異業種は交流している場合ではない
異業種は交流対象ではなく参入対象である。
先日見事に異業種参入した会社を見てそう思った。
異業種交流会なる集まりがよく開催されているが、
おそらく色々な情報交換をしても食い合うことがないので、
安心感があるのだろう。
よくあるパターンは、経営者が思いつきで全くの異業種に手を出し、
失敗して本業の利益を食ってしまい会社を潰すパティーンだ。
本業で培ったノウハウが全く生きない事業に参入することはお勧めできない。
おそらく失敗するだろう。
まず自社の強みをきちんと理解する。
それは自分がそう思っているだけではいけない。
世の中で求められているかどうかということも大切だ。
次にその自社の強みがどのような分野で活躍できるかを本気で考える。
細部にフォーカスする視点と、広く見る鳥瞰的視点が必要になってくる。
障壁もたくさん存在する。
業界には業界にしかないしきたりや環境みたいなものがあるもんだ。
時には協会や重鎮などの存在力があり、新参者は歓迎されないこともあるだろう。
ではどのように戦うか。
業界に守られた茹でガエルたちを醤油でもかけて食ってしまえば良いのだ。
私が思うに、業界内シェアが硬直化し、他者参入が少ない状況においては
競争が生まれず、イノベーションが起こりにくい状況がある。
その環境がたくさんの茹でガエルを生み出している。
茹でガエルが作る製品は何十年も同じものであり
ユーザーはそういうもんだと思ってその製品を使い続ける。
ここに異業種参入のヒントがある。
異業種つまり外の世界から見たカイゼンの視点こそがイノベーションなのである。
つまりこれはジャイアントキル に他ならない。
茹でガエルたちは恐れおののき、
茹でガエル理事は大騒ぎして新参者を潰しにかかるであろう。
でも大丈夫だ。
田舎に住んでいるとカエルが車に轢かれているのをよく見るが、
カエルは潰れやすいのである。
業界にイノベーションを起こしたことは気味が良いが、
茹でガエルが大量に潰れた光景は気味が悪い。
異業種参入により当然ユーザーには新たな価値観を提供できる。
さらに硬直化していた業界内では競争が生まれるようになるだろう。
経済的に見れば間違いなく良い循環が生まれる。
死んだ池に新鮮な水が流れる川をつなぐようなイメージだ。
異業種交流会でベラベラと業界の苦労話を話すのはやめたほうが良い。
ジャイアントキラーはにこやかに聴き手に回りながら、
虎視眈々とチャンスを狙っているかもしれないのだ。
そうなればあなたも立派な茹でガエルなのである。
私はジャイアントキラーであると同時にミスターセンクスである。
自らの手で茹でガエルを潰し、感謝の気持ちで供養する。
感謝の気持ちを持ち生まれ変わったカエルたちを毛嫌いし
銀座で美女たちと戯れよう。