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続 様々な「わたし」をファイアーエムブレム風花雪月に見る
ファイアーエムブレム風花雪月。
発売から2年たち、今更遊び始めたお話しを前回書きました。
このゲームのキャラクターは、人物背景がとても丁寧に作り込まれていて、すこし極端ではあるものの、何故そんな性質になったのかがストーリーの隙間から垣間見れるようになっている。
このときは、自分の世界の中に引き籠もるベルナデッタと、あざとく振る舞うヒルダが、まるで自分のようだと面白く感じてこの記事を書いたのですが。
実は私、最も見たくない自分の姿から目を逸らしていました(泣)
私は青獅子の学級からプレイしたのですが、上記に上げたキャラは、ゲーム中盤にスカウトしたキャラ達です。
そして、青獅子の学級には
痛くて痛くて不愉快で、見たくないなぁと思っていたキャラクターがいました。
それは。。。
イングリッドです。
彼女は、裕福ではない貴族の家に生まれ、紋章を持ち、いずれ有力貴族であるフラルダリウスの嫡子グレンに嫁ぐ予定でした。
しかし、そのグレンは物語が始まるときには既に戦死しており、イングリッドはグレンのような高潔な騎士になるのだと、志を固めていました。
真面目に課題に取り組み、
ベルナデッタなんて苦手な武器や技能がありまくりな中、イングリッドは苦手なものなど1つもないと、何をやらせてもグングン上達していきます。
支援会話でも、授業や鍛錬をサボろうとする級友の首根っこをひっつかまえて無理やり連行したり、ナンパにうつつを抜かす幼馴染に説教垂れたりしていまして。
(;´Д`)痛たたた
これが見てると、とっても痛々しい。
イングリッドは相手に良かれと思って、優等生的な行動をしているのですが、傍から見ればそのクソ真面目な表情からは悲壮感が滲みでていて。
間違いなく。
間違いなく、イングリッドは痛い私の姿でした。
己の信じる理想にまい進し、それに他人も当てはめさせることが、イングリッドにとっての思いやりであり、本人は良かれと思ってやっているのですが。
弱小家門を背負い、
大切な婚約者に先立たれ、
親の期待をいっしんに背負い、
私は立派な騎士になって見せる!
もう。
悲壮感しかない。・゚・(ノД`)・゚・。
その悲壮感は、ゲームをした誰もが感じるものでもなく、ただ私自身の悲壮感を、イングリッドに投影しているだけなのです。
高い理想。
これがただしい。
私がやらねば。
こうすべき。
たくさんのものを、背負ったイングリッドの姿は、ちっとも幸せそうに見えません。
彼女が食堂以外で笑ってる顔を見たことすらない気さえします(*´ω`*)
こうしてみると、私にとって
ヒルダやイングリッドは、
「人としてこうすべき」
という義務感からやってきた姿なのだろうと思います。
そして、ヒルダは
「人をいい気分にさせるべき」
を、自分もいい気分になれるようにアレンジしていたのに対して、イングリッドの姿はただ、学校の先生を始めとした周りの大人から、そうしろと強制され続けた姿だったのかなと、
イングリッドを見るたびに湧き上がる苦々しい気持ちはきっと、
子どもの頃に私が大人に対して感じた、苦々しい気持ちに他ならないのだろう。