【社会人のための“教育ってそうなってるのか!”講座】 「学校」を多面的に見る。そこに正解はない。
小中高のキャリア教育実践基礎講習
(https://ax-factory.com)
集合研修の3日目が終了しました。
3日目の大きなテーマは
「学校とのコミュニケーション」。
教育支援をしたい、
学校に関わりたい方にとって
気になるテーマだと思います。
この日は、3日間の集合研修の中でも
最もゲストが多い日でして、
・現場の教員
・教育行政
・コーディネーター
と、「学校」というひとつの対象を
複数の視点から見ていく1日になります。
この多角的な視点、
学校について理解する上でとても大事だと考えています。
むしろ、ひとつの視点からだけの理解は
とても危険なのではないかと感じています。
では、今回の講座の中でどんなことが見えてきたのか?
集合研修3日目を通して見えてきたことを
レポートしてみたいと思います。
●教員から見た「学校」って?
「先生の魅力を発見する」というテーマで
現場の先生へのインタビューを行いました。
見えてきたのは、
先生がいちばん大切に考えているのは
「子どもたちひとりひとりの成長」ということ。
そしてその動機は
その先生によっていろいろだということです。
教員になるまでの経歴もいろいろ。
「先生」というラベルを貼ってしまうのではなく、
ひとりの「人」として向き合ったときに、
その人がどんな想いを抱えて働いているのか、
人として関係をつくっていくことが
とても大切なんだと実感します。
一方で、やはりこの数年では
以前と比べると業務量の多さや負荷の高さが
聞こえてくるようになったように思います。
●行政の制度の中での「学校」って?
学校はほとんどの人が行ったことがあるので
「知っているつもり」になりがちです。
意外と教育委員会制度や教育行政については
学ぶ機会がないように思います。
現在の学校の制度はどううまれたのか、
そんな背景を知ることから、
学校の「常識」がなぜそうなのかが
わかってきます。
そこからどのような制約や習慣がうまれるのか。
その「常識」がいいかどうかはともかくとして、
コミュニケーションを取る上で
考慮しておくべき要素になってきます。
また、その常識の良し悪しを判断しない、
という姿勢も大切だとわかってきます。
●コーディネーターから見る「学校」って?
最後はコーディネーターとして活躍する方と
ディスカッション形式で現場の話をお聞きしています。
先生へのインタビュー内容と、
教育行政の話と、
両方をふまえながらどう活動するのか、
どんな役割だと認識しているのかと
向き合うことになります。
学校の制度の「制約」も理解しながら、
でも、それを100%良しとするわけではなく、
変えようとする視野も持っていること、
でも、子どもの成長を願う先生の味方であり、
先生が主体的になれることを応援すること。
もしかしたら、初めて聞く方は、
いったい自分の立ち位置をどう考えたらいいのか、
迷子になるかもしれません。
多角的にとらえることと、
でもその中で「自分はどうか変わりたいのか」
その意志をしっかり持つことが大切なのだと
あらためて感じる1日でした。
制約条件はいろいろあれど、
働く先生が主体的でなければ
子どもたちが主体的に学ぶことはできない。
学校外にいる私たち社会人も同様に
自分が主体的であれるかが問われているように思います。