【資料②】Twitter投稿版 花様年華 THE NOTESまとめ(後編)
書籍版の花様年華 THE NOTES 1,2、アルバムに封入されたmini版 花様年華 THE NOTESの他に、BIGHIT MUSIC(@BIGHIT_MUSIC)、SMERALDO BOOKS(@Smeraldo_Books)、そしてHYBE MERCH(@HYBE_MERCH)のTwitterアカウントにも単発のNOTESが投稿されているので、集約します。
公式から日本語訳の公開があるものはそのまま引用しています。韓国語のみでの公開の場合は、一部意訳も含みますが自分で翻訳したものを併記しますので、誤訳があれば積極的にご指摘いただきたいです。
便宜上、NOTESの内容(時系列や重要度)に関わらず投稿日順に列挙します。また、下線部は全て該当作品や解説へのリンクになっています。
目次は読み飛ばしていただいて大丈夫です。今後考察をされるときに、見返すタイミングがあれば索引代わりに使ってください。
■'19/08/23投稿 @HYBE_MERCH
⇒ アートトイの発売に際して、HYBE MERCHからも7人分の簡潔なNOTESが投稿されています。筆頭となる上記の投稿にはHighlight Reel '起承轉結'最後のナレーションが引用されていますが、映像ではこの文の冒頭に「数えきれないほど多くの季節を繰り返しても、辿り着けない場所がある」という台詞が入ります。
year22.05.31 ホソク
⇒ Highlight Reel '起承轉結'で描かれる、幼馴染のお姉さんに誕生日(養護施設に預けられた日)のケーキをもらう場面。065のNOTESには、ケーキを持ってきたお姉さんの「ホソク」と呼ぶ声が母親の声に似ていると気付いて動揺し、遊園地での記憶が蘇る様子が描かれています。
■'19/08/23投稿 @HYBE_MERCH
year22.06.15 ユンギ
⇒ ジョングクの入院はyear22.6.13にホソクによって知らされていましたが、音楽活動に没頭していたユンギはその連絡に気付くことが出来ませんでした。2日後、ジミンからの知らせによってようやくジョングクの事故を知ったユンギの取り乱す様子は、071のNOTESやHighlight Reel '起承轉結'に描かれています。
■'19/08/23投稿 @HYBE_MERCH
year22.06.15 ジョングク
⇒ Highlight Reel '起承轉結'で描かれる世界線では、6人の兄たちを漠然と信じながら病院でリハビリに励んでいるジョングク。ユンギがジョングクの事故を知ったのと同じyear22.06.15、ジョングクは病院の中庭で歌う女性のギターにお見舞いに来ないユンギのライターが下がっているのを見つけて困惑します。ジョングクが病院で出会った女性と心を通わせる様子は、090,091のNOTESの回想でも登場しました。
その後、何度もタイムリープを繰り返したBTS Universe Trailerで描かれる世界線では、ジョングクはソクジンが事故の犯人であるという疑念を払えず、次第に6人の兄たちに疑いを持つようになります。
■'19/08/23投稿 @HYBE_MERCH
year22.07.04 ジミン
⇒ Highlight Reel '起承轉結'や077のNOTESで描かれる、ホソクの幼馴染のお姉さんとのダンス練習中に転倒してしまった日のNOTES。腕の傷から滲む血を見て発作を起こしたジミンが我に返ると、そこには脳震盪を起こして意識を失ったお姉さんを背負って雨の中へと走り出すホソクの姿がありました。
076のNOTESでは微かに前向きな感情を抱きつつあったジミンですが、この出来事きっかけにトラウマを克服できていない事実を痛感し、自分自身に猛烈な無力感を覚えることとなります。そして、雨で挫いた足の怪我が原因でダンスを踊ることが出来なくなってしまったホソクもまた、生き甲斐を失ってしまうのです。
■'19/08/23投稿 @HYBE_MERCH
year22.07.10 テヒョン
⇒ テヒョンが描いた〈 I'm Fine. 〉のグラフィティは、Highlight Reel '起承轉結'でナムジュンが目にするバス停に描かれています。独特のデザインで書かれたこの文字には、上下を逆さまにすると〈 Save Me. 〉へと姿を変える仕掛けがあり、Love Yourselfペアポスターにも登場しています。
■'19/08/23投稿 @HYBE_MERCH
year22.07.13 ナムジュン
⇒ Highlight Reel '起承轉結'や079のNOTESで描かれるように、ナムジュンはただ毎日同じバスに揺られるだけの進展のない現状に、やり場のない無力感を覚える日々を過ごしていました。
■'19/08/23投稿 @HYBE_MERCH
year22.08.30 ソクジン
⇒ Highlight Reel '起承轉結'で描かれる、”スメラルド”の花束を抱えて想いを寄せる女性を待つ場面のNOTES。ソクジンは彼女が叶えたい沢山の小さな夢が記された手帳を隠し持ったまま、彼女にとって”いい人”であり続けるために偽りの自分を演じていました。
■’20/07/23投稿 @Smeraldo_Books
year22.06.27 ソクジン
⇒ 花様年華 THE NOTES 2からの抜粋。year22.06.27に起きた出来事ではなく、想いを寄せた女性の事故のあとに起きたタイムリープ以降の世界線で、year22.08.30の出来事を回想するNOTESの一部です。
■’20/07/24投稿 @Smeraldo_Books
year22.05.12 ユンギ
⇒ 花様年華 THE NOTES 2からの抜粋。2020/07/24~29の5日間に投稿されたNOTESは、一年以上前の2019/01に投稿された花様年華 THE NOTES 1から抜粋したNOTESを引用RTする形で公開されました。ソクジンがタイムリープを繰り返す中で、7人の現状や心境が繊細に変化し続けていく様子が読み取れます。
火傷の治療のための入院を経てyear22.05.12にようやく作業室へ戻ることが出来たユンギを出迎えたジョングクは、自分が一日に何度も死にたくなることや、ユンギのピアノを聞いて生きようと思えることをユンギに打ち明けました。誰かの生きる理由になりたくないと願うユンギは、ジョングクがどうして死にたくなり、どうして生きたいと思うのかと考えながら、酔い潰れて眠ってしまったジョングクの寝顔を眺めます。
■’20/07/25投稿 @Smeraldo_Books
year22.07.18 ナムジュン
⇒ 花様年華 THE NOTES 2からの抜粋。テヒョンが夢の中で見た闇に包まれるソンジュの街と同じ景色を探して奔走する日のNOTES。現実的なナムジュンは、テヒョンの主張する信じがたい話を信じて行動するべきか自分自身に問い掛けます。
花様年華 THE NOTES 1やHighlight Reel '起承轉結'の世界線では、海のモーテルでの口論のあと疎遠になっていたナムジュンとテヒョンですが、花様年華 THE NOTES 2やBTS Universe Trailer描かれる世界線では、year22.05.22の海でソクジンが一人で先に帰ってしまったことで、モーテルでの諍い自体が起こらず二人の関係に亀裂が入ることはありませんでした。
■’20/07/26投稿 @Smeraldo_Books
year22.05.11 ホソク
⇒ 花様年華 THE NOTES 2からの抜粋。睡眠薬を服用して病院に搬送されたホソクは、ホソクを心配した養護施設の先生からのメールの着信音で目を覚ましました。
■’20/07/27投稿 @Smeraldo_Books
year22.07.10 テヒョン
⇒ 花様年華 THE NOTES 2からの抜粋。EuphoriaやHighlight Reel '起承轉結'の世界線では、現実では起こらない不幸な出来事の”悪夢”を見ているという認識のテヒョンでしたが、花様年華 THE NOTES 2やBTS Universe Trailerの世界線では、ソクジンの違和感のある言動から「ソクジンも自分と同じ”悪夢”を見ていて、起こるはずの不幸から自分たちを助けているのではないか」そして「過去の記憶を失っているのではないか」と鋭く勘付いていました。しかしその直感に根拠はなく、ただ闇雲に奔走する日々が続きます。
■’20/07/28投稿 @Smeraldo_Books
year22.06.14 ジミン
⇒ 花様年華 THE NOTES 2からの抜粋。ホソクは、病院から抜け出してホソクの部屋で居候をしているジミンに自分の本当の病気について打ち明けていました。ジミンは、自分の噓を告白したホソクと未だ勇気を出せず嘘をついたまま立ち止まる自分を比べて、複雑な心境を抱えています。
■’20/07/29投稿 @Smeraldo_Books
year22.07.22 ジョングク
⇒ 花様年華 THE NOTES 2からの抜粋。病室の窓からユンギとジミンの姿を見つけたジョングクは二人に電話をかけますが、「塾に行っている」とはぐらかされて電話を切られてしまいます。この時、ソクジンとジョングク以外の5人は”魂の地図”探しに奔走していて、入院中のジョングクに心配を掛けまいと内緒にしていたことが裏目に出てしまいました。
この出来事は、すでに6人の兄たちに対して、自分の轢き逃げ事故の真相を隠匿しているのではないかと考えていたジョングクの猜疑心に拍車を掛けることとなります。
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■’20/07/30,07/31投稿 @Smeraldo_Books
year22.04.11 テヒョン
⇒ ゲームアプリ BTS Universe Storyのリリースに先立って、Twitterの投票機能でA/Bどちらかの選択肢に投票することで未公開のエピソードの続きが公開される、恐ろしいイベントが発生していました。2020/07/30~08/05の1週間に投稿されたテヒョン視点のこの投票型のNOTESは、書籍版やアルバム封入版と少しずつ矛盾する(=世界線の異なる)内容のNOTESです。
ソクジンが【花様年華】の記憶を奪われ、何度もタイムリープを繰り返したと思われるこの世界線では、year22.04.11の時点ですでにテヒョンが”悪夢”やソクジンの言動に違和感を抱いてこれまでとは違った行動を起こしています。ソクジンの部屋の「壁に貼られた地図」は、LINEマンガ 花樣年華Pt.0<SAVE ME>にも登場していました。
(余談ですが、HYBE INSIGHTの常設展を訪問した際、この地図を壁一面に再現したとんでもない情報量の展示があって白目剝きました。)
■’20/07/31,08/01投稿 @Smeraldo_Books
year22.04.30 テヒョン
year22.05.21 テヒョン
⇒ ジョングクと口論になったユンギが作業室から飛び出して行く場面に遭遇したテヒョンは、ユンギが炎に呑まれる”悪夢”を思い出し、すぐにユンギの身に起きた出来事を察して行動を起こそうとしました。
そしてその後、ユンギや自分が衝動的に起こそうとしたはずの出来事が、どちらもソクジンの「まるで計画されていたかのような行動がきっかけで未遂に終わった」という奇妙な偶然に、ソクジンが自分たちの知らない何かを知っているのではないかと確信を持ちます。
■'20/08/01,08/02投稿 @Smeraldo_Books
year22.05.22 テヒョン
⇒ 何度も訪れたyear22.05.22の海で、ソクジンは必ず7人で写真を撮っていましたが、花様年華 THE NOTES 2には「たった一度だけ6人だけの写真を撮った」と回想するNOTESがありました。ソクジンが捨てたその写真や、ソクジンを追って展望台に登ったテヒョンを振り払う場面はBTS Universe Trailerに登場しています。
■'20/08/02,08/03投稿 @Smeraldo_Books
year22.05.22(※) テヒョン
⇒ 投稿された原文に日付の表記はありませんが、直前の投稿である#3との繋がりや、ホソクが海での出来事を回想する062のNOTESと共通する内容であることからyear22.05.22のNOTESと判断しています。
これまでのソクジンの違和感のある言動から、テヒョンはソクジンが何らかの理由で過去の記憶を失っているのではないかと勘付き始めました。
■'20/08/03,08/04投稿 @Smeraldo_Books
year22.06.13 テヒョン
⇒ 花様年華 THE NOTES 1やHighlight Reel '起承轉結'の世界線では、海で口論になったソクジンとナムジュンがいる病室に入ることが出来ずお見舞いに行けなかったテヒョンでしたが、花様年華 THE NOTES 2の世界線ではナムジュンと田舎の村を訪ねた帰りに一緒に病院に向かっています。同じ日、ソクジンはソンジュの街の再開発を推し進める奨励会の会議に出席していて、病院に出向くことはありませんでした。
このNOTESに記載のある「一人で病室に来ているテヒョン」「病室に入らずに立ち去るソクジンの後ろ姿」は花様年華 THE NOTE 1,2のどちらの出来事とも矛盾する内容です。
■'20/08/04,08/05投稿 @Smeraldo_Books
year22.06.23 テヒョン
⇒ 病院で”魂の地図”について尋ねるソクジンを目撃したジミンは、ソクジンと病み上がりのジョングクを除いた5人だけのチャットルームを作り、5人は思い思いの方法で”魂の地図”について調べ始めます。
ジミンが”魂の地図”という言葉に聞き覚えがあるのは、かつて同じ精神病棟に入院していたウ・ヒョンソンという男が「”魂の地図”は壊された」という言葉を何度も口にしていたからで、花様年華 THE NOTES 2の世界線では、”魂の地図”の存在を解き明かす重要人物としてこのウ・ヒョンソンという男が度々登場しています。
■’20/08/05投稿 @Smeraldo_Books
year22.07.10 テヒョン
⇒ 酒浸りの父親を避けてナムジュンのコンテナに寝泊まりしてたテヒョンは、自分の見ている”悪夢”がただの夢ではなく現実と繋がっているのだと気が付いてから、眠ること自体が怖いと感じるようになっていました。
花様年華 THE NOTES 2の世界線では、この日テヒョンが新たに見るようになった「ソンジュの街が闇に包まれる”悪夢”」の中でソクジンが見下ろしていた景色を探して、ナムジュンとテヒョンがソンジュの街を奔走することになります。
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Twitterに投稿された全45のNOTESは以上です。
少しづつ解説を付け加えたら、予想以上の大ボリュームになってしまって申し訳ないです。
さて、次回の投稿では、「おわりに」と題して時系列整理の総括と未解決のまま残された疑問や伏線を整理してみようと思います。お時間のある方は、改めて①~⑰の記事を読み返して一緒に楽しんでいただけると嬉しいです。
〈次回〉
※更新はTwitter(@aya_hyyh)でもお知らせします。
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ありがとうございます💘