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M&A|条件付き買収対価|アーンアウト、セラーノート

今回はM&Aにおける条件付き対価について簡単に書いていきたい。条件付き対価は英語ではcontingent payment、もしくはcontingent considerationと言う。ここではアーンアウトおよびセラーノートについて、実際に日本企業による買収ないし売却案件で使用された事例を開示資料を見ながら追ってみることにする。


アーンアウト |Earn-out

アーンアウトとは、M&Aにおける価格調整のうちクロージング後の一定の事象・条件の発生・充足に基づき買手が売手に対して買収対価の一部を追加的に支払う手法を言う。

株式市場に公開しており株価が客観的に測定可能な上場会社の案件ではなく、非上場会社の案件 でよく見られ、買手と売手で価格目線のギャップがある際に(特に売手の目線が高いが、買手はそこまでの金額を出せない場合)、買手が一定の条件達成/実現の度合いに応じて支払うものである。
(例:大企業のカーブアウトやPEファンドの投資先の売却の案件等)

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