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【log】書くことについて。
今まで5つほど
小説と言うには登場人物が一辺倒で情景描写や説明が多く
エッセイというには私見が隠されすぎており
日記というには割と多めの脚色が加えられえた
何に分類していいか自分でも分からない文章を書いてきた。
今日はそれについて書こうと思う。
タイトルにもある通り、表現をしようと思って書いているのではなく
記録用にlogとして書いてみる。
一人で暮らすようになってから、僕は物語をよく読んだ。
大学1年生の時には某大型書店で一年ほどアルバイトをしていたので
本が安く手に入った。大学時代は今よりも時間が有り余っていたため、
その時わりと多くの本を読んだように思う。
ただ青春時代を本と一緒に過ごしていたかと言われると
「幼い頃から彼の周りは本にまみれていた。」
「青春時代のほどんどを大量の本と過ごした。」
「同級生からは本の虫などと呼ばれていた。」
この様に表現するにはいささか読んできた量が足りないのではないかと思う。
なんとなく本を開いているうちに、読んでしまう訳でもなく
書店で表紙やタイトルに惹かれるたびに買ってしまい、
積読が増えていく。という訳でもない。
平たく言うと
YouTubeを見るような気軽さで本を手に取り読む訳ではない。
では僕はどういった時に本を読みたいと思い、読んできたのだろう。
もちろん友人に勧められて読む物もあるし
書店で表紙タイトルに惹かれ、購入したものもある。
しかしほどんどの場合は「物語を書きたい」と明確に思った時だった。
昔から頭で考えていることを、何か形にすることが好きだった。
僕は今まで喋ることでその頭の中のことを消化してきた。
自分が思っていることを人に伝えたいと言うより、
人に話すことによって頭で考えていることを「会話」という形に
して自分が何を考えているか整理すると言うイメージだった。
喋ることには伝えると整理する両方の側面があるのは事実だ。
しかしある時それは「会話」ではないのではないかと思った。
もちろん人の話を聞くのが好きで
あまり自らを語らない人もいると思うが、
相手がそのような人物だからと言って、
一方的に整理のために話すと言うのは愛が無いように思える。
そう思った時、今まで自分がやってきた行いを深く後悔した。
長年そういう風に生きてきたため、すぐにそれを辞めようと思っても
染み付いたものはなかなか消えなかった。
それでも気を付けようと意識した時に
今まで常に頭のどこかにあり離れなかった「書く」ということに繋がった。
「書く」ならば表に出すまでにある程度削ぎ落とせるし、
読み手のことや、表現について考える時間の余裕がある。
僕は今まで文章を、特に物語を書いている人は
寡黙で普段表には出さない分、物語を書いて身の回りに起きた事柄や
感じたことを消化してるのだと思い込んでいた。
一言で言うと喋ることが好きな奴には作家はいないと思っていた。
しかし昨今では、お笑い芸人やアイドルまで小説を出版しており、
例を挙げるには枚挙にいとまがない。
そして今でも僕は喋ることが好きだが、
頭の中全てを喋りで消化できていた訳でもなかったし、
人と話す時に気を付けてはまた色々なことが自分に染み付いていく内
文章を書く余裕が生まれてきたと感じた。
しかし、頭の中に物語のようなものがポン。と出てくる訳でもなく
世の中に対する評論のようなことはしたくなかった。
他にも問題はあった。
今まで自分基準で自分勝手に生きてきたので、登場人物が複数出てくると
自分と違うキャラクターが話しそうなことが分からないのだ。
つまりそこにはリアリティが無くなるわけで、共感も愛もない文章に
なってしまう。
だから物語ともエッセイとも日記とも言えない文章ができてしまう。
それはこれから一生かけて理解したいと思うが
それを全てわかってから、皆物語を書いている訳ではないだろうし
始める前に僕が死んでしまう。
そう思って書き始めた。
同時にまた本をよく読むようになった。
今の僕の頭の中のボキャブラリーでは限界があるので。
かなり長くなってしまったが、書くことについて。は以上だ。
僕にもっと自信があればこのlogのタイトルも村上春樹さん著書のように
「書くことについて語るときに僕の語ること」
にしたのだが。
awabuk
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