【ワインの記録】Diolinoir "L'enfer de la Passion" 2019, Domaine Histoire d'Enfer
概要
生産地:スイス(ヴァレー州)
生産者:Domaine Histoire d'Enfer
ヴィンテージ:2019年
品種:Diolinoir
外観
深みのある紫がかったルビーレッドで、グラスの向こう側が見えないほど。粘性は中程度。
香り
開栓したての頃は煮た根菜のようなこもった匂いがする。還元臭か。時間とともにスミレや、シャルトリューズのようなスパイシーさと甘さを感じさせる香りが立ってくる。その後、スパイシーさや甘さは消えて、シダのような爽やかさやスモーキーさを伴うドライイチヂクのような香りなどの香りが開いてくる。
味わい
山葡萄あるいはまだ果肉の固いブルーベリーのような酸味とフレッシュな果実味が感じられ、野趣あふれる味わい。タンニンが豊富で麻のような舌触り。余韻に果実の甘味が続きそれをミネラル感と茎からきていると思われる苦味が引き締めている感じ。2日目になると酸味が落ち着いてタンニンが滑らかになり、生産者コメントにある洗練さが感じられるようになる。香りや味が時間が経つほど開いて複雑さを増してくるので、前日抜栓やデキャンタージュをすると一層美味しいかも。あるいはもう少し寝かせて熟成させると複雑さが増して洗練されそう、というポンテンシャルを感じます。
生産者のコメント
品種について
Diolinoir(ディオリノワール)は、Robin Noir(ロビン・ノワール)とPinot Noir(ピノ・ノワール)の人工交配で、1970年にピノ・ノワールの色を濃くするために、スイスのPully(ピュリ)の研究センタースイスでつくられました。その名前は、ヴァレー州でRouge de Diolly(ルージュ・ド・ディオリー)として知られていたロビン・ノワールを祖先に持つことに由来します。灰色カビ病に強く、力強く、フルボディのワインを生み、しばしばブレンドに使われます。(参考)