双極性障害の私が司法試験に合格する話(219)師の存在の大切さ。
師匠がいるって強いと思う。
これまで私は近くに「あの人みたいになりたい」という人、いわゆる師匠がいなかった。憧れる人やカッコいいと思える人は山ほどいた。だけど、師匠となると話は違う。丸々その人の話を飲み込んで、自分のものにしたいと思えるほどの師匠とはなかなか出会えるものじゃない。桃井かおりに憧れて女優を目指してきたけど、遠くの存在すぎて、どう真似したらいいかわからない。そもそも、桃井さんが私を認識していないのだから、師弟関係は成り立たない。
だけど、私は今、師匠と呼べる人がいる。「この人みたいになりたい」と思える人がそばにいる。そして師匠も、私を育てようとしてくれている。
こんな言い方したら師匠に失礼なんだけど。師匠は、ずば抜けて凄い!ってわけじゃない。ただ、なんというか、人としての、塩梅がすごくいい感じなのだ。仕事にしても、人との距離感にしても、人生を楽しんでいる感じにしても、向上心にしても。どれをとっても、いい塩梅で、なにより、幸せそうなのだ。私は師匠みたいになりたい。
師匠は、弁護士ではないけれど、師匠も違う世界の資格を持って仕事をしている。師匠が言ってくれた。
「司法試験に受かったら同じ土俵だな」
背筋がピーンとする。司法試験に通らなければ、私は師匠と同じ土俵に立てない。いつまでも金魚の糞でいられない。師匠と同じ土俵に立ち、師匠と同じ目線で社会を見て、その目線から学びたいことも、きっと、その時になったら山ほど出てくるだろう。なにより、師匠の力になりたい。そのためには、司法試験に受からなければなんともならない。
私には師匠がいる。それがなによりもの強みだと思う。恵まれていると思う。
これまでの不規則だった生活も、師匠に近づきたくて、ルーティンを組んで、最近は規則正しい生活をしている。全力で仕事をし、しっかり眠る。お酒はほとんど飲まない。服は毎日同じ。お金を使い過ぎず。たまにカープの情報をチェックして、息抜きをする。師匠の生活もマネをして、師匠に近づく。おかげで、双極性障害の鬱も1ヶ月出ていない。
今日も師匠に近づくために、がんばります。