見出し画像

"褒める"の意外な落とし穴

わたなべあやかです。

ITメガベンチャーでコーチングや心理学などを取り入れ「人とチームを最大化させる風土作り」に取り組んでいます。

今回は、
「評価をしない」ということについて書いていきたいと思います。

悪い評価しないとか、伝える時に気をつけるということは皆さん工夫されていると思うのですが、良い評価はどんどんする!方は多いのではないかと思います。

そんな方にも「相手との信頼関係を築く」上で、少し心に留めて置いて欲しいことをお伝えできればと思います。

▶︎ このnoteはこんな人のお役に立つかも
・相手を褒めることを大切にしている人
・メンバーに素の自分でのびのびいて欲しい人
・職場でもリラックスしていたい人

信頼関係を築くために「評価しない」

ここで取り扱う「評価しない」とは、
会話の中で相手の行動や思考について、評価の意味を込めずにニュートラルに受け取めるということです。

以前「認める」について書きましたが、
相手をありのまま受け入れることを示す為に大切な要素の一つです。

例を見ていきましょう。

ネガティブな評価をしている例

”お前は悪い”という評価を加えている例です。
あまりこういう対応をする方はいらっしゃらないかもしれませんね。

評価をせずに受け止めている例

このように、相手の言っていることに対して評価を加えずそのまま受け止めることが”認める”の基本姿勢になります。


では、こちらはどうでしょうか?

ポジティブな評価をしている例 その1
ポジティブな評価をしている例 その2

相手の言っていることに対して”あなたはすごい”というポジティブな評価をしている例です。
こういう相手を褒める発言は多くの方がされるのではないでしょうか?

もちろん褒めるそれ自体は悪いことではありません。
むしろ、その人の良いと思うことを積極的に見つけて褒めることは、相手の自己肯定感の引き上げにつながるので、とても大事な行為です。

では何を注意すべきなのか。
こんな話を聞いて頂ければと思います。

服を褒めてくれるオシャレな同僚

以前、ファッションへの意識が高いとてもオシャレな同僚がいました。

その方はご自身の着る物に気を遣うばかりか、相手が身につけているものについても、いち早く気づいて褒めてくれる素敵な方でした。

「それ、人気で品薄のカラーだよね。かわいい。」
「その服新しいよね。よく似合ってる!」

相手をすごく観察しているし、またファッションに詳しいので、
褒めてもらう時はとても良い気分でした。

ただ、次第にこの方と会う予定がある日は、見た目に必要以上に気を使うようになったのです。

「この前会った時とは別の服を選ばないと。」
「髪のハネがおさまらない。なんとかしないと。」

ポジティブに言うと、彼女の存在はこちらのファッションへの意識を高めてくれました。
しかし一方で、プレッシャーにも繋がっていたのです。


そもそも「認める」が何を目的にしているかというと、「何でも話せる関係性を作ること」です。

「オシャレでいないと!」と気を張ると、本当はジャージで過ごしたい素の自分を出せなくなります。

ジャージの相手を受け入れていますか?

相手の一部じゃなく全部を”認める”

つまり、褒めることだけを多用すると「この人には褒められる自分しか見せてはいけない」という状況に相手を追い込むことがあるのです。

大事なのはその人の素晴らしいところだけ認めるのではなく、その人がネガティブに感じるその人自身のことも同じように受け止めることです。

相手の一部ではなく全体にOKを出しましょう

「出来なかったのか。」
「間に合わなかったのか。」
「自信がないのか。」
「不安なのか。」
「朝時間がなかったのか。」
「髭を剃る時間がなかったんだな。」
「疲れてるんだな。」

こういったことを否定せず、無視もせず、しっかり見つけて口に出すことで
「どんな自分でも見せていいんだな。」と相手に安心感をもってもらうことに繋がります。

この人のジャージ姿ってどこだろう?
そんな興味をもって相手と接してみてください。


いいなと思ったら応援しよう!

渡部紋歌@マネジメントにコーチングと心理学を
宜しければサポート頂けるとより一層頑張ります!頂いたサポートはより良い情報を皆様に届ける為の活動資金に全額充てさせて頂きます!

この記事が参加している募集