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『天使の翼』第12章(26)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~
わたしは、大きな岩の上に這い登って、遥かな連山を、右から左、左から右へと見はるかした。
一ヵ所、特徴的な地形があった。
――連山から、わたしのいる方へ向けて一本の支脈が出ている。
――その支脈は、例外的に緑豊かなようだ。
――支脈の尾根を上へ上へと辿っていくと、そこは、峠のように連山がへこんで……高度が低まっている……。わたしは、登山には詳しくないが、『コル』というやつだろうか?
(……)
長くはためらわなかった。あそこなら支脈が出っ張ってる分、早くたどり着ける訳だし……