AI教師のポテンシャル
日経電子版の記事【中国、AIがピアノ教師】は、とてもさりげない記事ですが、改めて『AI教師』という存在、そのポテンシャルについて考えさせてくれます。
教育の現場を大雑把に2つのタイプに分類するなら、様々な分類があるでしょうが、その一つに『集団授業』と『個人授業』があると思います。それぞれの主なメリット・デメリットを整理してみると――
▶『集団授業』と『個人授業』
(1)『集団授業』
① メリット
● 教師一人(のコスト)で多数の生徒に対応できる。
● 生徒がグループになっての学習(討論・集団作業など)に
適する。
● 生徒が互いに切磋琢磨できる。 など
② デメリット
● 生徒一人ひとりに細かく対応できない。
● クラスの平均的なレベルに合わせて授業が進行する。 など
(2)『個人授業』
① メリット
● 生徒一人ひとりの能力に合わせて細かく対応できる。
● その生徒のレベルに合わせた授業で能力を伸ばしていける。
など
② デメリット
● 人員的・コスト的な負担が大きい。
● グループでの学習は出来ない。
● 他の生徒が見えず、張り合いに欠ける。 など
こうしてみると、『集団授業』と『個人授業』のメリット・デメリットは表裏の関係にあり、互いにデメリットを克服できれば、著しく学習効率が向上すると考えられます。その克服の手段が、まさにAIである訳です。『AI教師』によって、人員的・コスト的な課題がクリアできれば、『集団授業』における補助教師として活用したり、AIによる『個人授業』を『家庭教師』と並んで積極的に利用できたりするようになるのです。
その際の利点と注意点として考えられる事を挙げるとするなら――
▶『AI教師』の利点と注意点
(1)利点・・・熟練者の技能を継承し、多数の生徒に伝承できる。
(2)注意点・・・指導の根拠を説明できるホワイトボックスのXAIでなくては
ならない。