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当時の日記より115@2010 6/21
八百屋さんが来たので野菜を買い足し、美味しそうなぶどうも購入。昼食後にはいどうぞと姫(母)に出すと
「私が好きなのは巨峰やピオーネのような大粒のぶどう。デラウエアなんて嫌よ」
あぁそうですかっ!
姫の大好きな兄が死んでから大量の荷物が届かなくなって私は心底ほっとしている。葬儀の時「次の退院は何日だからこれとそれとあれを送ってきてと毎回電話が来てた」と親戚に聞かされた。やっぱりね。
夕方。ふと
「お腹の調子は平気なのね」
と確認。すると
「ううん。こんなのが(サイズや形状を事細かに報告)出ただけ」
激怒。
「ねぇ、どうして毎回私が確認しなきゃならないの?自分のことでしょ!排便コントロール位自分でしなよ。そのために座薬入れられるようになったんでしょ。倒れても知らないよっ」
慌ててトイレに駆け込んでいた。私はあんたの主治医でも看護師でもない。
6/23
思いついたことを自分の中にとどめておけないからとにかく独り言が多い姫。言葉=音。という認識でしかない姫にとって大事なツールでないのは分かる。でも本当にどうでもいいことを一日呟かれていると気が狂いそうだし、その中に実際私に話しかけている内容も唐突に含まれるから聞かない訳にもいかない。
例えばこんな感じ。
姫はベッドで横になっている。隣のキッチンで私はお茶を飲んでいた。その姿が目に入り「あ、私もコーヒー飲もうかしら」それくらい自分で入れられるのだからと思って聞き流す。
ベッドから起きてきた姫は「あ、なんかずっと横になってから布団から出ると肌寒いわ。そうだカーディガンを着よう」黙って着れないのかっといつも思うが聞き流す。
お湯を沸かそうとして台所に立ってさつまいもが急に頭をよぎったらしい。「そうだ!さつまいもを蒸かすのをコーヒーより先にしよう」イライラするが聞き流す。
さつまいもを蒸かしながらコーヒーをいれてやっと着席。すると「お茶の時間には甘い物が必要よね。何も食べずにコーヒーだけ飲むなんてありえないわ。お茶とお菓子はセットなんだから」ムカムカしているが聞き流す。
タッパー、紙袋、段ボール、冷蔵庫とひととおりお菓子パトロールをして、気分に合った物を見つけた様子。そして飲み終えると「コーヒーを飲んだから身体が暖まってきたみたいだし、そろそろカーディガンを脱ごうっと」
ぶちキレそうだ、マジで。黙って出来るよね。口動かさないと身体動かない仕組みになってんの?!
これ、お茶の時間の一コマを切り取っただけ。こんな調子で朝から寝るまでやられている私は本当に気が触れそうだ。なんなのそのひとり実況中継。
辛い。