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子どもが生まれて1年経った今、わたしが思うこと

娘ちゃんが、今日でついに1歳になった。

もう今日から0歳児ではないことに、本当にびっくりしている。人生で一番壮絶な経験だったあのお産から、もう1年も経ってしまっただなんて。

娘ちゃんが生まれてから、冗談じゃなく、人生が変わったなって思う。

子どもがいなかった頃の人生には、何があっても戻れない。自分の人生が新たなフェーズに進んだことは言わずもがな。出来なくなったことや、失ってしまったものもたくさんある。

でも、そんなものなんてどうでもいいって思うくらい、大切なものをたくさん得た1年だったなって思う。

今まで口にしていた「かわいい」って、実は何の意味も持っていなかったんじゃないかと思うほど、我が子はかわいい。冗談抜きでかわいい。これほどまでのかわいいという感情を、わたしは娘ちゃんを産むまで知らなかった。愛おしいを通り越しての可愛いなのか、可愛いを通り越しての愛おしいなのか、そういうのはよく分からないけれど、とにかく言葉では表現できない感情が自分の中に生まれたのは確か。

「子供は産んだ方が良いよ」って、周りの子を持つ親の立場の人たちから何度か聞いたことがある。当時のわたしは「でもなんだかんだいって多様性の時代なんだから、子を持つかどうかは自由だよね」と思っていた。もちろんその気持ちは今でも変わらない。
でも、自分が実際に娘ちゃんを産んで1年間育児をして、「子供は産んだ方が良いよ」という人たちの気持ちをものすごく理解できるようになった。

子どもは、たくさん教えてくれる。わたしが今まで知らなかったことを。

自分にこんな感情があったんだということ。
こんな考えが出来るんだということ。

今まで積み重ねてきた人生で形成されてきたあれこれがあったはずなのに、自分の目の前に突如現れた小さな生命体を見た瞬間、なんか全く別のOSがスッとインストールされたような感じ。本当に「え、この感情今までどこに隠れてたの?本当にわたしの内側にあった?」みたいな気持ちになることが多い。

あぁだめだ。めちゃくちゃ抽象的すぎて全然うまく書けない。

とにかく、今までのわたしにはなかったものを、たくさんたくさん受け取った。自分の知らなかった自分に気づかされた。

みんなが寝静まった深夜。暗い部屋、デスクライトだけの小さな明かりの元、眠い目をこすりながら慣れない手つきでおむつを替える。家族を起こさないように廊下をそろそろと歩き、台所でミルクを作る。小さなお口が哺乳瓶をくわえ、ちゅぱちゅぱと音を立てる。ミルクを飲み終えて満足そうな我が子の顔を見て、ほっとする。ゲップを出した時に一緒にミルクを吐き戻してしまって慌てつつも、咄嗟に手で受け止めた自分に「わたしも人の親になったんだな」ってことを実感する。

ぼんやりと眠っているだけだったはずなのに、気づけば寝返りができるようになり、お座りができるようになり、ハイハイが出来るようになり、つかまり立ちが出来るようになり、つたい歩きが出来るようになった。
泣く、しか表現の手段がなかったはずなのに、身振り手振りも出来るようになり、嬉しい、悲しい、寂しい、楽しい、そんな感情が分かるようになった。
「こんなか細い泣き声じゃわたし夜中起きれる自信ないよ…」と、NICUで入院していた我が子に対して思っていたはずなのに、今や大きな声で泣くだけでなく、親の気を引きたくてウソ泣きもするし、大きな声で笑うし、喃語でたくさんお喋りまでしてくれる。

毎日が幸せで。毎日が楽しくて。毎日がかけがえなくて。

その成長をそばで見守られることが、こんなにも幸せなことだなんて、わたし知らなかった。あなたが産まれてくるまで、こんな未来が待っていたなんて知らなかった。

こんな幸せな日々が、これからきっと一生続いていくんだろうなと思うと、本当に本当に、娘ちゃんを産んで良かったなって思っている。

この1年、頑張ったね。よく成長したね。病気もせず健康に生きられたね。ありがとうね。わたしと旦那さんを、お父さんとお母さんに選んでくれてありがとうね。わたしたちの元に生まれてきてくれてありがとうね。

そして、わたしも旦那さんも、この1年、本当に本当によく頑張った。
慣れない育児。2人でとった育休。一緒に過ごす時間が長くなって、衝突する機会も増えた。でもそれは全部、娘ちゃんが大事だと思うからこそ。

おむつ交換に失敗してうんちを漏らしたり、粉ミルクをひっくり返したり、体重が増えないと悩んだり、離乳食を食べてくれないと頭を抱えたり、「本当にちゃんと寝てる?死んでない?ちゃんと息してる?」と何度も胸の上下を確認したり。たくさんの初めてを乗り越え、たくさんの失敗と成功を繰り返し、親としてたくさん成長した、はず。

これからもきっと色んなトラブルが発生するだろうし、乗り越えなければならない壁は山のようにあるんだと思う。それでも、ひとつひとつちゃんと向き合っていけば、どんな壁でも乗り越えられるくらい成長できるんだってことを、この1年で学んだ気がする。

だからきっと大丈夫。これから先、何があってもきっと大丈夫。

あっという間の1年だった。
大変な1年だった。
でも、幸せな1年だった。
かけがえのない1年だった。

これから先の人生、きっとずっとそう思えるであろうことが、わたしは嬉しい。

娘ちゃん、1歳、おめでとう。
旦那さんも、お父さん1歳おめでとう。
そしてわたしも、お母さん1歳おめでとう。

みんなみんな、本当によく頑張りました。

これからも変わらず、明るく楽しく生きていこうね。


そんなわけで、今日もおつかれさまでした。


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あやめし
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