ロングトーンの狙い
「ロングトーンってぶっちゃけ何の意味があるの?」
と思ったことはありませんか?(苦笑)
今回はそんな基礎練習界の超大物
ロングトーンの用法、薬効をいっしょに考えていこうと思います。
■ロングトーンをやる目的
ロングトーンは文字通り「長い音で伸ばす練習」なので
拍の長さばかりに意識が向きがちですが
ニシジマ的には音をコントロールする訓練なんじゃないかな~?と思っています。
そして
音をコントロールする、という項目の難易度1の一番簡単な(だいぶ語弊があるけど)訓練の位置づけで
これができるようになってから音の大小だったりタンギングだったりに派生していくのではないか?と思っています。
■ロングトーンで出来るようにしたい3つのこと
ざっくり一言でいうと一番の目的は「一定に保つこと」です。
なにを保つのかというと
・音量
・音程
・音色
の特にこの3つ。
・音量を一定に保つ
1拍目~伸ばし終わる拍数まで
ずーっと同じ音の大きさを維持できているのか
これを吹きながらしっかり耳で確認します。
伸ばせば伸ばすほど
残りの息が少なくなってきて苦しくなってきますが
まさにこの苦しいタイミングでも音量を変えずに保ち続けるトレーニングです。
・音程を一定に保つ
伸ばしている音が震えていたり、
アタック(音の立ち上がり)と伸ばしている部分の音程の差ができちゃっていないか
これも確認してください。
音の震えは緊張してガタガタしてるような雰囲気の音がするので
耳で聞いて気付けると思うのですが
音程に関しては、管楽器を始めたばかりの人には
気付くのは少し難しいかもしれません。
そんな時は音程を目で見ることができる便利道具
チューナーを使って現状を知ることができるので
是非ロングトーンの際はチューナーをつけて確認しながら取り組んでみてください◎
・音色を一定に保つ
たとえば、大きい音量(fff←こんな指定がある)の白玉音符の場合
最初は勇ましくてイイ感じにトゲトゲがあるかっこいい音だったのに
長く伸ばすにつれて普通の音に戻っちゃう、的なかんじです。
この音色の変化がないか耳でチェックします。
どの拍から再生し始めてもいつも同じ印象の音が鳴っているように
耳で確認しながら身体は息の送り方、唇の振動の仕方をコントロールして保つトレーニングです。
■ロングトーンが長く伸ばせない人へ
そうはいっても長い拍伸ばせないと練習にならないのがロングトーン。
残念ながら1日、2日では倍の拍伸ばせるようになったりはしません。
なぜなら息を吸い込む力、一定に外へ送り出す力
これは体の筋肉を使っている話だからです。
でも
毎日の積み重ねで明らかに変化を感じられるのもロングトーンです。
ほぼ筋トレと同じ感覚だと思います。
上で紹介した3つのことが保てない状態でただ長く吹けても
曲で使えない音ならばこの練習は自分の力にはなりません。
途中で維持できなくなるくらいなら
拍を短くするか、音量をもう少し下げて
3つのポイントを維持する練習をした方がよっぽど経験値になってくれます。
8拍のうち4拍しか伸ばせないのなら
あと4日かけて8拍まで伸ばしていこう!
このくらいの心づもりが良いと思います。
■まとめ
何のためにやっているのかわからない練習ほど
時間がもったいないことはありませんよ!
私は練習得意なタイプの人間ではなので
トレーニングポイントを理解しないと
ただダラダラこなすだけの基礎練習になり果てます。
せっかくあまり乗り気でない(おっと失礼。)基礎練習を時間をかけてやったのに得られる効果が少なかったら...嫌じゃないですか?
その時間で好きな曲吹けたかもしれないと考えると…ねぇ(苦笑)
次回(11月23日配信予定)は
金管でよくある楽器の不具合に気づこう!ついてお話ししようと思います
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イベント全滅中なので純粋に生活の糧になります… いつまで続くんでしょうかね… さすがにだいぶダメージが大きくて泣きそうです(苦笑)