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コロナ禍での公演

モミジノハナ 第三回公演
『粗末な人たち新宿編』
先月27日に終演いたしました。
まず、前半公演でご来場くださいましたお客様、ご来場本当にありがとうございました。ですが、ご観劇後、大変ご不安な思いをさせてしまいました。
なか日の中止回にご予約くださっていたお客様、お時間をあけて楽しみにしてくださっていたのに急な中止のご連絡で、なんとお詫びしたら良いのか言葉もございません。
その後、主宰の紅葉ちゃんやスタッフさんのご尽力のもと再開になりましたが、ご理解いただけずキャンセルされる方もいらっしゃいました。もちろんその方もこのような情勢がなければ観劇したいと思ってくださっていたお客様なのは重々承知でございます。
そんな中、ご理解くださりご来場くださいましたお客様、本当にありがとうございました。開催に際しましてご不安もおかけしたと思います。

皆々様、本当に申し訳ございませんでした。

私たちにできるのは目の前にいらっしゃるお客様に作品を届けること、それだけでした。
ですが、今回はいろいろな思いが詰まっておりました。

まず、稽古中盤での私の家庭事情によって稽古をお休みしなければいけない状況になってしまったこと。ごくプライベートなことなので詳細は書けませんが、普通でしたら降板するべきような日数を稽古場に行けない状況になりまして、そんな状況でも紅葉ちゃんはzoomを使って演出・稽古を続けてくださいました。
私はできうる限りの自主稽古をして稽古に合流したのですが、役を体現するまでに時間がかかっており焦りも重なり最終稽古の日には稽古帰りにパニックを起こしてしまったり、なんとか初日の朝に演出OKが出たのですが、安堵からか、ゲネプロ(本番同様のリハーサル)でトランス状態のようになってしまって今までやったことのなかったような大きなミスをしてしまいました。ゲネプロは関係者の方に観ていただくので本番同様、むしろ本番以上に集中して臨んでいたつもりがそんなことになってしまい、かなり意気消沈して自信を無くしてしまいました。もう私は役者をやる資格がないのでは、舞台に立つべきではないのではないかというところまで追い込まれまして演技ができる状況ではなかったのですが、これまでの私のおかけしたご迷惑を全て受け入れた上で「5人でやるものだよ」と言ってくださった紅葉ちゃんを始めとする座組みの方々の言葉は一生忘れません。

今回ケイコという役は紅葉ちゃんからの大きな大きなプレゼントでして、受け取ったとき、私のことを信頼してくださっているんだな、と本当に嬉しく思いました、むかし大事な役をいただいた時に期待に応えられなかった経験があり、その時のトラウマが頭をよぎる瞬間も多々あったのですが、病気後、少し、大きく変わりました。
また、ひとり芝居で演劇に対するモチベーションが大きく変わったタイミングでもありました。
いろいろいろいろありましたが、このタイミングでなければ、こんなに濃厚な5人芝居をこのようなかたちで無事(と私が言う資格はありませんが)終えることはできなかったと思います。

私の力不足で紅葉ちゃんの意図する形でお客様に届けられたのか不安もありますが、舞台上で観ていただいたあの作品が全てでした。魂を込めてやらせていただけたこと嘘偽りはありません。作中の言葉を借りるなら少しでも面白がっていただけたならせめて救われる思いです。

関係者の皆様、ご来場くださいましたお客様(ご来場できなかったお客様も含めて)気にかけてくださった皆様、本当に本当にありがとうございました。

こんなにご迷惑をおかけしておいてなんですが、私はまだ演劇を続けさせていただきます。演劇がないとただのうつ持ちの根暗人間なので、、あと何年になるかわかりませんが身体が動く限り役者をやらせていただきたいと思っております。
また、個人のプロデュースユニットの情報公開も5月に予定しておりますので、楽しみにしていただけたら幸いです。

◆次回出演◆
牡丹茶房 ギャラリー公演 第四弾
『衣人館』『食物園』
@渋谷 ギャラリー・ルデコ 4F & 3F
2022年5月11日(水)~15日(日)
※ 『衣人館』のみの出演です。

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