紙媒体が減る問題(3)
今『たまきたPAPER』原稿仕上げの段階で、まさしく紙媒体の制作に向き合っているためいろいろとタイトルのようなことを考えます。
私は紙媒体の編集者であるのですが、出版社などに勤めたことはありません。子どものころからの読書量と天賦の才(言い過ぎましたごめんなさい)だけを糧としてフリーライターになり、編プロやデザイン会社に出入りしていて、フリーのままいろいろ任せられるようになって、ソフトは試用版をいじり回して使い方を覚えて、あとは自分の媒体でOJTして現在に至ります。
「編集技法」みたいなものを誰かに習ったこともないわけで、編集者としてはなんというか、経歴コンプレックスみたいなものがあるのです。
しかしこれだけ紙媒体が減ってくると、たたき上げの編集者だろうが何だろうがもういなくなってしまって、紙の編集をしているというだけで希少になってきたのかもしれない。
実際、ほかに頼むところがない…とご連絡をいただくこともあるのですよね。
メディアとして、なんとか投資してWEBに移行するのか。
紙でなければ、という残り少ないメディアの市場をおさえる紙媒体の編集者になるのか。
後者であってもWEBでの発信は必要ですが、どの場所で「この人にやってもらわねば困る」という仕事ができるのか、若手であろうとそれなりにベテランであろうと、考え続けなければいけないものですね。
とにかくは、私は世間に必要とされる紙媒体を手がけられている気がするので、そこに注力しつつ気軽にいろいろ試せるWEBで実験も繰り返していこうと思います。
原田あやめ