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当時の日記より197@2011 1/27

年末に姪から送られてきたタコと帆立。これを思い出した姫(母)はタコを食べたいと騒ぐ。冷凍庫から取り出してきゅうりとわかめも入れて酢の物にして持って行くことに。更に「カルシウムの何か」と「団子も買ってきてよ」と指示された。全てが病院近くのスーパーで揃いそうだったから新宿には寄らなかった。

よりによってこういう時に団子が売り切れ。あぁ文句言われる。くるみ小女子とダノン、酢を一本。団子の代わりに大福を購入。

病室では不機嫌そうな姫。頭が痛くてカロナールを飲んだばかり。痛みが取れないうちにレントゲンに呼ばれたとご立腹である。そんな姫に団子が無かったと告げると

「あら、スーパーなんかで済ませようとしてたの?お団子って言ったら追分団子に決まってるじゃないの。そこで買ってきてくれるものだと思ってたからびっくりだわ」

「そりゃどうもすみませんでした」

「夕食のおかずは?」

「頼まれてないから買ってない」

大激怒。

「私はおかゆなのよ。何かかける物がなかったら食べられる訳ないじゃないの!」

おかずも出るでしょうよ。

ふりかけは嫌い。一つルールの姫は海苔は大好きだが、海苔の佃煮は口に出来ない。そして今から何処かで鯛味噌を見つけてこいとまで言い出した。腹が立ったので売ってないとは分かっていたが院内のコンビニに逃げることに。顔見ててもムカつくだけだ。そんな私の後ろ姿に向かって姫は言った。

「栄養のあるおかずもちゃんと買ってきなさいよっ!!」

こんな諍い、いつまで続くのか。

病室に戻ると前の担当医が顔を見に来てくれていた。姫は胸水をひかれている時に胸の下辺りに痛みが走るのは何故かと質問。以前めんたろうに質問したら「うーん、どうしてかなぁ」で済まされて以来、ずっと気になっていたそうだ。元担当医は即答

「あぁーそれは気にしなくて大丈夫よ。肋間神経っていうのはね、肋骨の周りを囲ってるものだから、背中側から針を刺していても肋間神経に触れると刺してない箇所が痛む時があるの」

姫はようやく安心。更に

「タルセバ減量したのにまた足が悪化してきたのは何故?」

「悪化が落ち着いたのは減量直後だけでしょ?身体に入って来る薬の量が減れば一時的には良くなるけど、今度は100mgのタルセバが蓄積されていく訳だから、副作用が出ている箇所はまたじわじわ悪化していくのよ」

あなたが勝手に恨んでチェンジした元担当医はこれだけ的確に即答してくれる。これでもまだめんたろうのほうがいい先生だと思うんだろうか。ま、後の祭りですけど。

見送るフリをして廊下に出てから二人でひそひそ。めんたろうからもう日単位の命と言われた件を告げると

「えぇー?タルセバも止めたらそうだろうけど、ありえない」

そうなのか。私はこの元担当医を信じる。

医者と患者の相性が一番大事だと以前訪問医に言われた。介護者が同様に思っていれば問題はない。でもこのように姫と私の意見がズレると、ジレンマに陥る。

病人を抱えると色んな葛藤が起こるんだな。


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