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『天使の翼』第11章(68)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~

 わたしは、異邦人でかつ門外漢だからかも知れないが、とてもおぞましく感じた。マウンテン・デビルを地上に下ろした後、どうやって彼らの臓器を摘出するのか……
 「――彼らは、大公国公認の――ということは、上納金を払っている訳だけど――ギルドを持っていて、ほぼ100%世襲の閉鎖的社会の集団なの……外部の人間が免許を取るなんて、聞いたこともないし、不可能じゃないかしら」
 わたしは、異様な風体の男女の姿を思い返した。今にして思えば、子供はいなかった……。きわめて特殊な閉ざされた社会、風習、習慣……数々の秘密がありそうで、同じ人間として意思を疎通し理解しあえるのか、疑問な程だ。

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