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当時の日記より198@2011 1/28

結局昨日の帰宅も21時を過ぎ、空腹を通り越して何も食べたくない。姫(母)が食に対して貪欲になればなるほど、振り回される私の食欲は失せてゆく。

めんたろうが私に会いたがっていると看護師から聞かされていたので少し遅くまで病室に居たが会えずじまい。週末は勤務じゃないから数日顔を合わせる機会はない。逆にほっとしている。

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元担当医の見立て通り日単位ではないとしたら、あとどれくらいお金がかかるのか。何よりも心配なのはそれだ。個室に入れてから毎月とんでもない金額がかかる。そしてこの人のエンゲル係数の異常値...。

姫はあれ以来「団子」にとりつかれた。今日も電話が何度もきて、団子団子とやかましい。更に「飲むジュースも!」

うん、ジュースは飲むもんだしな。

「あ!」

間違いに気づいたのか?

「小さい飲むジュース!!」

形状に関する異常なこだわりは聞かされる私をノイローゼ状態にする。なんなんだろう。

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しつこいので追分団子を買って病室へ。また赤い病発症。これは具合悪いって騒ぐパターンだと思っていると

「カロナール貰ってきて」

服用後しばらくして担当のWさんがやって来た。清拭と足の手入れ。久しぶりに立ち合い、足の状態をまじまじと見たが悪化のスピードが増している。タルセバ150mgを飲んでいた頃と同じ位ひどい。100mgでこれなら25mgにまた減量だろうか。それこそ服用の意味がない気がする。

頭痛も落ち着いたところで口にするのはやはり食べ物のこと。

「夕食のおかずになるような物は買ってきたんでしょうね」

「言われてないから買ってないし、何買っても文句言われるし」

「どうするつもりなのよっ食べる物がないじゃないのっ」

「買ってきたって食べないんだからあっても無くても同じでしょ」

大激怒。この小競り合い、毎日うんざりする。

「だったら売店まで連れて行きなさいよっ」

「よくそんな赤い顔で行こうと思うよね。動いたらまた頭痛くなるよ」

「だったらパンを買ってきなさいよっ」

おかずが欲しいんじゃないのか。

パンが食べられなくなったと言ってから随分経つ。私が飽きないように毎日違うパン屋からパンを買ってこいと言われて、大変な目に遭わされた。それから解放されたが、3食おかゆではイヤだと結局朝をパン指定に変更。(食べないけど)

「パンは朝出てくるでしょ、要らないじゃない」

「不味くて食べられたもんじゃない」

「だったらパン指定要らないじゃない」

「パンが食べたいのよっパン買ってきてよっパンがいいの」

う、うるさい...。

「あれもイヤこれもイヤって言うから選びようがない」

「甘いのとチーズが乗ってるのと、ソーセージが乗ってるのと、コーンが乗ってるのが嫌いなだけであとは何でも食べられるって言ってるじゃないのっ!!」

物は言いよう。

「どうしたらいいの?」

「何も入ったりしていない小さいパンにしてよっ!」

キャラメルが嫌いになったと言って、買った分を全て捨てた。(言うまでもなく、予備が1箱って単位ではない姫。悲鳴が出そうだった。それ、お金なんだからな!!)

「キャラメルも買ってきて」

この付け足された一言でまた大喧嘩。

土曜の夕方のコンビニは品薄。パンもほとんど売り切れてるし惣菜もない。かろうじて残っていた甘いパンと、以前買って「こんな不味い物買ってくるな」と怒られたなますを購入。しれっと出してみた。

本人はもう怒ったことなど覚えてないのだろう。「美味しい♪」とか言って食べる。腹立つ。

鯛味噌は売ってなくてねぎ味噌を購入。おかゆに乗せて食べた姫は

「しょっぱいじゃないのっ」

そりゃそうだろ。

食べ物の話ばかりで頭がおかしくなりそうで、その上つきまとうお金の悩み。父の時に通帳握りしめて右往左往した日々を思い出す。もう胃が痛い。



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