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当時の日記より103@2010 3/27
姫(母)が親しくしているご近所さんにお呼ばれ。姫と私の中間くらいの年代、中立な立場で話を聞いてくれるので私も結構愚痴をこぼせる相手だ。
理解してもらえるか不安だったが、アスペルガーについて話をした。驚かれるかと思いきや
「たどり着いて良かったわね。卯月ちゃんの気持ちが幾らか軽くなったんじゃない?」
そして
「何から何まで正反対の親子だなぁとは思ってたの。お母さんっていい人か悪い人かで大別したら絶対いい人よ。でもお喋りしていても話が深まらないというか、相手の気持ちとか自分の想像とか付け足して中身が膨らんでいくタイプではない。半径数mで起こったことをただ喋っているだけ。華奢でね、何かにつかまっていなきゃ立っていられないんじゃないかしらって思うほどの容姿と裏腹に絶対に自分の意見を曲げないっていうか、人の意見は聞かない、耳を貸さないっていうタイプ。それが明らかに間違っていることでも」
続けて
「卯月ちゃんにアスペルガーのことを聞いて納得したわ。間違っていてもやり方を変えられない、考えも改められないんだもの。だったら卯月ちゃんが最初から正しいことを行ってしまうほうが話が早いわよね。それにしても苦労するわねぇ」
更に新事実。
「いつも思ってたの。お母さんのお金の使い方は間違っているなぁって。他人の私が意見することじゃないと思って黙っていたけど、お母さんが大好きなデパートがあるでしょ。そこの一軒のお店でしかお洋服を買わないの。一度に30万とか使ってるのよ。それほとんどお兄さんの娘さんにあげてるの知ってた?お店にしたらいいカモよね。勧めたら勧めた分全部買っちゃうんだから」
本来であれば父や私に向けられるはずの愛情は全て兄と兄の娘に向いている。それは私が小さい時からずっと。
「ついでにもう一つ言っていい?お父さんは可哀想だったわね。一度もお家に戻れないまま亡くなって。でもお母さん毎日施設に顔出してたみたいよ。とってもお洒落して。それは立派だなあとは思ってたわ」
本当のことは言えなかった、みっともなさすぎて。
「この間、家にいらした時、卯月ちゃんのお料理に文句つけてたわ。煮物は私のほうが美味しく出来るとか、脂っこいものを食べたいのに卯月が作るものは和食ばかりだとか」
人の心を察することが出来ない脳機能の偏り。それがアスペルガーだと分かっていても許しがたい。余命三か月、三か月なら頑張れると思ったのに...もう疲れた。