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当時の日記より137@2010 8/26
毎日とにかく食べ物バトル。
先日届いたほやとめかぶ。冷凍庫を開けた姫(母)はほやを見てお裾分けしろと言い出した。好きなのに、私が食べるのに。でも言い出したら絶対にひかない。私が好きか嫌いかなんて姫にはどうでもいいこと。
「分かった。めかぶもお裾分けする?」
この一言が姫の逆鱗に触れた。
「それは全部私が食べるからあげないで!!」
食べないクセに自分が好きな物は抱え込む。何故私の好きな物を人にあげなきゃならないんだとか猛烈に怒っている。私がもしいつか認知症になったら、姫みたいに卑しい発言を繰り返すようになるのか。
昨日はおせんべいが食べたいと騒いで大変だったので、夜遅くコンビニまで買いに行かされた。ところがほとんど食べない。
「ねぇ、おせんべい食べたかったんでしょ。食べられないなら食べられないって言ってもらわないといつかまた同じ物買っちゃうよ」
「食べられるけど卯月に全部上げるわよ」
「どういう意味?」
「一つ目は美味しかったのに二つ目が固かったんだもの」
「4種類入ってるからね。味で固さが変わるのかな?」
「私は4種類入りだなんて知らなかったわよ!」
「袋にそんな大きく書いてあるのに?」
「だからもう食べたくないのよ!!」
意味分からない。
昼食時。パスタにした。クリーム系は嫌い、ミートソースもイヤ。レトルトのパスタソースなんてもってのほか。めんどくさい。たまねぎとまいたけを炒めて和風パスタにした。すると一口食べて
「味付けは?」
「だしの素としょうゆ」
「ふーん。私ね、だしの素がダメになったみたいだから今後料理に使わないでよ」
そのままパスタは三角コーナーへ。躊躇ない。
これが本当に副作用なら仕方ない。でもそれを抜きにしたって作ってくれる人に対する敬意があまりにもない。私の精神状態は本当に限界だ。
夕食時。「私はご飯が食べられなくなったから毎晩炊き込みにして欲しい。それが無理ならさつまいもでいい」と言われてこんなラクなことはないと喜んだ私。おかずだけ考えればいいんでしょ。
山形の郷土料理「だし」と、レタスときゅうりとわかめともみ海苔で韓国風サラダ(姫は海苔が大好きだが韓国海苔は食べられない)。先日大量に届いたさんまを酢でじっくり煮てみた。
席についた姫は品数が少ないことに不服そう。自分のご飯だけをよそって着席すると姫はさつまいもを出してない。
「あれ、さつまいもは?」
「もう食べたくない」
「えっご飯少し食べる?」
「いらないっ!白いご飯は味覚障害で食べられなくなったって言ったじゃないのっ」
「お腹空かない?」
「そんなの食べてみなきゃわかんないわよっ」
どうしていつも喧嘩腰なんだろう、疲れる。
文句を言いつつ食事を終える。
「野菜ばっかりでも結構お腹いっぱいになるもんだねぇ」
と呟いた私に
「でもしょせん野菜だもの。すぐにお腹空くわよきっと!」
何を言ってもつっかかる。さんまは酢で時間をかけて煮たから骨まで食べられる柔らかさになった。もちろん一つの食材から一つの食感しか許せない姫は全部取り除いていたけれど。
いつまで続くだろう、無駄な争いの日々は。