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好きだったギミック(絶)


はじめに

面白い記事を読んだ。
コンセプトやゲームデザイン的に失敗しているものをクソギミックと定義し、零式・絶の範囲からクソギミックランキングを作成する」というもので、まだ読んだことのない方は是非ご一読を。

僕は所謂トレース勢であるため、ギミックの解法を考えるというプロセスは基本的にスキップされてきた。しかし、そういった環境下でもギミックに対して面白い・面白くないという感想を持つことは日常茶飯事的であった。
この記事では、好きだったギミックやフェーズを振り返りながら、僕にとってのいいギミック、つまり面白いと感じていたギミックって何だったのか?という点を明確にしていこうと思う。あくまで「僕にとって」なので、ほとんど感想みたいなものになる。
なお、零式はエデン以降しかまともに語れないうえ、文章量も多くなると思われるので、今回は絶のみに絞らせていただく。順位付けは苦手なので、各絶から1つずつピックアップしていく形で紹介する。

絶アレキ(P2) - ジャッジメントナイサイ

絶アレキ自体が大好きなので贔屓気味。しかしこの2体フェーズの完成度は絶の中でも随一だと思っている。
このギミックの良ポイントは、とにかく結審までデバフ受け渡しさえ成功していれば良いため、オブジェクト設置、ボス誘導の自由度がとにかく高いところにあるだろう。プレイ動画などを見ても割と解法にバラつきがある。チェイサー・ジャスティスの2体をまとめてたり離してたり、氷の位置だったり、水雷の受け渡し位置だったり、細かく違うところがあって面白い。ちなみに僕は2019年当時主流だったセパレ式を採用したPTで攻略していた。開幕水担当ならDマーカーです。
目玉は何といっても「最後の審判:結審」で整列するところ。デバフがカラフルなこともあり、氷の裏に一列に並ぶだけなのになんか良い。FF14っぽい。このタイミングで「なんか1色足りなくね?」とか「なんか〇色だけ多くね?」とか初めて気付いたりしたのもいい思い出。練習中はみんなそこまで周りが見えてないので割と気が付かなかったりした。

ヒラ視点の感想なのだが、このフェーズよりAAが苛烈なレイド・フェーズは絶アレキ以降なかったんじゃないかと思っていて、そういう面でも気に入っている。攻略当時、リビングリキッドも大概ヤバいヒール要求で「絶ってヤベ~w」と思いつつも興奮していた僕だったが、こっちは更に上を行くヤバさで言葉を失っていた。マジでちょっと目を離したらタンクのHPがミリになっていてビビりながらヒールしていた覚えがある。伝説の防御アビリティであるブラックナイトもだいたいチェイサーのAA一発で割れていた。
単体ケアはめちゃくちゃ容易にヒーラーの難易度を上げられる要素なのでほどほどにしてほしいと思う一方で、正直タンクへのAAダメージはこれくらいの方が面白かったかもしれないとも思う。

絶アルテマ(P4) - 乱撃の究極幻想

ぶっちゃけ絶アルテマは音楽以外それほど好きではないのだが、乱撃だけは結構好きだった。エラプション4回捨てを合図にスプリント→外周寄りをガンダッシュの流れは楽しい。ジェイル対象になると走れなくておもんないです。僕はみんな集まってエラプションを捨てていくやり方で攻略したのだが、絵的には散開状態から中央に向かっていくやつの方が好き。
最近の流行はタンクLB3脳死法らしく、あんまり走れなさそうで悲しい。とはいえあそこまでLBをぶっ放せるならタンクはちょっと楽しいのかも。冒頭で紹介した記事では追撃の究極幻想がクソギミックとして紹介されているのだが、乱撃LBとかジェイル自殺とか、いくら緩和後といってもアルテマだけ裏道みたいな解法が多すぎないか?

絶バハムート(P3) - 天地の三重奏

元祖ホールインワン。レジェンドですね。クローンギミックはいくつかあるのだが、これを最初に思いついたのが須藤氏の偉大なところ。
ホールインワンは言わずもがな、その後の大回転→頭割り→メガフレアと、全体の流れもきれいに纏まっていてとても好きなギミック。
天地・バハムートフェーズに限らず、絶バハは全体を通してとにかく完成度の高いレイドだったという感想で、緩和後でもしっかり歯ごたえがあって良い。
下記の対談も面白いので読んだことのない方は是非。もちろん天地についても語られている。こういう開発者インタビューは全部のレイドでやって欲しい

絶竜詩(P2) - 堕天のドラゴンダイブ

超ウルトラハイテンポ(FF14式)避けゲー。
個人的にはFF14で最も爽快感のあるギミックだと思う。とにかくテンポが良く、どの番号ももたもたしている暇がないし、絶え間なくニーズが降り注いでくるのも賑やかで面白い。
やっていることを細かく区切るとかなり単純なのだが、スピードと複合で絶妙な難易度になっている。既存ギミックの組み合わせだけでここまで仕上げてきたのは凄い。誘導忘れ等、ダイブ2番周りがよく事故っていた印象。「なんかあのニーズこっち向いてね?」と思ったら注意です。だいたいは気のせいではない。
フェーズ単位で見ても粗がなく、バーストのタイミングもこちら側である程度操作する余地が考えられていて、全体的に完成度が高いフェーズと言えるのではないか。僕は絶竜詩の全体に「絶バハver2」みたいなイメージを感じていて、このフェーズはネールver2だなと思っていた。
こちらの記事でもニーズヘッグフェーズが好きと言われており、ちょっと嬉しい。

占星での参加だったので練習中はカードや個人バーストのリキャストとにらめっこしながらダイブをやるのが結構辛かった。とはいえ慣れれば余裕になって、最終的にはリドローで引いた遠隔カードに(脳内で)一生悪態をついていたし、1分周期のタイミングで忍者さんに近接カードを配れなかったときは普通に泣いていた。要は慣れ。

結局(僕にとっての)いいギミックって何だったのか

まず、天地の三重奏の項で触れた対談記事から、印象に残った吉田直樹氏の言葉を引用させて頂く。

吉田 なんかすごい場面だけど越えられた、というプレイ感覚が大事だと思っていて。あれは須藤流の演出としてうまい部分ですね。全部ガチガチのロジックというわけでなく、遊び心があって、絵的なおもしろさもある。

https://www.famitsu.com/news/201712/30149112.html?page=3

僕は過去記事で絶オメガに対してボロクソ言っていた訳であるが、つまるところ絶オメガにはこれらが致命的に欠けていると感じていて、だから僕は絶オメガが好きではない。楽しくないのだ。全体的にギミックの流れが淡々としていて、遊び心が感じられない。絶は基本的に既存ギミックの組み合わせで出来ているわけだが、オメガのそれは本当にただ組み合わせただけのように感じてしまう。
「次元の狭間オメガ」ではなく「オメガだけ」を絶にしたようなデザインのせいで画面上に一生オメガしか出てこないので絵面も地味。少し逸れるが、絶は最高難易度レイドという主題のほかにそのレイドシリーズの総まとめみたいな側面もあると思っているので、そういう面でも好きになれない。
だが逆に、だからこそ「演出とかいらないからとにかく難しくしてくれ」という層には好評なのではないだろうか?絶に求められる難易度だけを見れば、納得のいくものであったのは確かであった。

さて、ここまでを踏まえて、僕が思う「いいギミックとは?」を考えた結果として、大きく2点を挙げることとした。たぶん、このゲームのレイドをやったことがある人には理解してもらえるんじゃないかと思っている。

1. 処理が気持ちいいもの

細かく分けると「処理そのもの」と「処理後」に分類される。
「処理そのもの」に関しては、ロジックというよりはフィジカル寄りの、テンポのいいギミックと言えるかもしれない。上記に挙げたものだと絶竜詩の「堕天のドラゴンダイブ」がここに該当する。今回は絶に限定してしまったので紹介していないが、エデン覚醒編2層の「混沌/復讐の連続剣」やエデン再生編3層「魔装連続剣」もとても好きなギミックだった。処理していて楽しく、サウンドエフェクト等を含めると音ゲーのような気持ちよさがあるのが良い。どちらの連続剣もILが上がりきってからだとかなりの頻度でスキップされるので悲しかった。目玉のギミックは中盤に置いてくれ
「処理後」に関してはかなり個人的な感覚になるが、所謂「答え合わせ系」のものが好きだ。必然的に運動会系のギミックになるのだが、絶アレキの「ジャッジメントナイサイ」やエデン再生編4層「時間圧縮 序/破/急」などが挙げられるだろうか。特に後者は答え合わせの意匠が強く、かなり好きだったギミックだ。急TPS式は芸術の域。パンデモニウム煉獄編4層「概念支配」を挙げようかと思ったが、あんまり気持ちよくないので除外とする。だが、ラハブレアの設定を活かしたレイド自体のコンセプトは好き。

2. 見た目的に面白いもの

どちらかというとフェーズ的な話になってしまうのだが、演出とか画面のインパクトとか、見た目的に面白いものの方が好き。これはまさに、前述した「なんかすごい場面だけど越えられた、というプレイ感覚」の部分に相当するだろう。
絶においては特にこれが大事だと思っている。
「群竜の八重奏」、「至天の陣:風槍/死刻」など、大量のエネミーがポップし、矢継ぎ早に攻撃を繰り出してくるギミックや、絶アレキP2や絶竜詩の二天竜フェーズ、絶アルテマのアルテマフェーズなどは、視覚的にも面白い。FF14のレイドは、最終的に「結局床と外周と戦うゲーム」にはなるわけだが、そこにこういった彩が加わることで退屈さは軽減される。これは結構マジの話だと思っている

番外編としてひとつ。
僕は直接プレイしていないのだが、動画としてよく見ているのが機工城アレキサンダー律動編4層だ。このレイドの運動会フェーズは見ていて本当に面白い。実際やったら地獄なのだろうが

おわりに

めちゃくちゃ雑にまとめると、結局のところトレース勢にとっては全てのギミックが「解法をなぞるだけ」になるので、「既に決まっている解法をなぞるだけでも面白味が残っているもの」が良いよね、という話。

オメガは良かったギミックを何も思い出せなかったので許してください。
強いて言うならP4の波動砲ラッシュは好きなのだが、あれはギミックとというよりほぼ演出だと思ったので省略。
この記事を書くにあたって過去絶のW1stインタビューや開発インタビュー等を見返したりしていたのだが、どうやら絶オメガについては開発側、ユーザーコミュニティ側どちらにも無いようで残念。とはいえ、絶オメガに関してはかなりデカめのゴタゴタがあったので仕方ないのかもしれないが…いつか公の場でまともに語られるようになることを祈っている。

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