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当時の日記より117@2010 6/24
夜中にトイレで起こされるのがここのところ1度では済まなくなってきた。神経張り巡らせて寝ている上に数時間ごとに起こされるともう疲れる。
車椅子での散歩。しっかりとお財布を握りしめたので「いらないよ」と声をかけると
「スーパーに寄るでしょう?ちょっと御使い物をするから」
また同じ説明か。
「あのね。スーパーなの。贈答品になるようなお菓子は売ってないって何度も説明したよね」
「だったらお菓子を5000円分くらい買うから」
「ねぇ、何処にでも売ってるお菓子や煎餅しかないから。そんなもの5000円分も買ってみなよ。かご何個分よ。お店の人だって迷惑。車椅子押してる私にそんな荷物持てないから」
なだめすかして玄関を出たところで宅急便のお兄さんにバッタリ。嫌な予感...。
「あーっいいタイミングだったー。はい!」
手渡されたのは発泡スチロール。姫の友達からウニとイカとほや。これが届くと分かっていたからお使い物がどうのこうの言い出したんだな。
6/25。
「そろそろパジャマを選ばなきゃね」
またその話か。また同じ説明。
「ねぇ、今日は最高気温30度ですって。まだ29度だけど」
数字にこだわりがあるアスペルガー。こういうのもイラっとくる。
昔からとにかく姫の行動はままごとみたいで、物の定位置を決められないとは何度も記してきた。好きにさせてはいるけれど、家事一切を私がやっている以上、ほんの少しだけ私のやり方に合わせてもらいたい。洋服はノータッチ。タオルと下着とハンカチを入れる場所だけはここに決めさせてよ。と頼んだ。一応了承するが、数週間後、タオルの引き出しにストッキングをしまう。手帳を入れる。文具を入れる。結局ごちゃごちゃになって最終的にはタオルが入る隙さえなくなる。
これが家中の全てのタンスや引き出しで起きているのだ。それでも本人に意味があってやっているなら仕方ない。そうじゃないのだ。忘れるんだから。子供の頃はへそくりの隠し場所を忘れたと言ってはよく一緒に探すのを手伝わされた。知らんわ、そんなの。
今、顔にも手足にも沢山の外用薬を出されているが、これまでずっと本人に管理させてきた。使っているのは姫だし、減り具合は本人がよく分かるだろう。
それもまたあちこちに置くのでひとまとめにしてみたら、なんと多い物で15本の未使用品。
私が「美味しいかどうかわからないからまず一個」という買い物の仕方をみすぼらしいと激怒するように、勧められた服を勧められるままに買ってしまうように、退院時に言われるがまま外用薬を受け取ってしまうのだ。「まだ沢山残っているから要らない」と言えないのは管理出来ないせいだけではない。断るのが恥だという気持ちがあるから。
頭にきた私は種類ごとに袋分けして全て見せた。「いい?要りませんってちゃんと言わないからこんなことになってるの。これだってお金だから。もうしばらく外用薬は断って!分かった?!」
反省させようと目につくところにわざと置いておいた。すると今度は認知症状での発言が飛び出す。
「あの担当医ダメね。一度にこんな大量に処方してどういうつもりかしら。薬剤師に適当なこといっていっぱい出させたのよね。これだってお金よ。無駄遣いじゃないの!」
いや...。その台詞だけキャッチしたのかよ!