メンタルクリニックの院長先生に言われた「衝撃的な一言」の話

でも「その一言」が、自分を変えるきっかけになった。

きっかけは、セカンドオピニオン

「もうやだ、いつまで続くのこの状態!?」

 去年までの自分は、毎日が生き地獄だった。
 やる事なす事失敗ばかりで、興味を持って新しく始めた趣味も、続けるうちに飽きるか嫌いになるかで長続きせず、気分転換する事自体が出来なくなっていた。
 おまけに、見るもの聞くものすべての情報が、起爆性のある刺激物へと変化してしまい、
 そのままイライラ・モヤモヤした不快感となって頭の中に残り続け、忘れたくないのに何度も思い出してしまう事が日に日に増えていった。

 心身共に我慢の限界を超えると涙が止まらなくなり
 更に憂鬱な状態が続くと、大声を出したくなったり、物に八つ当たりしたくなったり、
 数日間頭痛が止まらなくなったり
……といった症状まで出るようになり、
 睡眠導入剤を飲んでも、過眠と不眠を数日おきに繰り返し、5時間以上熟睡する事すら難しかった。

 家族や病院の先生方と相談しても、根本的な解決策がなかなか見えてこないので、
 結局また些細なきっかけで再発し、爆発しそうになるまで我慢を繰り返すばかりだった。
 自分でも、心身共に余裕がなくなっている状態には気付いていたが、
 まとまった睡眠が取れない状態で「気晴らし」をすればするほど、逆にイライラやモヤモヤが溜まるばかりで、かえって逆効果だった。
(※たぶんこの頃の自分は、ミネズミミルホッグみたいな目つきになっていたと思う)

 「いったい、どうしろっていうんだ!?」

 このままでは八方塞がりなので、
 普段通っている病院とは別に、発達障害に理解のある医師や専門家にも、もっと診てもらいたくなり、
 早速、紹介して頂いた某メンタルクリニックで、院長先生の診察を受ける事になった。
 いわゆるセカンドオピニオンである。


という訳で、診察を受けたところ……

 しかし、そこで院長先生に言われたのは、自分の耳を疑うほどの衝撃的な一言だった。

「あなたには、本当に好きな事ややりたい事が、ないんじゃないですか?」

 ……ゑ!?

 いやいやいや、さすがにそんな事はないだろう!
 もしそうだとしたら、今の精神状態が説明出来なくなるじゃないか!
 好きな事だからこそ、悩んだり苦しくなったりしているんだろう?

 ……と思っていたけど、今にして思えば確かにその通りだった。
(※詳しくはこちら)


そして今に至る

「大丈夫です、人は変われますよ」
 先生はそう言って、病院のデイケアを勧められたけど、果たして、本当に信じてもいいのか……?

 ……結論から言うと、信じてよかった。
 本当によかった。
 その証拠に、去年では信じられないほど、心身共に落ち着いて過ごせるようになった。

 半信半疑のまま通い始めたデイケアも、
「肯定や否定といった主観的な判断を下さずに、今の自分が何を感じているのかを客観的に捉える」
 という方法を心理士の先生から教わってからは、自分の考え方にも少しずつ変化が表れるようになった。

 これまで自分が持っていた欲求がどのような構造をしているのかがわかっても、意外とショックは受けなかったし、
「あぁ、あれはそういう事だったのか」
 と、自力で気付いて理解する事が出来るようにもなれた。
 どうやら自分は、疑問や不安をその場で話せる専門家が常駐されている現場だと、新しい方法や考え方を自分の中に落とし込みやすくなるようだ。

 そして今年の春、昨年からの変化や気付いた事についての報告も兼ねて久々に受診したところ、院長先生からも、
「去年は本当に辛そうにしていたから、落ち着いて過ごせるようになれてよかったです」
 と言われ、改めて自分が変われた事を実感した。

 ありがとう院長先生、私は元気です。

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彩子/AyakoAiLLA
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