生ける天才音楽家ハンス・ジマー考察〜NHK・Eテレ「ドキュランドへようこそ」感想〜クイーンとの関連は?
昨日「ドキュランドへようこそ」というNHKのチャンネルで、ハンス・ジマーの海外番組の吹き替えがやってました。
「ハンス・ジマー」の名は聞いたことがありました。
私はディズニーが子供の頃大好きで、今も崇拝(すうはい)しています。特にクラシック・ディズニーですが、
以前記事にした通り、作詞家ハワード・アッシュマンの生前3部作(1989-92のリトマ、美女野獣、アラジン)も、クイーンとの関連で知り、改めてファンになりました。コンビの生けるレジェンド、作曲家のアラン・メンケンさんもです。
私がディズニーの中でも好きな映画は、
「ファンタジア(1939?)」。
音楽とアニメの融合。
スティーブ・ジョブズはピクサーで有名ですが、
ファンタジアを良作としています。
チャイコフスキーのバレエ音楽「くるみ割り人形」の美しい映像化、自然美、ベートーヴェン第6番「田園」でギリシャ神話を描き、バッハ、ストラヴィンスキー、ポンキエッリ、最後は禿鷹の一夜→アベマリア(シューベルト)。デュカスの魔法使いと弟子のミッキー。
宇宙と生命の誕生まで映像化してる。
ジョブズや私のようなアジア系ルーツにも魅力だ。西洋美の極致に、アジアや世界各国のエッセンスを取り入れ、子供も大人も、グローバルな人気を博す。
ファンタジア2000は大いに期待したが、
当時は旧作を超える感じはなく、ガッカリした。もう23年前の話。
最近、2000にも使用された曲「ラプソディ・イン・ブルー」のガーシュウィン(20世紀のアメリカの作曲家ピアニスト、ジャズのオーケストラ化やオペラ化、夭折、ユダヤ系)を調べていたら、
ファンタジア2000のトリを飾ったというハンス・ジマーの動画がYouTubeの関連としてあがってきた。
ファンタジア2000の中の、母なる自然spriteという妖精のアニメだ。
前置きが大変長くなった。
とにかくハンス・ジマーの名が私の中で眠ってた。
なので「ドキュランドへようこそ」を見てみた。
そうしたら、作曲家ハンス・ジマーはクリストファー・ノーラン監督の映画とコンビを組むことが多いと分かった。
スピルバーグとジョン・ウィリアムズみたいなものだ。
クリストファー・ノーラン監督は1970年生まれ。
ジマーは1957年生まれ。年の差は23才。
*2023/6/25追記、13才の間違いでした。お詫びして訂正します。
ノーラン監督はロンドン生まれ。母がアメリカ人のため幼少期は英米を行き来。
ジマーはドイツ生まれで、(やはり)ユダヤ系の家系だった(ボブ・ディランの本名はロバート・アレン・ジマーマンで、彼もユダヤ系だったので怪しかった)。
ジマーは10代の時、家族でイギリスに移住した。その後映画「レインマン(1988)」のサウンドのため渡米。そこでオスカー・ノミネート。
2005年に「バッドマン・ビギンズ」で一緒に仕事をして以来、ライジング3部作もすべてジマーが音楽を手掛ける。
2010年、SFのインセプション(INCEPTION)。
2014年、SFのインターステラー(INTERSTELLAR)。
2017年ダンケルクまで一緒に仕事している。
インターステラーはクイーンのブライアン・メイ氏が作曲した「’39」という楽曲との類似点を指摘されることが多かった。
いわゆる浦島太郎効果(海外ではRip Van Winnkle)で、ドラゴンボールの「精神と時の部屋」のように、時空がゆがんで時間の流れが重力などで変わるようだ。
「’39」の1975年のリリースから、39年たった2014年の映画公開のためオマージュかもしれない。
イギリス人だし(ノーラン監督は当時5歳だが)。
ちょうどインターステラーの情報が欲しいと思っていたら、なんと引き寄せに成功したらしい。
また、この日、ロン・ハワードの名も私の頭に浮かび、彼もジマーと仕事をした監督(ダビンチ・コード)としてコメントに出てきた。
作曲家ハンス・ジマーはユダヤ人だといった。
作曲家ジョージ・ガーシュウィンも。夭折(38歳で亡くなる)。アメリカ人。
作詞家で演出家のハワード・アッシュマンはユダヤ系で、AIDSで夭折(ディズニー復活3部作が遺作)。アメリカ人。
ビートルズのマネージャー、ブライアン・エプスタインもユダヤ系。同性愛者。ロンドン生まれ。32才の夭折。
このようにレジェンドたちには共通点が多く、混同してきてしまう(そしてなぜかみんなイケメン)。
とにかく、ハンス・ジマーという作曲家がいて、今も生ける伝説として活動を続けているということで、今後も注目していきたい。
彼がオスカー(アカデミー賞のこと)を受けたのは、2回。
これはディズニー・レジェンドの作曲家アラン・メンケンさん(アッシュマンとのコンビが有名)とたしか同じだ。
初めてのオスカーは、ディズニーの「ライオン・キング(1994)」。
冒頭の
「あ~、ペンニャ~」
(?)のところが有名だという。
本物のアフリカの言葉なのだろう。
エルトン・ジョンの歌が入るという。
ミュージカルでもいつもロングラン上映されている。
2回目のジマーのオスカーは、2021年の「デューン 砂の惑星」。リメイク作品だ。
ちなみにライオン・キングで曲を歌ったエルトンはフレディの親友で、イギリスの代表的ミュージシャンだ。
こういったところで、たびたび、クイーンとほかの作曲家・アーティストたちの関りが感じとれる。
同じ様な時代に、同じような場所で。
こういった、音楽や映像の世界の、当時からのことが知れてうれしくなる。
いままで、スピルバーグやディズニーなどの、クイーンとの関連を怪しんできたが、まだまだありそうだ。
だって宇宙やテクノロジーに関する人がいるから。
あとは民族学的ダイバーシティ(多様性)。
音楽は、「自由」。
そこにシンクロニシティを起こして、歴史が絡み合って、作られてゆく。