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自分のバランスを取り戻す

リモートワークが増えたり、外出が制限されるようになると、
わたしたちは必然的に自分一人で過ごす時間が増え、
他者とコミュニケーションをとる機会が減ってしまう環境にいます。

なんだか最近、

「気分が沈んでしまう」
「ソワソワして落ち着かない」
「やる気が出ない」

そんな気分になっていたら、
心理的に人間に必要だとされている
次の3つの要素のどれかが欠けていないか、
チェックしてみてください。
対処法が見つかるかもしれませんよ。

力を取り戻すために必要な3つの感覚

行動に対する「自己決定性の高さ」が、精神的な健康、学び、パフォーマンスに影響を及ぼすという「自己決定理論(SDT:Self-Determination Theory)」によると、人間にとって心理的に必要なことは3つあります。

1.自律性・自治性(Autonomy)
自分に選択肢があり、自分の価値観や目的やゴールにそって行動することができるという感覚

2.能力(Competence)
自分には問題を乗り越える能力や力があるという感覚

3.関係性(Relatedness)
他の人たちとつながっているという感覚

「自分で決める」を増やす


Autonomy は、自律性というより、自治性という方がイメージがつかめるかもしれないが、自分には選択肢があり自分の考えや価値観に基づいて決められる、という意識のこと。

職場にいる時は、上司や同僚と、打ち合わせでブレストやディスカッションや議論をしながら、ゴールを決めて取り組むことができたかもしれない。在宅ワークになると、それが不可能ではないが、どうしてもオンラインツールだけだと情報が錯そうしたり、発言や確認がしにくかったり、個々人で取り組む時間が長くなったりします。

そうすると、思考が狭まってしまったり、なんとなく進めることが多くなってしまったり。

だから一人で仕事をする時も、「一人会議」をしてみるのがおすすめ。声を出してみるとさらにいいかも。

他にも、「今日のお昼は何を食べようかな」「夜は何をしようかな」「今日はちょっと散歩に出ようかな」というのも、なんとなく流されながら決めるのではなくて、しっかり自分の中で、「決めた」という感覚を持てるように過ごすのがおすすめです。


「自分でできる」を増やす


Competenceは能力のことですが、自己効力感に近いイメージ。能力そのものというより、自分にはそれができる力がある!という感覚

例えば職場では、次々に問題解決(思考)を行っていた人が多いのではないでしょうか。業務での問題解決だけでなく、人間関係が関連してくる報告や伝達の仕方、または苦手な人とのコミュニケーションの取り方なども、うまくクリアできる方法を考えて、行動したりしていなかったでしょうか。

そういった小さな問題解決のひとつひとつが、実はこの能力、自己効力感や達成感につながっています。
それがリモートワークだと、以前ほど満たされていないかもしれません。

そんな時は、仕事では自分に対して少しだけ難易度を上げたアウトプットを求めてみたり、達成感を味わえるゲームをしたり(注意:ボーっとできてしまえるゲームではなく、達成感を味わっていけるようデザインされているゲーム)、編み物など、ものづくりをしてみる時間をとってみてはどうでしょうか。(編み物で得られる達成感・満足感はお墨付き!)

ポイントは、易し過ぎず、難し過ぎないことをすること。

これまでのビジネスの現場では、「問題解決」が注力されがちでしたが、これからはますます「問題を発見する力」や「創造する力」も必要になってきます。

あえて新しいことに取り組んでみる時間をもつには、今がチャンス。
達成感を味わえるような新しいことを見つけて、一石二鳥!

「ひとりではない」と感じられる機会を増やす


Relatednessは、人とのつながり。たとえ職場で口数が少なく、静かな人であっても、周りには人がいて一人ではないという感覚がもてています。

苦手な人や、あまり好きではない人との職場だったとしても、自分が社会に属しているという認識にはつながっています。

お店に行けば、ちょっとした会話が生まれることもあります。

物理的に他者との距離がとられている今、また、近距離での会話はリスクも高いことから、なかなか誰かと近い距離で会ったり、社会とつながっているという感覚がもちにくくなっています。そうするとふとした時に、「ひとり」であることに、過剰に意識がいってしまうことも。

同居している人がいる場合は、家族やパートナー、同居人の人たちと、じっくり、ゆっくり話す時間をもってみてください。日本は、圧倒的に会話量が少ないです。(それがコロナウイルス拡大の勢いが他国ほど急激でないことにつながっている可能性は大いにあると思いますが。)

様々なテクノロジーツールを使えば、今は遠くの人とも、いつでもコミュニケーションがとれる時代。いつもはLINEメッセージだけだった家族や友人と、電話や顔を見ながら話してみませんか

週に1回、5分だけだったとしても、話し終わった後の満足感や、落ち着く感覚が得られるはずです。そうすると「わたしは一人ではない」という感覚がよみがえってきます。電話される方も、きっとうれしいはず。


不安が高まったら まずすること

不安でどうしようもなくなってしまった場合は、
その不安をつのらせている情報源から距離をおいてください。

スマホやPC、テレビ等の情報から離れることが先決です。

孤独を強く感じてしまいがちな人もいるでしょうし、不安になりやすいという人もいるでしょうし、話せる人や、顔が見れる人がなかなかいない、という場合もあると思います。

通常は、SHIBAURA HOUSEのフリースペースで、月に2回開催しているニットカフェですが、先週はオンラインで開催してみました。

編み物をする人だけでなく、それ以外にも絵を描いたり、読書をしたりしている人もいます。

話す人も、話さない人もいます。


この場で大事にしているのは、

1.自分を不安にしている情報から離れる時間
2.自分の手元に集中して、自分の内面に意識を向けるための時間
3.つながりを感じられる時間

の場にすること。

ゆったり自由な雰囲気で、みんなが自然体でいられて、終わった後に体がちょっと軽くなるような場にしたいなと思っています。

今月は毎週木曜日に開催しているので、興味のある方はぜひ
チェックしてみてください。
https://bit.ly/2xxRDq0








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