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「平日」は「平らな日」
秋がやってきた。「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉を残した昔の人々、100年以上たっても納得です。
石川県の能登地方にまた、大きな災害が起こった。地震の次は、大雨。娘の通院に付き添って、私は病院の待合室にいた。
NHKのニュースで流れる速報。茶色く濁った川の様子。経過観察ということを医者に告げられ、「何もなくてよかったね。」と言い合う中での、つらいニュースだった。
次の日は秋分の日。中学校からの友達とその子どもに会いに行った。家に行って、ピザを食べて、近況を話して、子どもと遊んで帰る。夕方になったら家に帰るなんて、中学生の時と変わらない。
風が強い。夕焼けが眩しい。季節が変わっている。
夜は涼しくて、町内の大きな神社のお祭りで花火が上がった。「ドドン」という音が夕食中に聞こえた。
外に出ると、近所の人たちも同じように花火を見に来ていた。大きな花火を家族みんなで見た。サンダルのまま、そこらへんの道路でぼんやり立って。
そんな3連休最終日、朝起きると急に秋だった。窓を開けた方が涼しい。ちょっと風は強いけど、空が高くて、晴れ渡っていて。布団を干して、シーツを洗って、掃除機をかけた。
昼食はうどん。家で釜揚げうどんにした。夏はざるうどんだったのに。たらふく食べたら、眠くなってきた。
マットレスだけのベットにごろんとなって、昔の雑誌を読む。気が付いたら昼寝をしていた。気持ちよくてびっくりした。
仕事は春と秋が忙しい。だから、いつも気づかないまま、味わえないままだ。育休中に「なんて春と秋は気持ちがいいんだろう」と強烈に思った。
春と秋の晴れた日の昼間、その日の天気を見て昼食をつくり、晴れた日は外で食べる生活。雨の日は図書館に行って本をかり、読書をする生活。私が望んでいるのは、そんな生活だ。今は週末だけだけど。ささやかな、そんな一日を過ごしたい。
週末に自分の内面ととことん向き合って、そのままのテンションで職場に行く。職場に行くといろんな人の正負のエネルギーにあたって、夕方にはヘロヘロになっている。一日9時間労働って長すぎる。最近はそう思うようになって、残業ができなくなってきた。効率が良い気もする。
週末が明けた。平日は朝5時に起き、シャワーを浴びて身支度を整え、コーヒーとおやつを食べながら文章を書いている。子どもたちは寝息を立てて、ぐっすり寝ている。
その横で一人で黙々と文字を綴る時間が愛おしい。起きる前はあれだけ面倒なのに。
「平日」「休日」って面白い言葉。「平ら」って、安定していることだよね。フラットな気持ちで、今日も淡々と目の前の人たちのために働き、自分を見つめる時間と自分に優しくする時間をとる。
それが私の「平ら」なんだと思いながら、今日も子どもたちの朝食と弁当を作り、出勤しよう。