学習を始めて1カ月の初心者が、これが「マーケティングか」と震えたワークマン本
私は、マーケティングのマの字も知らない所から、マーケティングについて勉強を始めて、まだ1月もたっていないペーペーです。
私自身、現在マーケティングを勉強する上で「どんな書籍を読んだらいいのか」というのにすごく悩んでいます。あれも読みたいこれも読みたい、と右往左往する中で気分を変えようと本屋で手にとったのが、この日経クロストレンド記者さんの酒井大輔による『ワークマンは商品を変えずに売り方を変えただけでなぜ2倍売れたのか』です。
初めて、「教科書」的な書籍以外を読んだのですが、感動して泣いてしまうくらい「これがマーケティングなんだ」と理解できる『マーケティングの要素』がぎゅっとつまってると感じられる一冊でした。
ぜひ、同じように悩んでいる皆さんの参考になればと思い、マーケティングを学習する皆さんにおすすめのポイントをまとめました。
・物語としてのおもしろさ
まず、なんとしてもその読みやすさ。読んでいる間に、ふと「マーケティングを知らない時に読んでいたら、自分はどんな感想を持ったんだろう」が頭に浮かんだんですよね。マーケティングの本なので、もちろん以前の私が手に取ることはなかったと思うのですが、それくらい、読み物としてすごく面白かったです。「ガイアの夜明け」を観ているような、そんな気持ちで読み進めることができました。登場するエピソードに、登場人物の「ワークマンへの愛や情熱」に心を揺さぶられ、気づくと涙がでてくる所もありました。
・マーケティング・マネジメント・プロセスに沿った構成
マーケティングを考える上で大切なプロセスに沿って、土屋さんが実際に行ったことを紹介するような構成になっています。マーケティングを学ぶのに読んだ1冊を思い出しながら、これはインナーマーケティングの例だな、これがトライアンドエラーか、というのを頭の中で照らし合わせながら読むことができます。自分の知識の確認にも使えるので、マーケティングを学ぶ人にとてもおすすめだと感じました。
・紹介されている施策が『自分でも真似できそう』と思えること
マーケティング論の教科書を読んでいる際、リサーチやポジショニングマップなど、書いてあることは最もだけど、「じゃあ実際にこれって何をすればいいの?」という疑問がたくさんありました。「ワークマンプラス」の第一号店をどこに出店するのかを決める際に、銀座にいる人たちを観察した、という例など、私でも実際に行えるようなリサーチの方法が書かれていて、難しく考えていた自分に「こういうことが大事なのか」ということを教えて得くれました。
・現在マーケティングで考える必要が要素までしっかりとカバーされている
ワークマンのインフルエンサーとの付き合い方や、オンラインストアでの施策や、パンデミックにより生活様式が変わったことで考えなければいけないこと、データ分析におけるAIとの付き合い方など、現在マーケティングを考える上で大切な要素がしっかりとカバーされています。インフルエンサーとの製品開発の部分などはすごく胸の熱くなるようなストーリーで、企業と顧客を盛り上げる手伝いがしたい、とマーケティングを学び始めた私にとってすごく好きなパートでした。
以上が、私がこの一冊をオススメする理由です。正直、私はマーケティングに関しての知識が浅く、プロの方が読んだときにはもっと違う発見があるのかもしれないのですが、社内教育、製品開発、物流、広報に至るまで、この私でも「これがマーケティングなのか」と思えるほど要素がぎゅっとつまった一冊でした。
・書籍情報
『ワークマンは 商品を変えずに売り方を変えただけで なぜ2倍売れたのか 』
出版社:日経BP社
ISBN:978-4296106721