
【筋トレ】初心者の方が必ず身に付けるべき「腹圧」をマスターする方法
こんにちは!
パーソナルトレーナーの越田です。
以前書いたこちらの記事内で「腹圧」「ショルダーパッキング」「ヒップヒンジ」が重要だと紹介しましたが、今回は「腹圧」について詳細に解説していきます!
大きく「予備知識編」「実践編」の2つに分けて、専門用語をなるべく省いて解説していきますので、是非参考にしてください!
予備知識編
腹圧がどういうものなのか、なんで大事なのか分からないと練習する気にならないですよね。
なのでまずは「予備知識編」としまして、腹圧に関する知識面をお話しして行きます!
「お喋りは良いから腹圧の入れ方を教えろ」
という方は飛ばして「実践編」を見てね!
腹圧ってなに?
腹圧とは、「お腹周りの筋肉を働かせてお腹に圧力をかけ、体幹を安定させる為の技術」です。「体幹」って正直よく分かんないよ、という人も多いと思うのですが、簡単に言うと胴体の事で、腕や脚を除いた部分の事を指します。
ちなみに腹圧というのは略称で、本当は「腹腔内圧」と言います。
腹腔というのは胃とか腸とかが入ってるお腹の空洞の事で、この中に圧力をかけるから腹腔内圧と呼ばれています。
腹圧をかける事で、必要以上に腰が反ったり、背中が丸まったりしないように身体を安定させる事ができます。
スクワットで腰が痛くなる、、という経験をされた事のある方も多いのではないかと思いますが、こういった問題を解消するには腹圧をかけれる必要があります。
腹圧の仕組み
腹圧を理解する上で大事なのが、「インナーユニット」です。
先程、腹圧はお腹周りの筋肉を働かせて体幹を安定させる為の技術だと言いましたが、この「お腹周りの筋肉」がインナーユニットです。
インナーユニットは腹腔(胃とかが入ってるお腹の空洞)を囲む壁のような役割をしている4つの筋肉の総称です。
横隔膜(上の壁)
腰部多裂筋(後ろの壁)
腹横筋(前〜横の壁)
骨盤底筋群(下の壁)
上記の4つがインナーユニットです。
これらがしっかり働く事で腹圧をかける事ができます!
では、腹圧がかかる仕組みを解説しますね。
息を吸う
横隔膜が下に降りてくる
腹腔に入ってる胃などの臓器が外に押し出されてお腹が膨らもうとする
インナーユニットが働いて、押し出されそうな臓器を抑える
お腹の中の圧力が上がる
体幹・姿勢が安定する(これが腹圧がかかっている状態)
こういった流れで腹圧がかかるようになっています。
つまり、インナーユニットが正常に働く事が腹圧を上手くかける為の鍵となります!
腹圧がかけれない事によるデメリット
①姿勢が悪くなる
インナーユニットは普段も姿勢を保つ為に30%程の力で活動していると言われています。上手くインナーユニットが使えないと、姿勢の保持ができず反り腰などの姿勢不良が起きてしまいやすくなります。
②怪我をしやすくなる
重たいものを持ったり、トレーニングをする際に腹圧をかけられないと、体幹が不安定な状態で動作をしなくてはいけなくなる為、怪我のリスクが非常に高くなってしまいます。
③腰痛が起こりやすくなる
インナーユニットが弱い事で反り腰になっており、腰周りの筋肉が緊張してしまっている結果、腰痛が出てしまう事もあります。
実践編
ここからは実践編としまして、実際に腹圧をかけれるようになる為のエクササイズやコツを解説していきます。
頑張って腹圧をマスターして行きましょう!
トレーニングベルトを使用し、まずは腹圧の感覚を掴む
個人的に最初におすすめなのが、トレーニング用のベルトを使って腹圧がかかるとはどういう感覚なのかを自分の身体で体感していただく事です!
ベルトが無くてもある程度腹圧をかける事ができるようにするのが最終的な目的なのですが、僕の経験上初心者さんの場合「そもそも腹圧がかかっている感覚がどういう状態なのか分からないし、想像も付かない」という方がほとんどです。
「腹圧の感覚を掴む事」と「腹圧を自分の力でかけれるようになる事」を分けて考えて、ベルトを使って前者の「腹圧の感覚を掴む事」をまずはやっていきましょう。
ゴール地点が分からないと、どこを目指して良いのか分からないですよね。その為、まずはベルトの力を借りて腹圧がかかっている状態を体感してみる事をおすすめします。
では、使用方法を解説していきます!

ベルトをお腹に巻きます。巻く位置としましては、肋骨と骨盤の間の何も骨がない場所になります。
少しお腹に圧迫感が出るくらいしっかりと巻いてしまってOKです。
ベルトを巻いた状態で、お腹に空気を入れるイメージで口から息を吸いましょう。恐らく、お腹がベルトを外に押し出すような感覚になると思います。この感覚が得られたら、お腹にグッと力を入れて状態を維持して呼吸を止めてみましょう。普通に巻いている時と比べて、かなり圧迫感が増すと思います。
これが、腹圧がかかっている感覚です。
この感覚を覚えましょう。インナーユニットがそこそこ使える人の場合、これをやるだけでも腹圧を入れる感覚が掴めるので、すぐにベルト無しでもできるようになったりするケースもあります。
ベルトをしていてもあまりお腹の感覚に変化がないよという方、ベルト無しになると感覚が掴めない方はインナーユニットが弱い可能性があります。
以降に解説する内容を順番に試していただき、インナーユニットを活性化した後に再トライしてみてください!
横隔膜の緊張を取る
まずは横隔膜の緊張を取っていきましょう!
前提として、息を吸った時に横隔膜が下の方にグーっと下がってくる必要があるので、横隔膜の固さがあると腹圧をかける事ができません。
その為、最初に横隔膜の固さを取ります。
やり方を解説します!
平な地面・マットの上に仰向けで寝る
膝を曲げる
指を肋骨の内側に入れる
指を肋骨の内側に引っ掛けた状態のまま、息をゆっくり吐いていく
息を吐いていくと、肋骨が締まって指に引っ付いてくる感覚があると思うので、痛みが強く出ない範囲で息を吐く、吸うを繰り返す


直接横隔膜に触れる事で、緊張を取るような方法です。最初は少し痛みがあるかもしれませんが、無理のない範囲で続けてみましょう!
呼吸のエクササイズを行う(キャットポーズ)

続いて、呼吸のエクササイズを行なってインナーユニットを活性化していきましょう!
色々やり方はありますが、今回は「キャット」と呼ばれる姿勢での呼吸のエクササイズを解説します。
キャットの姿勢は自然と腹圧がかけやすい状態を作れますので、インナーユニットの活性化に非常に有効です!
やり方を解説します!
膝を付けた四つ這い姿勢を作ります
肘が曲がらないように、手で床を押しながら背中を丸めていきます
お尻の割れ目をピタッと閉じるイメージで、お尻に力を入れます
目線はお腹を覗き込むようにしておきます
姿勢を保ったまま、口から息を吐けなくなるまで吐きます。
姿勢を保ったまま、口から息を吸えなくなるまで吸います。
お腹を360度膨らませるイメージで吸いましょう。「5と6」を1分間繰り返しましょう
1日1セット、できれば毎日行ってみましょう!
キャットの姿勢が上手く作れない場合
キャットでは背中〜腰を丸める必要がありますが、上手く丸まれない方も多いです。
そういう方はキャットの代わりに「チャイルドポーズ」という姿勢で同じように呼吸を繰り返す事から始めてみましょう。

姿勢の作り方としましては
正座する
両手を床に置く
お尻をかかとにくっ付けたまま、おでこを床に近づける
その状態で呼吸を繰り返す
という形になります。姿勢はこちらの方が作りやすく難易度が低いので、この姿勢でしっかりと横腹や腰を広げるイメージで呼吸できるようになる事を目指しましょう!
最後に
今回は腹圧について解説しました!
腹圧は非常に重要なものなので、是非こちらを参考に一人でも多くの方が感覚を掴んでいただけたら幸いです!
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