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いいかげん と いい かげん

 いいかげんという言葉は悪い意味でよく使われます。
 いいかげんなやつは
 無責任、中途半端、でたらめ・・・
 いいかげんに扱うは、ぞんざいに扱う

 人はいいかげんは悪いことと捉えて、いいかげんを許さないです。
 いいかげんにしていてはダメ、きちんとしなさいと言います。

 しかし
「いいかげんにしなさい」と言う言葉は、行き過ぎた言動に対して
「もうやめなさい」と言う意味で
 上記の悪い意味とは違います。

 いいかげん いい加減
 とは
 本来 良い加減と書き
 ちょうどよい状態、適度という肯定的な意味を持つ言葉です。

 適当と言う言葉も
 ある条件、目的、要求などにうまく合っていることを指していたのですが、真逆のなんでもいいから取り繕うやとりあえず合わせるというような
悪い意味でつかわれるようになりました。

 いい加減を辞書で引くと適当 適当を引くといい加減とでます。
 どうも時代とともにだんだん悪い意味でつかわれることが多くなったとも言われています。

 いいかげんと一気に言葉を発するとマイナスのイメージですが
 いい かげん
 といいと加減の間に間(ま)をおくと、良い加減というプラスのイメージにとらえられないでしょうか

 良い塩梅(あんばい)という言葉があります。
 料理の味加減が良いことを指します。良い湯加減と言う言葉もあります。
 程よく処理する
 配慮良く
 加減良く
 上手に
 という意味で、良い加減は使われます。

 いい加減を良い加減であると捉えると
 完璧を求めすぎない
 自分や他者に過度に厳しくしない
 過剰適応すると心の健康や創造性を失いかねません。
 価値観の変化に例えついていけなくとも
 一人ひとりが自分の「良い加減」で努力すればいいのです。

 いいかげんと言う言葉に、良い面と悪い面があるように
 何事にもいい面とそうでない面があります。
 割り切れないところで迷いながら進むものでもあります。
 人は完璧ではない
 自分も他者も完璧ではない
 完璧でないことに寛容さをもつ
「いい かげん」に生きていいのです。


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