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双極性障害の私が司法試験に合格する話(213)声に出して読む。

昨日は月に一度の診察日だった。
 
先生に、今月は鬱でダウンしなかったことを伝えると「よかった〜」とクールにちっちゃく微笑んでくれた。
 
来年の7月の短答試験の日程をメモしてくれ、「ひとまずその日に合わせて油断せず調整していきましょう」と診察を終えた。
 
鬱でダウンしなかったのは、薬を追加したことが一つ大きな要因。だけれど、小さな要因も思い返せば山ほどある。中でも、1番は、勉強が捗っていること。
 
最近楽しいのは、声に出して読むこと。
 
それも時間制限を設け、高速で読む。1回目は、つっかえるし、早いから理解できず、意味のわからない日本語をただ声に出しているだけ。それが2回3回と繰り返していくと、スムーズに読めるし、意味もわかってくる。そのデキル感が結構嬉しい。
 
さすがに自習室ではその勉強はできないので、家に帰ってからか、早朝にやる。特に夜の家に帰ってからの勉強が、疲れてしんどくてサボり気味だったので、そこに、デキル感満載の声出し勉強をするのが帰宅後の楽しみとして取り組むことがどきる。
 
どんな効果があるかはわからない。だけど、声に出していると、サボっていることが一目瞭然だし、自分のわかっていない箇所も見つけやすい。やらないよりはいい。
 
それに、これまでやっていた舞台なんかのセリフ覚えもそうやってやってきた。役者はこれに体の動きや照明や音楽とのタイミングを合わせなければならない。だから、どんな状況の変化でも、セリフが出てくるようでなければいけない。結局は、役者の仕事の延長なような気がする。だからこそ、長年売れなくても役者だと名乗ってきた自分に対して、サボるなんてことは断じて許されない。
 
ひたすら、論文答案例を声に出して読む。全部覚える勢いで読む。100回高速で読む。そして、相手がセリフを飛ばした時のフォローのように、試験でどんな問いかけがされても、自分の記憶の中から大事なものを抽出して組み合わせて吐き出す。
 
とはいえ...私は舞台でいつもセリフを飛ばす側の人間で、フォローをしてもらうばかりだったので。やはり思い返せば、役者としても中途半端だったんだなと気づいてしまう。
 
司法試験で挽回しよう。食らいつこう。難しい問題を解くことはまだまだできないけれど、何度も何度も繰り返し声に出して読むことはできる。数で勝負しよう。
 
そうなると時間が必要だ。一分一秒を大切にして多くの法律文書に触れなければと背筋がシャンとする。

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