10月に読んだもの・見たもの
10月分のコンテンツ月報〜! あと表紙だけなんですけどそれだけ残して1週間くらい経っちゃったのでもう投稿することにします!
一覧は目次からどうぞ!
全体通してネタバレはしていないつもりで、どちらかというと読んでいない・見ていない方向けとして書いています。
10月は映像作品あまり見れなかったのが心残り。。。
小説:茉莉花官吏伝 十五 珀玉来たりて相照らす/石田リンネ
9月に漫画の続きから一気に9冊分くらい読んだ茉莉花官吏伝シリーズ、10月に新刊が出て自分的にはめちゃくちゃ嬉しいタイミングでした。
えーもう全部ネタバレになっちゃうので何も言いたくないな……笑 これから読む人に新鮮に読んでほしい気持ちが勝る。笑
9月とほぼ同じ内容ですがどんなお話かを紹介すると、一度見たものは全て覚えていられる、という特技を持った平民出身の主人公・茉莉花の成長物語です。若き皇帝(幼い皇太子の繋ぎとしての皇帝)との恋模様も描かれます。
茉莉花は後宮の宮女として働いていましたが、その「物覚えの良さ」を推されて女官になり、さらに若き皇帝に能力を見初められて科挙を受けて文官になります。
茉莉花に「覚えられるだけで上手くできるわけではない」と自己評価が低く、事なかれ主義で目立たないよう生きてきましたが、皇帝に茉莉花なら平民の女の子が自分の能力を信じて官吏を目指せる社会を切り拓いていけるかもしれない、という夢を持たされます。
その夢の実現に向けて、特別な功績をあげた者だけが皇帝から直々に与えられる禁色の小物を授けられた官吏になることを目指し(十五巻なのでもうもらっています)、内乱後の政権を立て直し中の隣国に向かったり、傭兵で有名で堅牢な国に諜報活動を試みにいったりと様々な課題に立ち向かうお話です。
少女小説とも分類されるのでしょうが、社会構造だったり政治だったりそういう話をゴリゴリに盛り込んでいるのが読み応えがあって好きです。
あっという間に読めてしまったので早くも次巻が楽しみ……!
小説:宝石商リチャード氏の謎鑑定 ガラスの仮面舞踏会/辻村七子
こちらもシリーズものの新刊で、そしてこちらもあっという間に読んでしまった……。
宝石商シリーズはこれまでにがっつり感想文を書いてまして、何ならマガジンにまとめています。
これまで書いた感想noteは3本で、1〜4巻、5・6巻、7〜10巻とまとめています。
1〜6巻が第一部、7〜10巻が第二部、そして短編集の11巻を挟んで12巻から最終第三部が始まっており、今回は13巻目です。
でも本当に本当に面白くて生きていく上で大切なことがたくさん書かれているのでめちゃくちゃおすすめです!
4月に職場の後輩に勧めたらゴールデンウィークで12巻まで+ファンブック+辻村先生のブログに上がっている小話全て読みましたって言われてびっくりした。笑
大学生の正義が酔っ払いに絡まれていたリチャードを助けるところからシリーズは始まるのですが、このリチャードは日本語が超堪能かつ絶世の美貌を持ち、宝石商を営んでいます。
正義は自分が所持していたルビーの鑑別をリチャードに依頼し、その件をきっかけに宝石店エトランジェでアルバイトを始めることに。
第一部の大筋はエトランジェを訪れるお客さんの謎を紐解いていくバディものであり、偶然出会い、雇用主とアルバイトという関係になった正義とリチャードが関係値を深めていくブロマンスでもあります。
13巻は12巻から1年以上待っての刊行だったのですが、読み終わるのが惜しいと思う間もなく続きが気になるままに&とっても読みやすい文体にまかせて読み進めて、あっという間に読み終わってしまった……。
第三部が最終章とのことなので終わらないで! という気持ちとアンビバレントですが、早く続きが読みたい……!
買った漫画リスト
紙で買った本がもしかしたら漏れてるかもですが、これで全部のはず。。。
ちなみに3月?に数え始めてから初めて20冊を切りました。普段が買いすぎ〜。
でもその分なんかめちゃ「濃い」並びって感じがします。あんまり大人買いをしなかったので、シリーズもので読み続けてるものが並びました。
ピックアップ:あことバンビ
今回ピックアップするのはHEROさんの「あことバンビ」!
8巻が最終巻でした。
pixivで更新されていた頃から追っていて、商業版単行本になるのが完結後に決まったのですがこれで刊行も終わってしまった……。寂しい……。番外編がちょくちょく更新されていたんですが、単行本完結後の最近にまた番外編がツイート(ポスト…)されててとっても嬉しかった〜。
1、2巻分がサイトやpixivで完結後も公開されています!
高校を中退して作家業を営んでいる小鹿悠(なのでバンビ)は、安い家賃目当てで幽霊が出るというぼろアパートに引っ越した先で自分が何者かわかっていない霊体の女の子・あこに出会います。
基本的に4コマ漫画で、あこの正体は何なのか、2人の関係性はどうなっていくのか、幽霊と人間はどうやってお互いと一緒にい続けられるのか、そういった謎が少しずつ解き明かされながら、バンビの家族や元クラスメイトたち、編集さんといった2人の周りの人物たちとの何気ない日常も描かれます。
「バンビはきっと/無意識に毎日を大切に生きている」というあこのモノローグがあるんですが、そういう穏やかな2人の日常が描かれながらも、何も確かさがないことによる刹那性とか不安定な感じがあって、雰囲気が大好きでした。
あとは何より絵柄が好き。かわいい!
余韻のある終わり方が本当に大好きで、pixivで読んだときも泣いちゃったんですけど今回も泣いてしまった……。2人は幸せなのに私が勝手に寂しくなっちゃったのか、2人の幸せに泣いてしまったのか、もう何でだかわからないんですけど……。
HEROさんは「読解アヘン」という個人サイトで堀宮をはじめとして漫画を描き続けていらっしゃいますが、どれも面白いのでおすすめです。すごい細やかな眼差しというか、こういう感情をすくって描いてくれるんだなあ、となる……人間観察の解像度が高いというか。
短編で上げられていたものが今度ツイ4で連載されるようでそちらも楽しみです。
展覧会:ジャム・セッション 石橋財団×山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン(アーティゾン美術館)
東京駅八重洲側にあるアーティゾン美術館、今年に入って抽象絵画の展覧会で初めて訪れましたが、建物自体が結構好きで、好きな美術館になりつつあります。
今回の展覧会はキービジュアルが気になっていて、矯正歯科で予定していた処置をやらないことになって爆速で終わってしまった日に行きました。
サンサシオンはカタカナだとピンと来ていなかったですがスペルはsensation、フランス語読みです。英語タイトルはDrawn to Irresistable Sensationなのでこちらを訳すと、抗えない感覚に身を任せる、という感じでしょうか。
五感や認識を揺らがすようなインスタレーションもありました。
山口晃さんのことは今回初めて知ったのですが、日本画×現代という感じでとても面白かったです。クリアファイル買っちゃった。
会期は11月19日までなので、気になってる方はぜひ!
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毎月音楽アーティストを取り上げて好きなところを言語化する、というコーナーを書いてたんですが、今月は一旦お休みにします。。。書けるほど好きって言えるアーティストがそろそろ尽きてきており……。
来月以降思いついたら2組以上書いていいことにします。
というわけで、10月分のコンテンツ月報でした。
11月も引き続き積読消化と、あと映像作品を見ることに力を入れていきたい!
それでは、ここまで読んでくださったあなたに感謝です。
ありがとうございました!