8月26日月曜日〜9月1日日曜日の日記
子どもの夏休みの日記、視点が独特。
ようやく夏休みが終わったと喜んだのも束の間、台風到来で休校。
動物福祉という言葉がもっと広がりますように。
そんな一週間でした。ラストマイルについて、語りたい。
八月二十六日(月) 晴れのち雨
夏休み最終日。
大きなミッションがある。それは、子どもの夏休みの宿題のなかで最難関である「えにっき」の完成。わたしが書くわけではないのだけれど、絵を描かせ、色を塗らせ、文章を書かせ、上から油性ペンでなぞらせる。このめんどくさすぎる工程に、親のサポートは必須なのだ。
毎年思うが、この宿題は、絵か、文章か、どちらかではダメなんだろうか。
両方を同じ紙に書かせること自体が、すごく大変だ。
子どもに何をテーマにするかと尋ねると、「みやじますいぞくかん」といった。
ほう。何が印象的だったのかときくと、「アシカのショーと、かえりにエイがしんでたこと」という。
おもしろい視点だ。
こぢんまりした水族館だったけれど、アシカショーは、アシカってこんなことができるんだ、と、大人でも驚くものだった。アシカかわいい…と言い合いながらの帰り道、子どもと相方が海岸を歩いていたら、エイが死んでいるのを見つけたそうだ。
「ぼろぼろで、かわいそうだった」と子どもが言った。
そのまま書けばいいよと伝えた。
アシカショーの絵も上手に描けたし、良い絵日記になったとおもう。
わたしとしては100点満点。すばらしい。天才。
午後、ピアノの個人レッスンのため、電車で六本松へ。
すこし早めに着いて、先生がはやめにレッスンを始めてくれた。
はやめに始まり、遅めに終わったので、おやつを食べていない子どももわたしもお腹がぺこぺこで、六本松のマクドへ駆け込む。
それぞれ飲みもの(マックシェイクとマックフロート)を注文し、ポテトをいっしょに食べた。
帰りの電車を降りたとき、雨の匂いがした。駅の外は土砂降りだった。
天気予報をみるとしばらくやまなそうなので、スタバへ。
さきほどたべたりのんだりしているので、ふたりともおなかがいっぱいなのだけれど、スタバに滞在するため、飲みものを注文。
しばらくすると雨がやんだので歩いて帰宅。おなかがくるしいよと言いあいながら。
子どもが毎日ちゃんと書きつづけた「ひとこと日記」を読んでいた。
長すぎてひとことにおさまりきらず、はみ出してしまっている。
広島帰省の日をみると、こう書いてあった。
え、そこ……?という場面を書いていて、すごくおもしろい。
こんなのを勝手にひとりで書いている。
なんかいいな、とおもった。そしたら急に文字起こしをして、Zineにしたくなった。
子どもに「これを綴じて本みたいにしたいんだけど」というと、「いいね!じゃあ、あしたまでにつくって!先生にわたすから!」といった。
子どもを寝かしつけたあとで文字起こしをして、レイアウトし、プリントしてホチキスで中綴じにした。B6サイズ。ポイントは「おしゃれにしない」。
ふと我に返り、「わたしは深夜になにをしているんだろう…」という気持ちにもなったけれど、いいものができた。こういうのは勢いでしあげなければならない。
八月二十七日(火) 晴れのち雨
ようやく、学校が始まった。
ようやく、子どもが学校へ行った。日常がもどってくる。
小躍りしそうになりながら、朝のストレッチ。
しかし彼は、昼すぎには帰ってくる。(というかお迎えに行く)
もうすこしのんびりとさせてはもらえないものだろうか。
友だちの子の小学校では、始業式である本日、算数と国語のまとめテストが行われたらしく、「鬼のようだな……」「夏休みの余韻ゼロ……」などと話していた。
帰宅した子どもに、きょう学校でなにをしたのかと訊くと、「さいころをころがした」という。
ほう……?その話、もっと詳しくきかせてもらおうじゃないか……
と言いながら、脳内ではあのメロディーが流れてくる。
「なにがでるかな🎵なにがでるかな🎵てぃりりりっり てぃりりり🎵」
「なつやすみのおもいでー!略してー〈なつおもー!〉」
くらいまではイメージができている。
実際には、サイコロの目の1〜6までトークテーマが決められていて、班ごとにひとりずつサイコロを振り、それぞれ出た目のテーマにそって夏休みの話をしたらしい。なんていい企画なんだ…… 先生、グッジョブだよ……
ちなみに、メロディは特になかったらしい。サイコロも巨大ではなかったらしい。
夕方から体操教室。最近とても張り切っており、もっと行きたい!というので明日にも予約を入れた。(以前休んだぶんの振り替え)
子どもは「ぼく、たいそうのせんしゅになりたいな!」という。
それをきいて、わたしが明らかに「それはむずかしいね」という顔をしてしまっていたのだろう。子どもはこう付け加えた。
「せんしゅになれなくてもね、せんしゅになりたいとおもってがんばってたら、うまくなれるんだよ!」
お見それしました…… 7歳に頭が上がらない。
八月二十八日(水) 曇りのち雨・風がやや強い
台風が近づいている。すこし風が強い気がする。
今日、夕方から行われる役員会を延期にするかどうか、という相談がLINEでゆきかっていた。今日はまだ大丈夫そう、ということで開催されることに。わたしは習いごとの付き添いがあり、オンラインで参加予定。
また、今日の午後、福岡市から明日以降の休校などについて連絡がくる予定になっている。相方は「まあ間違いなく休みにはなるだろう」といっている。ようやく夏休みが終わったと思ったのだが。
虎に翼。
“今明らかに目の前にある問題を、次の世代に先送りにするのが苦しい”
寅子の言っていることがわかりすぎて泣ける。わたしが苦しんでいた時、「これってずっとあったことだったんだよね、そしてこれからもずっと続いていくの?」という怒りが大きかった。若い人にこんな思いはさせたくないと強く思ったことを思い出した。今もそう思っている。
お昼に、今期いちばん好きなドラマ『西園寺さんは家事をしない』を観る。火曜の夜に放送されるが、眠くてリアルタイムで観られないので、翌日に配信でみるのを毎週楽しみにしている。
好きすぎてU-NEXTに登録してしまった。これ以上配信サービスを増やしたくないと思っているのに…とにかくルカちゃんがかわいい。
午後2時ごろ、小学校からメール連絡が来た。
明日は給食後外校。明後日は休校とのこと。
「市政だより」にゾウ来園の記事。見開きで新しいゾウ舎の紹介などもあり、わかりやすくてかわいい。けれど、このゾウ舎をつくるにあたり、どんな人が関わったのか、どのようにしてこのプロジェクト自体が進んできたのかなど、もっと細かいことが知りたくなった。この程度のボリュームでおさまりきらないと思うし、連載でリアルタイムで見たかったなと思う。
福岡市のゾウのことは不透明なことが多く、もっと発信していったほうが良いと思う。
八月二十九日(木) 雨・風が強い
朝から結構な雨風。明日はこれ以上にひどくなるのだろうかと思いながら、車でいくという相方と子どもを送り出した。帰宅した相方は、風強いよ。歩いて来てる子たち、大変そうだったよと言っている。
きょうは給食後下校。うちは遠いので、13時ごろ車で迎えに行かねばならない。校門前が渋滞するだろうな。
と思っていたら、8時45分ごろ、学校からメールが来た。
9時半下校になるとのこと。
9時半……9時半て!さっき!行ったばかり!!
何度も学校からメールが届いており、福岡市教育委員会と学校との間でやりとりが右往左往しているのがうかがえる。
子どもたちは昨日の時点でタブレットを持ち帰らされていたので、はじめからオンライン授業とするように決めておけばよかったのでは、などと思う。
たしかに給食が余ってしまうのは勿体ないし、できるだけ食べさせてという気持ちにもなるけれど。
すこしして、子どもを車で迎えに行った。いつもの裏門の前に車が列をなしている。風は強めだけれど、まだ雨はすくない。子どもたちはわいわいと一斉に下校していた。普段とはちがう空気で、ちょっと楽しそうだ。
お隣の子を見かけたので「乗る?」とアイコンタクトを送った。
「あ」という表情をしたあと、「友だちといっしょに帰ってるから」という合図をされたので「ばいばい」と手を振った。
コンビニでお昼ごはんなど買って、帰宅。
今日もこんなで、明日も休み。そして週末になる。夏休みが終わったはずなのに、子どもが家にいる。コナンのテーマを歌いつづける小学生と一緒にいて、誰が仕事などできるだろうか。
台風の気圧のせいか、ちょっと気分がわるい。
26日の『あさイチ』に出た二階堂ふみさんのことが話題になっている。
『アニタッチ』というのは「屋内型ふれあい動物園」で、全国の商業施設などの中に展開していて、親子連れに人気を博しているようだ。
わたしは先日、動物とのふれあいをやめた大牟田市動物園の記事を書いたばかりだ。
われわれ人間が動物と「ふれあいたい」と思うとき、動物の方もふれあいたいと思っているのかどうかをちょっとだけ考えてみてもらいたいと思う。(それこそがわたしたちが動物との交流によって学ぶべきことではないだろうか)「動物福祉」は、まだまだ浸透していないのだなと痛感する。もっと発信できたらいいなと。いつか二階堂ふみさんに「ケモノート」を読んでもらいたい。
八月三十日(金) 雨・台風
今夏はじめて、エアコンなしで眠れた。秋がくるのかしらと喜んでいたら、天気予報で「来週、暑さがもどってきます」と。もどってこんでいい。
子どもは今日、当初の予定どおり休校。昨日のほうが雨風がひどかった。今朝はおちついている。(しかしこのあと、雨風がひどくなったり、やんだり、という感じで繰り返していた)
虎に翼。
寅子があのときほしかったのは選択肢だった。こうするしかないでしょとか、子どもがいちばん大切じゃないのとか、周りに言われてしかたなくそれを選ぶのではなくて、自分の意思で選ぶ、そうできる道があること。それを後輩につくってあげられるのは自分自身の喜び。わかる、わかるよ寅子。
なおこから赤ちゃんの写真が送られてきた。今朝、二人目のお子が無事に産まれたとの知らせ。よかった。安産でほっとした。「無痛、まじで何も痛くなかった」とのこと。
人生をやりなおせるならば絶対に無痛を選ぶ。(これから産む人には無痛を絶対におすすめする)
夕方、雨がおちついたので「台風もう通り過ぎたかな」と思い、歩いて子どものノートを買いに出かけた。するとどうしたことでしょう。コンビニにいるときに土砂降りになり、どうにも動けなくなってしまい、相方に迎えにきてもらうはめに。
「この台風ってさ、ぜんぜん関係ない地域でもひどいことになってんのよ。油断したらだめだよ。」と車中で相方にやさしく諭される。返す言葉もなし。
おまけにノートも買えなかった。いったい、わたしは何をしに出かけたのか。(おやつとパンは買えた)
八月三十一日(土) 晴れときどき雨
武田砂鉄さんの「プレ金ナイト」に脚本家(ラストマイル、アンナチュラル、MIU404など)の野木さんが出演、ということで、どうしても聴きたくてradikoのタイムフリー会員に復帰した。
移動中にも車の中で聴いていた。おもしろかった。
野木さんの「これは『良い話』で終わらせていいのか、っていうものはそういうふうに終わらせない」というような話、だからたくさんの人に支持されているのだなと思う。
わたしの大好きな「アンナチュラル」は野木さんのつくりたかった話、「MIU404」はプロデューサーの新井さんがつくりたかった話で、今度は監督の塚原さんのつくりたいものにしよう、なにがいい?と野木さんがきいたら、「宅配便の話」と答えた、という話が、この三人の手がけてきたドラマのファンとしては胸熱だった。そして、「何を書こうか?」ときいてリクエストに応えたものがめちゃくちゃおもしろい野木さんに惚れ惚れする。
昼ごはんは、かなたけの里に行き、マヌでカレーを食べる。
かなたけの里ではぶどうの直売を行なっていて、おおきくて美味しそうなぶどうが2房で1500円(スーパーだと1房が1500円だ)とお安かったので、買ってかえった。人がひっきりなしに訪れていた。
夜、相方が『ラストマイル』を観に出かけて行った。
帰ってきて、あそこのシーンは、あの人物は、とたくさん疑問があったようで、ずっと話を聴いていたら3時間くらい経っていて、さすがに眠かった。
相方は五十嵐がどうしても気になったらしい。
相方は新卒で入社した会社にずっとい続けている人で、あの中で自分と重ね合わせるとしたら五十嵐だったのかもしれない。わたしはそこまで深く考えるべき人物なのか、ただ単に、会社の方針=自分の方針として働いている人物、ということ(別に悪ではない。ただ正義でもない)ではないかと思う、と話した。
相方が気にしているシーンはわたしも気になって確認したくなった。
「もう一度観にいく?」と訊くと、「いや、今日みにいって明日も、とかは無理よ」と言っていた。明日観に行けとはいったつもりはないのだが。
相方は映画のカメラワークとストーリーに非常にうるさい。なので、「おもしろい」と言っているということはそこをクリアしているということ。なんとなくうれしい。語り合いたくなるのは、良い作品だと思う。
九月一日(日) 晴れ
生理のため、体調不良。ほとんど記録なし。
日曜天国(ラジオ)に三谷幸喜がゲスト出演。安住さんからの扱いが雑、という三谷の愚痴に笑う。
秋だし、『LIFE』が聴きたいな、CDじゃなくてアナログがいいな、と思っていたらインターホンが鳴り、タワレコから『LIFE』のアナログ版が届いた。特にオザケンファンではないはずの相方が注文してくれていたらしい。
びっくりした。
(次回更新は未定です)
コロナ禍に書いた一ヶ月半の日記をZineにしました。
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東京の〈日記屋月日〉さんの店頭でもお買い求めいただけます。
下北沢へ行かれたら、是非ボーナストラックへお立ち寄りください。
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木下が寄稿している「Neverland Diner 二度と行けない福岡のあの店で」
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