#15 ボリビアでの在宅時間がつづきます。感染予防に?アンデスの薬草をとりいれてみた話。
2022年2月2日 miércoles
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昨日、久しぶりにオフィスに出勤してみると、コロナに感染したと聞いた同僚も出勤しており、みんなその余韻を感じさせ「ゴホゴホ」言いながら仕事していた。おお・・・。夕方からは、ワールドカップ、ボリビア×チリのゲームを、オフィスで鑑賞しながら仕事をするみんな。コースディレクターにプロジェクト進捗の確認をとり、私は帰宅。今日からまたしばらく在宅にすることに決めた。
感染予防には免疫力を高めることがやっぱり基本になると思うので、食べる、寝る、はしっかりと。在宅という環境も手伝って、料理の時間が増えた。茹でるのに時間がかかるお米とキヌアのパスタで、ツナ、キャベツ、オクラのペペロンチーノ。(たまにオクラも手に入る!)
ラパスでは高地(標高3600m)の影響もあり、夜になると疲れていて、かなり早い時間にベッドに入る習慣がついているので、睡眠は問題ない。いつもは豆乳バナナほうれん草のジュースですませる朝ごはんも、在宅になったいまは、簡単なものをつくって食べている。最近はチーズとスクランブルエッグを焼きつけた全粒粉の薄いパンに、ワカモーレ(アボカド、玉ねぎ、トマト、塩、レモンを絞って常備しているメキシコのディップ)をのっけて食べるのがお気に入り。おいしいコーヒーをいれて、季節のフルーツと一緒に、朝ごはん。
家にいるとコーヒーの消費量も増えるので、豆で買って、家で挽いて飲むようにした今週。こないだカフェで飲んだ、華やかなチョコの香りで後味がスッキリしたものを豆で購入した。250gで、50ボリ(=約830円)。
気分も上げながら、体が喜ぶものをしっかり摂る。
同じ作業をするのにもやっぱりオフィスで同僚の顔を見ながらの方がいいなーと思いながら、仕方ないので今は家で一人でできることをする。今週は、同僚に共有してもらった54ページの論文を黙々と読み込んでみた。丸一日かかったけど、デザイン関連の表現もいろいろと学べたのでよかった。やっぱり語学の勉強には、まず読んでインプットするのが大事だ、と実感。時間はかかるけど。
テレビをつけながら作業していて、不意にドラゴンボールが始まったりすると、どこにいるのかわからなくなる。歌はスペイン語になっているが原曲に忠実で、歌っている人の声も似てるので感心する。
完全な隔離生活ではないので買い物などには出かけている。ボリビアでは、感染予防にとにかくアルコール消毒が最強?と信じられているのか、お金にまでアルコールをびちょびちょにかけられる。財布に入れるまで、ヒラヒラと乾かしながら歩く。
伝統的に自然治療の文化も根強いボリビアなので、朝の情報番組でもコロナの感染予防に、と薬草が紹介されていた。国もその効果を認めているらしい。テレビでは Wira Wira[ウィラ ウィラ]という植物が紹介されていた。
人に会わない日々がつづくと、日本にいるのとさほど変わらない生活のように感じてくる。
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2022年2月5日 sábado
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今日は朝からいい天気で暖かい。午前中、久しぶりにプールへ泳ぎに行く。
子どものプール教室のようなものが端のレーンで行われていて、ちっちゃい子たちがバチャバチャしている。かわいい。
ボリビアでは水泳がメジャーなスポーツではないようで、いつ来てもけっこう空いている上に、ほとんどが家族連れで、泳ぐというより遊びに来ている感じ。豪快に飛び込みもしたりして。なので、大人もなんだか可愛らしい感じでバシャバシャしている。
一時間ほどプールで泳いだあと、サウナでゆっくり過ごす。するとサウナの中でおじさんに声をかけられ、その後30分ほど世間話をした。初見なのに、けっこう突っ込んだことまで聞いてくるなー・・・と思いながら、(仕事の話にはじまり、子どもはいるのか?子どもは欲しいのか?欲しいなら結婚する前に子どもを作ってもいいじゃないか、別に決まりはない。とか言われた・・・)久々にスペイン語で会話ができたのは、よかった。おじさんと一緒にミストサウナの方も入ってみたら、カモミールに蒸気を通していて、室内にいい香りが充満していた。(カモミールの蒸気もコロナ感染予防に効くらしい。科学的根拠はないみたいだが。)
そのあと、Calacoto[カラコト]というエリアまでバスで向かい、たまに寄るケバブ屋さんへ。目の前に、いろんな人の証明写真らしきディスプレイ?たぶん、常連さんたちだろう。ついつい見てしまう。
お腹を満たしたあと、カレーを作る際のコリアンダーを探しに、大型スーパーへ。外国人の多く住むこのエリアではきっと見つかるだろう、と、大家のエリカさんからのアドバイス。でも見つかったのはパクチーの葉っぱの粉末で、私が探しているものは結局見つからなかった。残念。
テレフェリコでSopocachi[ソポカチ]まで戻る。帰り道、エリカさんに教えてもらった本屋さんのウィンドウに、ボリビアの薬草が紹介されているであろう本を発見。
今度、開いているときにまた来よう。
今日は、健康食品店で Tarwi[タルウィ]のビスケットを買ってみた。タルウィとは、アンデスで栽培されているマメ科の植物で、日本ではルパン豆?として知られているのか??ルピナス属の一種だという。タンパク質が豊富で、必須アミノ酸を含むことからスーパーフードとして知られているらしい。アンデスで育つものの底力よ・・・興味が尽きない。
余談ですが、シャンプーもモリンガオイルのものを使うようになって、髪のまとまりが断然良くなりました。取り入れるもので、どこまで体が変わるのか、実験しようかな。と言いつつ、たまにジャンクなものも欲する私です。
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2022年2月6日 domingo
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午前中、食材の買い出しに、メルカド ロドリゲスへ。するとスパイスを売っているお店で、この二ヶ月間どのお店で聞いても見つからなかった、コリアンダーを発見!!昨日の今日なので、うれしさも倍増。さっそく二袋購入。
そして、ボリビアの薬草、Wira Wira[ウィラ ウィラ]を買いに、Mercado de Las Brujas[メルカド デ ラス ブルハス](=魔女の市場)へ行く。他にもどんな薬草が売られているのか見てみたかったという興味もある。
観光地でもあるこのエリアなので、ところどころ、こういったサインが用意されているみたい。これはボリビアの薬草を紹介する看板。この通りは薬草を売るお店が連なっているが、今日は日曜日なので開いているところがほとんどない。私はすぐそこのお店で遊んでいた子どもたちに「ウィラ ウィラある?」と聞いた。「ママー」と奥にいる、店主らしき彼らのママを呼んできてくれた。
「初めて飲んでみるんだけど、どうやって使うの?」と聞く私に「5分ほどお湯に浸して。カップ一杯でこれくらいの量ね。」と簡単に教えてくれた。家に帰り、さっそく飲んでみる。
落ち着く香りで、苦味などもなく思ったよりも飲みやすい。体が冷えていたのでホッとする。
道中、いつもと変わらず、寝ているお店の人を写真に収めていたのだが、人間と同じくらい、犬も堂々と道で寝ている光景を目にする。
そんな感じでこの週末は終了。日曜日の午後6時半、外は雹が降っている。
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ATSUKINO(アツキーノ)
2006年〜日本でグラフィックデザイナーとして働いた後、2013年に渡英。スコットランドの The Glasgow School of Art で修士号(Communcation Design: Graphic Design)を取得。帰国後はアートディレクター、キュレーターとしてデザインディレクションとともに現代アートの展示企画制作なども行う。海外での生活、旅を通じて得られる新たな表現や人との出会いが次の可能性につながると信じて動く、旅するデザイナーでありアーティスト。現在は南米のボリビア、ラパスにてJICAボランティア活動中。デザイン教育環境の改善にあたっている。
http://nakanoatsuko.com/
https://shadow-candle.com/