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昔を美化するの、やめませんか

「昔はよかった」というくだりを聞くと、うんざりする。
それが若者の前だとなおさらだ。

過去は関係ないのでは?

「小さい頃は野山を駆けまわっていた」
「スマホもゲームもなく、外で思い切り遊んでいた」
「地域の人がみんな助け合って生きていた」

「それに比べて今は…」

それを言って満足するのは昔を生きた人たちだけ。
「今」の自分を肯定したくて、自分の「昔」を美化しようとしているのでしょうか。

今を生きる若者からすると、「あなたは運が悪くてかわいそう」と言われているようなもの。
それとも、「あなたたちの努力が足りないから」と説教されている気分か。

『FUCTFULNESS』にも書かれていた。
世界は着実によくなっているのに、人々は過去の方がよかったと思いがちだと。
ピラミッドを造った古代エジプト人も「最近の若者は」という愚痴を落書きしていたそうだ。

脳の機能が低下してくると、新しいものを受け入れづらくなる。
だから、過去にすがりたくなる。
それはわかる。

でも、数の上で圧倒的に優位な「過去を生きた人たち」にお願いしたい。
数の上で圧倒的に弱者な「今しか生きられない人たち」へ、「今」に誇りを持てなくなる言葉を浴びせないでほしい。

「今、この場所」から考えられる大人がいい。
自分の昔を美化しないで。


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