経営戦略とは何か?~ビジョンと現状分析との綱引き~
日経電子版の記事【ウィズコロナと向き合う 経営者ブログ 高原豪久 ユニ・チャーム社長】では、事業戦略・商品戦略などの経営戦略を立案し修正していく際のポイント、いわば『戦略の戦略』のようなものが様々な角度から語られており、目から鱗が落ちる思いです。
この記事で最も印象深いくだりは、「戦略を発想する際のスタンスの修正」について語られている部分で、私は、これを『ビジョンと現状分析との綱引き』と解釈しました。
▶ビジョンと現状分析との綱引き
ビジョンの役割=戦略が現状の延長線上に縛られていないかチェックする。
⇩ ① 今までの経緯に縛られていないか?
⇩ ② 競争の構造に縛られていないか?
⇩ ③ 組織の発想に縛られていないか?
⇩ ④ 経営リソースの制約から抜け切れていないのでは
⇩ ないか(オープンイノベーションなどに活路はない
⇩ か)?
⇩ など
⇩
『戦略』
⇧
現状分析の役割=戦略が都合の悪い真実から目を逸らせていないかチェック
する。
① 顧客のニーズが離れていっていないか?
② 競合との競争力格差(差別化できている要素)が
急速に縮小してきていないか?
③ 競合が、流通など、自社の対応できずらい部分で
攻めてきていないか?
など
そして、記事からは、さらに細かく様々なアドバイス、いわば『戦略の戦術』のようなものが得られます――
▶戦略の戦術
(1)『市場≠顧客』・・・市場とは顧客だけでなく競合も含めた総体であり、
市場のボラティリティは必ずしも顧客のインサイト
を表していない。
⇨喧嘩の相手を見極める!
(2)『顧客とチャネルの絞り込み』・・・先ず経営リソースと組織の
ベクトルを局地戦に集中し制圧する事で、成功確率
が増し⇨存在感を示す事で⇨好影響が全体に波及
する。
⇨敵全員(全体)でなく先ず一人(部分)と闘う!
(3)『三手先まで準備』・・・競合の反応など、状況の急変に即応できな
ければ勝てない。
⇨相手の動きを先読みする!
(4)『定石のうえに奇策を講じる』・・・ユニークで顧客も驚く奇策が
加わることで、長引く消耗戦が一気に変わる
ポテンシャルが。
⇨変化球を放つ!
この記事からは、様々な事を教わり、再確認できたように思います。
(付記:2020年5月19日、皆様のおかげをもちまして、noteへの連続投稿が500日を達成できましたことに、改めてお礼を申し上げます。下記の拙稿で振り返りをしています。)
《連続投稿515日目。
当ページにご来訪いただき、ありがとうございました!》