見出し画像

かけっこ練習ノート – 民主主義と分断

11月10日(木)
 
今日は初めにチーム名の決選投票を行いました。
前回の投票で1位だった「かけっこ共和国」と2位だった「ダッシュ太尾」。
投票前から激しいアピール合戦が始まっていて、少し険悪な雰囲気…
 
投票の結果は、僅差でダッシュ太尾が過半数でした。
そして、そこからが荒れました。
 
「かけっこ共和国」を選んだ人たちはとても悔しがり、「ダッシュ太尾」を選んだ人たちは爆発させた喜びを見せつけました。
結果として、涙を流して帰ってしまう子が出てしまいました。
 
足が速くなることよりも、運動ができることよりも大切なことがあります。
練習の時間を削ってでも、それをいまこの体験から学ぶときだと思ました。
以下、みんなに話した内容です。

多数決の原理


これまでチーム名はみんなの投票で決めていました。
これは「多数決の原理」を使っています。
多数決は、チームの全員が平等に意思決定に参加できる、意思決定が速い、といったメリットがあります。
その反面、少数派の意見が決定に反映されないというデメリットがあります。

少数意見の尊重


多数決=民主主義だと思われることがありますが、民主主義には「少数意見の尊重」という大切な価値観があります。
多数派も少数派も同意する人数に違いはあっても、立場は対等という事です。
 
この「少数意見の尊重」には、少なからず反論がありました。
「スポーツでは勝った方がえらいよ」
そんな意見には、多数決の結果を勝者と敗者に結び付けるという雰囲気を感じました。

そこにいていい、という雰囲気


「多数派は勝者・優れた意見」
「少数派は敗者・劣った意見」
これは本当に民主主義でしょうか。
これでみんなが意思決定に参加したと満足できるでしょうか。
集団として、平和でいられるでしょうか。
 
多数派は少数派の意見もしっかり聞いて、敬意を示さなければいけません。
そうして初めて、少数派は悔しい気持ちはあれど、チームとしての結果を受け入れられるのではないでしょうか。
どのような考えを持っていても、僕らはそこにいていい、そう思える雰囲気が大切だと思います。
 
この他、アメリカの大統領選挙で分断と暴力が起こっている事などを例にして、世界では「民主主義の危機」と言われている事も話しました。
 
民主主義を機能させるためには、「多数決の原理」は最終手段であり、話し合いを優先させ、少数意見を尊重すること。
今回のチーム名投票からの反省でした。
 
 
今日の練習は、①短距離走のドリルトレーニング ②コーディネーショントレーニング ③長距離走トレーニング(公園の周回コース400~800mを走る)に分けて、
各人がやりたいトレーニングを好きな数だけ選んで行いました。
 
③は、太尾小で12月に鶴見川走ろう会がありますので、それに向けてのトレーニングです。
 
 

いいなと思ったら応援しよう!