コト消費への対応を迫られるネット通販~プロシューマーの時代のネット通販~
日経電子版の記事【米ネット直販、アマゾンも揺るがす SNS駆使で台頭】は、①SNSを通じて消費者とコ・クリエーション(価値共創)しながら、②自社で企画・製造(ファブレスも)したプロダクトを、③中間流通をなくした自社サイトで直販する(販売価格を抑えられる)『D2C(ダイレクト・ツー・コンシューマー)』に関するリポートです。
そもそも、消費者一人ひとりが各々の体験価値を追求するコト消費の時代に、細分化されるスモールマスな市場を見極め、ユーザーのインサイトに肉薄したイノベーティブなプロダクトを作ろうとすれば、それは、プロダクトアウトな『モノ』の売りっ放しであろうはずはなく、プロダクトの入口である消費者のインサイトと、出口であるフィードバックにおいて、消費者との密接な関係性のあるエコシステム=コ・クリエーションのエコシステムが不可欠になってきます。
その意味で、『モノを売るだけのネット通販』には避けられない限界があり、3Dプリンティングなどのテクノロジーの進化によって出来る事の幅が広がりつつあるカスタマイゼーションや、消費者が積極的にプロダクトの開発に関与するコ・クリエーションなどの『プロシューマー(生産消費者)』の潮流への対応がきわめて重要になってくると考えられます。
SNSなどによって消費者との双方向性を担保した『D2C』は、まさにその一例だという事が出来ます。