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双極性障害の私が司法試験に合格する話(7)ガリ勉にはなれない。

 何か一筋!とかは私には向かないんだと思う。これって逃げかな。逃げだとしても逃げた道が私の道。ってことにする。

 司法試験にチャレンジするにあたって、これまでの芸能の仕事をほとんどストップして。法律事務所に就職し、事務員として7時間働く規則正しい毎日。朝4:30に起きて3時間勉強をして、仕事に行って、帰ったら20:30には眠りにつく。1000人もフォロワーがいた大好きだったTwitterを辞めた。飲みに出るのも辞めた。生き甲斐の映画や舞台も観ない。旅行も行かない。娯楽といえるものからは、完全に遠ざかった。

 初めのうちは、そうやって、自分を縛って、司法試験に向かっていることに満足していた。それで1年はなんとか勉強に集中した。分厚いテキストがどんどん送られてきて、やらなければいけない問題集の山積み。先が見えなくて苦しくて。だけど、こんなに勉強をしたことがなかったし、楽しいことばかりしかして生きてこなかったから、この苦しいのを楽しんでしまっていた。受験勉強なんて苦しくて当たり前なのかもしれない。でも、そう長くは続かなくて。
 
 2週間前にバッタリ倒れてしまった。それまでもちょこちょこ危ない日はあったけれと、見て見ぬ振りをしてた。
 
 今回、鬱を抜けたキッカケは、絵を描くことだった。とても好きな没頭できる趣味。だけど絵を描き出すと8時間くらいご飯も食べずに寝ずに没頭しすぎちゃうから辞めていた。試しに60分で区切ってやってみたら、下手くそだけど、意外と満足ができた。それから、毎日60分のタイマーをかけて、絵を描いてる。勉強で自分をいじめてる分だけ、絵で自分を満足させてあげられる。そのバランスがいい。

 ガリ勉ができる受験生からしたら、その60分が無駄と思うだろうけれど。私には大事な時間。これが私のやり方で、逃げ道で、通り道。

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