【大好評セミナーレポートを公開‼】若手社員とベテランの壁をなくす、オープンなコミュニケーション手法とは?
2022年7月末に実施し、全国から約80名のご参加をいただき大好評を博した掲題のウェビナーの内容を、レポートとして公開いたしました!
今後も定期的に同じテーマのウェビナーは実施していきますので、まずは本記事をご一読いただき、もっと知りたい!と感じていただいた方はぜひ最新回にご参加くださいね。
コミュニケーションに課題感を持つ組織は7割以上! 世代間ギャップの解消がカギ
エー・トゥー・ゼットは、従業員130名中の7割以上が外国人のメンバーとなり、大変珍しい環境です。社内コミュニケーションは英語と日本語のバイリンガルで、社員は社長も含め、ファーストネームでお互いを呼び合います。
外部の方がミーティングに参加された際に、このオープンな雰囲気に驚かれ、どうしたら自分の会社も活発なコミュニケーションが生まれるかとご相談を受けることが何度かありました。そこで、私たちは社内にある風土を体験していただくことそのものがオープンコミュニケーションのきっかけになるのでは、と考え、本セミナーをデザインしています。
社内コミュニケーションについての課題とリスク
「HR総研 社内コミュニケーションに関するアンケート2022」のデータでは「自社の社内コミュニケーションに課題がある」と全体の7割以上が答えています。また、「社員間のコミュニケーション不足は業務の障害になる」という質問には、9割以上がYesと答えていることが明らかになりました。
具体的な業務の障害の内容としては「迅速な情報共有(83%)」「部門間・事業所間の連携(70%)」「部署内のチームビルディング(69%)」「目指す方向への認識統一(64%)」と業務効率に直結するものがトップを占めていますが、続いて「精神的ストレスの軽減(60%)」、「業務へのモチベーション維持向上(56%)」、「エンゲージメント向上(56%)」など、ストレスや心理的安全性に関わってきているだろう項目も続いています。
また、「社内コミュニケーションに最も課題を感じる関係間」には経営層と社員がトップ(26%)、続いて部門間(17%)、部署内の課長とメンバー(12%)、部署内のメンバー同士(12%)となり、社内コミュニケーションは横よりも”縦間”に課題が多く感じられていることもわかります。
一方、ニッセイ基礎研究所「幸福度が高まると労働者の生産が上がるのか」2020の研究では、幸福度が高まると生産性が上がるというということが立証されています。つまり周りの人間関係がよくなれば、ミスも少なく生産性があがるということが明らかになっているのです。
まとめると、会社の生産性維持と優秀な人材確保のために活発なコミュニケーションは必須であり、コミュニケーションが停滞しがちなのは”縦層”であるといえます。つまり世代間コミュニケーションが問題解決への鍵だと、私たちは考えました。
社内コミュニケーション課題解決へのアクション
これまで述べた課題について、具体的なアクションを実際に解決した事例とともに3つ紹介します。
課題➀ 上司は理解したいと歩み寄るが、部下は話しづらさを感じている
龍谷大学の「新年度スタート」上司・部下1,000人「世代間ギャップ調査」2022のデータ結果より、上司は部下を理解したいと感じているが、部下は上司に対してその気持ちが薄く、話しづらいと感じていることがわかります。
これを解決するには、ビジネスの場で話しやすい雰囲気を作る必要があります。話しやすい雰囲気にはフランクなコミュニケーションが必須。その人の人柄に触れ、思わず笑顔になるようなトピックからフランクなコミュニケーションは生まれます。しかし既に固定された立場や日頃のやりとりの型が決まっている上司と部下間でいきなりフランクなコミュニケーションを取りましょうとなってもなかなか変化しづらいものです。
ここを打破するために、その関係性を思わず忘れるような非日常のシチュエーションを作ることを提案したいと思います。非日常のシチュエーションとは、例えば以前はよくあった社内ボーリング大会や懇親旅行などがそれにあたりますが、私たちは場所を選ばずに簡単に非日常のシチュエーションになるツールとして「英語」のアクティビティを実施してみることをおススメします。
英語のアクティビティを用いる3つのメリット
①母国語で使用している脳とは違う脳を使う
②相手の立場を気にする”忖度”を防ぐ
③英語の持っている特質を利用できる
以上3点が挙げられます。
①の第二言語を使う時は、母国語を話す時と違う脳の部位が働くといわれていますので、通常の頭の動きと変わってくることから非日常を作り出すことが可能です。
②は、単純に英語を話すことで余裕がなくなるので、相手が上司だとか部下だとか気にしていられなくなることが期待されます。
③の英語の特質については、例えば挨拶に必ず出てくる”How are you?“ は「あなたは今どんな状態なの?良くなければそれはどうしてなの?」と、いきなり内面をつくようなやりとりが必ずあり、”How was your weekend?” のようにプライベートでどんなことがあったか聞き合う習慣があることを利用することができます。
仕事場で英語を話すのではなく、仕事から離れた研修やイベントの場で「英語をアクティビティのツールとして使う」という認識なので、英語の超初心者でも取り組めます。
課題② 上司・部下とも本音が言えないと感じている
上司は部下に対して踏み込みにくいと感じていて、逆に部下は上司に対して話しづらいと感じているのが、悲しいですが現状です。
この状態が起こる理由は、お互いの立場が本音を出せずにいるからではないでしょうか。「上司にこれを言ったら評価される」「部下にそれを言ったら誤解される」と心配して一番言いたいことや聞きたいことを口に出せずにいるのです。これを解決するためには、上司も部下も等しく意見を言い合える環境設定をする必要があります。
この環境設定もやはり「やってみよう」だけはなかなか実現しません。実際ビジネスの場では先を急ぐ案件が多く、つい経験の多い上司がどんどん意見を言う。部下はそれにうんうんと頷くという構図が繰り返されてしまいます。
やはりビジネスの場から離れて、意見を言いあう練習・訓練をする必要があります。
「●●さんはどうですか?」「△△さんはどうですか?」と、時間をとって必ず全員が理由まで言えるようなディスカッションとしてのアクティビティを繰り返します。そうすると、いつもは意見を積極的に言わない部下の発言を聞くことができて、「普段は何も言わないからやる気がないと思っていたけれど、意外と深く考えているのだな」と気づき、ビジネスの場に帰っても意見を求める場面が出てきたりするでしょう。
そしてこの意見を出し合うアクティビティですが、是非ここでも英語を使ってみて欲しいと思います。理由としては➀と同じように、立場の意識や忖度を失くす目的もありますし、英語の特質に助けてもらうという理由もあります。
英語はYesかNo 自分の意見をしっかり言う型になっていますし、自分の意見を言う時もI think~だけでなく I think ~because ~と理由まで必ずつけるように促されます。
英語でのやりとりをするためにファシリテートに英語話者(ネイティブスピーカー)を入れることによって、彼らのオープンな雰囲気に助けられることも多々あります。
英語には「忖度」に対応する単語がありません。そもそも忖度という考えがない文化なのです。そういった彼らと一緒に話をすることによって、オープンコミュニケーションが促進されていくのです。
課題③ 上司部下ともに、価値観の違いをあきらめてしまっている
龍谷大学のデータでは、上司部下ともに、7割がお互いの価値観が違うとあきらめているのだそうです。
これにはお互いに「同じでないとうまくいかない」「同じでないといけない」というマインドがあるからだと考えられます。
この課題を払拭するためには、異質なものを受け入れるマインドが必要です。異質なものを受け入れるマインド作りには、まずは大きな違和感よりも小さな違和感から取り組んでみると受け入れやすくなります。
そして受け入れやすい違和感として外国文化を題材にすることを提案します。
例えば、皆さんの部下がチームでまだ仕事が片付いていないのに「私は残業しない主義だから」と定刻きっかりに帰っていったら恐らく違和感を持つと思います。
しかし、その相手が外国人であったらどうでしょうか?「そういう文化なのか それなら仕方ない、ではどうやってこちらの言いたいことをわかってもらおうか?」と考えるのではないでしょうか?
これは、同じ日本人に対しては「こうあるべき」という期待感が高い一方、文化が同じでないという認識のある外国出身の方に対しては、その期待感は薄いからです。
この感覚を、是非同じ日本人でも、考え方が違う方に対して持つことが、違いを受け入れる第一歩に繋がります。
外国人も、世代の違う人も、異文化。違っても仕方ないし、違っても悪くない。その人達とどうやっていこうか、と考える気持ちこそが、異文化理解となります。
3つの解決法をここまでご紹介しました。アクティビティワークについて、日本語で行うとなかなか上司部下の関係が崩れない、ロールプレイに乗り切れず温度差が出るといった結果をよくお聞きします。
対して英語でのワークになると、全く違う自分を演じやすくどんな層にも効果が出やすいという結果が出ています。英語で話すことは大変ですが、それによって意外な素の自分が出やすいといったことも英語をお使いの方は経験されているのではないでしょうか。
英語で行うことによって、もちろん英語スキルアップも期待されているという良さもありますし、違う世代を「異文化」として捉え、日本人同士でも文化が違う考えは、ダイバーシティマネージメントにも繋がっていきます。もっと進むと、異質なものや変わりゆくものを柔軟に取り入れて時代に対応していくDX化の基盤づくりともなっていくというような副次効果も期待されます。
エー・トゥー・ゼットでは、英語をツールにしたコミュニケーション円滑化を図るセミナー「グローバルビジネスコミュニケーション」を提供しています。
英語に全く自信がない(むしろ苦手)な層でも簡単な挨拶とやりとりで行えるアクティビティを、外国人講師と日本人講師がテンポよくリードします。英語に慣れてきた方たちには、ビジネスシチュエーションを想定したロールプレイを交える実践編や、異文化理解について多くカバーする内容までレベルやニーズに応じて内容を編成することが可能です。
英語での切り口は面白そうだが、何から取り組んで良いのかわからない、と感じられた企業さま、ご興味を持っていただいたご担当者さまは、是非下記までお問合せください。
お電話:0263-28-2366
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