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【MEMO.17】思いを言葉にする

先日、荻窪の「寄港地」というお店に行ったとき、とある就活生に出会いました


彼は関西の学生で、出版社に入りたくて、面接の度に深夜バスでわざわざ上京していると話していました

ひょんなことから彼の就活相談に乗ることになったぼくは、ひとまず彼の「好き」について聞いてみたのです

詳細はあえて言いませんが、聞いた感想としては「最初はよくわからなかった」というのが本音です

自分が質問を繰り返していくうちにだんだん良くなって、後半のほうではだいぶ人となりが分かりました

ただ、面接ではここまで深掘ってくれることはないので、大変だろうな、と自分の過去を思い出しつつ感じました


自分も、今なおそうですが、思いや考えを言葉にするのが苦手です

感情が先走ってしまって、自分のなかにあるものをうまく整理し理屈づけることができず、自分にとっても相手にとって分かりづらい形でしか自分のなかに保存しておけないことが多くあります

学生時代はそんなに自分の思いや考えを相手に伝える機会が多いわけではないので、それでもいいや、と思ってそのままにしていました


ただ、僕が出版社に入りたいと思って就活を始めた際、その考えは改めざるをえなくなりました

なぜなら、就活の面接では、ひたすら自分が何者なのか、何が好きなのか問われ続けたからです


最初のころは本当に苦労しました

話す内容にまったく説得力がなく、思考の浅さがにじみ出てしまうものしか生み出せなかったからです


このとき色んな社会人の人と会ってアドバイスを受けたのが、「相手の立場に立ってみる」ということでした

相手がなぜこの質問をしているのか、どういうことを知りたくてこんな聞き方をしているのかを予測する

それを考えたうえで自分の思いを一つ一つ、丁寧に言葉に変えていく

すごく地味で地道だけど、それがとても大切な作業なのだと気が付きました


また、そうやって言葉にできたことは、行動にすることもできます

自分の中に目標を持つことができるようになって、ぶれずに一貫した意思決定ができるようになります


かの有名なマザーテレサの名言にも、こんな言葉があります

思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。

この言葉は、元々は歪んた思考や誤った考えをもっていることに対しての戒めの意味で使っているのだと思います

ただ、この言葉にもあるように、思考はいつか言葉となり、言葉はいつか行動になるのです

この行為自体は悪い行為ではなく、むしろ積極的に行っていく行為だとぼくは思います


自分の思考をしっかりと言葉に変えていけば、行動となって表に現れる

それが積み重なって習慣となり、人の性格や運命を変化させていくのです


だからこそ、自分がよくわからないと思っている人、面接などで内定をもらえない人などは、まず思いを丁寧に言葉に変えていく作業が必要なのではないでしょうか


人は簡単には変わらない生き物です

色んなルールやしがらみに縛られて生きています

自分でも気が付かないくらい、色んな価値観が中にしみこんでいて

すべてを把握している人は少ないのではないかと考えます


そんな自分を客観的にとらえ、運命や性格、習慣や行動を変えて

よりよい方向に歩んでいくためにも、

思いを言葉に変えていくことが求められるでしょう


自分もまだ自身の思考でうまく言語化できないところがあります

それでとても歯がゆい思いをしますが、こればかりは、焦っても仕方ないことだと思っています

ある日突然思いつくこともあれば、じーっと長く考え込んで、それでやっとこうではないかと見つかるものもあります

だから、じっくりと腰を据えて、自分の思いを、感情を、心の動きを観察する旅に出る必要があります


いつか自分が理想とする自分になるために

思いをちゃんと相手に伝えられるようになるために、

「言語化」をする努力をこれからもしていきたいです

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