおおおおおお」っと興奮冷めやらぬタイミングがあるんです。

まず名前。BLEACHの構成要素のほとんどを「名前」が持ってるんじゃないかというくらい、色々な名前によって作品が支えられています。キャラクターの名前、キャラクターが持つ刀「斬魄刀」の名前、敵が攻撃の時に呼ぶ呪文のようなもの、とにかくたくさん名前が出てきます。

作者の久保帯人先生の名前すらもオサレさを構築しているように感じます。

キャラクターの名前も、とにかく声に出して呼びたい名前が多い。

「グリムジョー・ジャガージャック」「アーロニーロ・アルルエリ」とか「ナナナ・ナジャークープ」とか、名前がカッコ良すぎるんですよね。

こんなに口に出したくなる名前、ほとんどありません。正直、上記の彼らが出てきた時の漫画の内容はほとんど覚えていなかったんですが、この名前だけは一生忘れないと思います。

そして、こんな無意味そうな名前があったと思ったら、主人公の「黒崎 一護」にはすごい伏線が含まれまくっているんですが、やられたーという気持ちになります。

主人公やその仲間たちが持っている武器たちには、それぞれ人格と名前があって、武器で攻撃する際には名前で呼びかけて応じてもらわなければいけません。

刀の名前と呼びかける時のフレーズはその武器の能力を表しているものが多いんですが、どれもセンスが良すぎる。

「頭を垂れろ、侘助」「花風紊れて花神啼き、天風紊れて天魔嗤う、花天狂骨枯松心中」「射殺せ、神鎗」「散れ千本桜景厳」など好きなものをあげるだけでもなんかテンションあがります。

当時、wiiのBLEACHのゲームで、wiiリモコンがゲームのキャラクターの刀の動きと連動する対戦ゲームがあったんですが、キャラクターと一緒に必殺技名を叫びながら遊んでました。とんでもない高揚感でした。

声に出して読みたいセリフたち

そして、BLEACHでのオサレポイントはネーミングセンスだけではありません。

要所要所で出てくる、セリフも魅力の一つ。

「あまり強い言葉を遣うなよ 弱く見えるぞ」

このセリフは、有名すぎるので、BLEACHを知らない方でも聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

「憧れは理解から最も遠い感情だよ」「私が貴様を斬るのはただ 貴様が私の誇りに刃を向けたからだ」「死ににいく理由に他人を使うなよ」

どんな生き方したらこんなかっこいいセリフが言えるようになるんだろう。

これらのセリフを目にした時、何度もその部分を頭の中で読み直しました。一人だったら声に出していたと思います。今日は漫画喫茶で漫画を読んでいたので、大きな声では読めなかったんです。

そして極め付けは、ポエムです。

ハロー ハロー ぼくから世界へ 応答願います ぼくらのコードは正しくつながっていますか ぼくの世界は正しく回転している模様 システムオールグリーン コミュニケーションは不全─────── ハロー ハロー ぼくから新しい世界へ ぼくはきみと出会えてうれしい ぼくらのコードは正しくつながりそうですか ぼくの世界は正しく回転していますか システムオールレッド コミュニケーションは良好───────

『BLEACH』12巻より

初めてこれを読んだ時、私は衝撃を受けました。

少女漫画を手にしているのかと思ってしまうほど、バトル漫画の中に自然に差し込まれたポエム。おかげで、当時の私はBLEACHっぽいポエムを書くことに勤しんでいました。

巻頭や、話の節目など、いろんなところで多様なテイストのポエムが読めます。これもBLEACHの楽しみです。

そして、アニメのいいところはこんなセリフを声優さんたちがすごく素敵に読み上げているところです。

今やっているアニメのPVに、BLEACHのオサレ要素が全て詰まっているように感じましたのでこちらを紹介して終わります。

皆さんもBLEACHを見る、読むなりして、私と童心に還りましょう。そしてよかったら一緒に千年決戦篇を鑑賞しましょう。

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