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2024年11月の記事一覧
「型破りな教室」
映画『型破りな教室』公式サイト https://katayaburiclass.com/ 「私の学びを妨げる唯一のものは、私が受けた学校教育である」 The only thing that interferes with my learning is my education. アインシュタイン 教師もの(というジャンルがあれば)の映画の中で、 名作と呼ばれるものには 良い意味での定石があるように思う。 ・・・本当に好きな作品ですすぐに思い立つ名作が、 マット・デイモンとロビン・ウィリアムズの 「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」 グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち : 作品情報 - 映画.com https://eiga.com/movie/10725/ リチャード・ドレイファスの 「陽のあたる教室」 陽のあたる教室 : 作品情報 - 映画.com https://eiga.com/movie/48401/ などがその最たるもので 本作はその定石を見事に重ね合し作り上げた作品。 2011年、メキシコでの事実に基づくストーリー: メキシコの中でもその治安の悪さから 教育どころではない環境、設備、そして教師の意欲も低く当然のごとく子どもたちの学力は国内最低。 そこに意欲溢れる新任の教師が赴任し「型破りな」授業で生徒たちの心を掴む。 数々の試練にも折れず クラス全体の成績は驚くべく高まり 更にはそのうち10人は全国上位0.1%のトップレベルまで達した。 本国では2023年最高のヒット作となり サンダンス映画祭映画祭観客賞受賞。 監督・脚本・製作のクリストファー・ザラ 1974年、ケニア生まれ、グアテマラ在住 本作が長編2作目。 そして 主演の教師役を演じた エウヘニオ・デルベス アカデミー賞作品賞を受賞した 『コーダ あいのうた』(2021) で合唱部の顧問を演じたあの教師、です! コーダ あいのうた : 作品情報 - 映画.com https://eiga.com/movie/96041/ 子どもの未来、夢 そして本来彼らが持つ無限の可能性 それを生かすも閉ざさせるも教育だということを 見事に描いた作品です。 ありきたりな表現ですが、いいんです、定石を押さえたので。 そして エンドクレジット後にこの言葉が記される。 私の学びを妨げる唯一のものは、私が受けた学校教育である。 The only thing that interferes with my learning is my education. アインシュタイン 2024年12月20日 公開 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 今月試写した作品 「クラブゼロ」 映画『クラブゼロ』オフィシャルサイト https://klockworx-v.com/clubzero/ 2024年12月6日 公開 「フード・インク ポスト・コロナ」 映画『フード・インク ポスト・コロナ』公式HP https://unpfilm.com/foodinc2/ 2024年12月6日 公開 「大きな家」 映画『大きな家』公式 https://bighome-cinema.com/ 2024年12月6日 公開 「ホワイトバード はじまりのワンダー」 映画『ホワイトバード はじまりのワンダー』公式サイト https://whitebird-movie.jp/ 2024年12月6日 公開 「お坊さまと鉄砲」 「お坊さまと鉄砲」公式サイト https://www.maxam.jp/obousama/ 2024年12月13日 公開 「小学校~それは小さな社会~」 映画『小学校 〜それは小さな 社会 〜 』公式サイト https://shogakko-film.com/ 2024年12月13日 公開 「草原の英雄ジャロロフ~東京への道」 『草原の英雄ジャロロフ~東京への道~』公式サイト https://yengilmas-movie.com/ 2024年11月8日 公開 「キノ・ライカ 小さな町の映画館」 映画『キノ・ライカ 小さな町の映画館』公式サイト http://eurospace.co.jp/KinoLaika/ 2024年12月14日 公開 「型破りな教室」 映画『型破りな教室』公式サイト https://katayaburiclass.com/ 2024年12月20日 公開 「私の想う国」 映画『私の想う国』公式サイト https://www.uplink.co.jp/watashino/ 2024年12月20日 公開 「太陽と桃の歌」 映画『太陽と桃の歌』オフィシャルサイト https://taiyou-momo.com/ 2024年12月13日 公開 「不思議の国のシド二」 映画『不思議の国のシドニ』公式サイト https://gaga.ne.jp/sidonie/ 2024年12月13日 公開 「リュミエール!リュミエール!」 【リュミエール!リュミエール!】 | 第37回東京国際映画祭 https://2024.tiff-jp.net/ja/lineup/film/37004GLS03 2024年11月22日 公開
「お坊さまと鉄砲」
「お坊さまと鉄砲」公式サイト 12/13(金)ROADSHOW https://www.maxam.jp/obousama/ 戦争、今だからこそ、この映画を観てほしい。 ブータンの映画といえば なんといっても 「ブータン山の教室」 ブータン 山の教室 : 作品情報 - 映画.com https://eiga.com/movie/93667/ これはブータン出身の監督パオ・チョニン・ドルジ初監督作品にして 第94回アカデミーでブータン映画史上初となる国際長編映画賞ノミネートを果たした。 そして本作はそのパオ・チョニン・ドルジの第二作目となる。 舞台は 2006年、国民に愛され続けた国王が退位し民主化へ進むブータンの小さな村。 だか村人は民主化、選挙自体どういうことなのか知らず変化することに戸惑う。 そうした騒ぎを懸念した村の高僧が、なぜか次の満月までに銃を用意するよう若い僧に指示する。 銃を見たことすらない若い層は山を下り銃探しに奔走 同時に偶然にアメリカから来たアンティークの銃コレクターとの思いがけない駆け引きが展開する・・・。 ともかく、なぜ高僧が若い僧へ銃を探し出すように指示したのか、 その答えはラストに心地の良い展開結末が解明してくれる。 監督・脚本のパオ・チョニン・ドルジがただものではないことを、観る皆に示してくれている。 と書いてはいるがともかく彼のデータがない。 どうにか集めてみた。 監督・脚本 パオ・チョニン・ドルジ 1983年6月23日生まれ。作家、写真家、映画監督 で 『ブータン 山の教室』の監督ということ以外に出てこない。 また役者は 若いお坊さんが主演だと思うのだが その役を演じたのがタンディン・ワンチュックかタンディン・ワンチュック どちらかすらわからない。 どちらも調べても「出演作品:お坊さまと鉄砲」としか出てこない。 まっいいか、それでも、と思わせてしまうんだな、この作品は。 ともかく ヒューマニティーとユーモアに満ち 更に社会、世相風刺をこめた 第一級の作品であることは間違いない。 最後の最後に 若い僧が花園を(何故か)プロパンガスボンベを担いで歩いてゆく姿 それは花園を進むブッタの姿に見えた。 極楽試写会:外国賞ノミネート 2024年12月13日 公開 余談: 世界のマラソンに出ることをライフワークにしている僕ですが 2025年はブータン国際マラソンが3月1日開催なのでこの日は先約があり無理だが 再来年考えてみようかな。。。 更にブータンのマラソンと言えば 今年のパリ五輪。 最終日の女子マラソンで、最下位のランナーが生んだ光景が感動を呼んだ。 1位から遅れること1時間30分4秒で諦めずに完走したブータンの選手が海外メディアから称賛された。 今にも止まってしまいそうになったレース終盤には沿道の観客が次々と並走しエールをおくり 最後はゆっくりと走り、大歓声の中でフィニッシュした。記録は3時間52分59秒。自己ベスト。 じつは彼女はウルトラマラソンを専門とする26歳。
「ホワイトバード はじまりのワンダー」
映画『ホワイトバード はじまりのワンダー』公式サイト https://whitebird-movie.jp/ 「人間万歳」 深くて素晴らしくて書きたくなることが山積。 整理して書くので皆さんも整理して読んでください。 まず、本作には先立つ作品がある。 「ワンダー 君は太陽」 ワンダー 君は太陽 : 作品情報 - 映画.com https://eiga.com/movie/88159/ 原作はアメリカの作家 R・J・パラシオ デビュー作である「ワンダー」は全世界1500万部を超す大ベストセラーとなり、55言語に翻訳され、「ワンダー 君は太陽」と映画化もされた。 「ワンダー」は顔に障害を持つオーガスト少年が力強く、愛に満ちた姿を描くヒューマンドラマ。 因みに僕はこの本を読んだときにあまりにも感動して 周りの知人に片っ端から読むことを推薦した覚えがある。 ワンダー Wonder | R・J・パラシオ, 中井 はるの |本 | 通販 | Amazon https://www.amazon.co.jp/%E3%83%AF%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC-Wonder-R%E3%83%BBJ%E3%83%BB%E3%83%91%E3%83%A9%E3%82%B7%E3%82%AA/dp/459353495X/ そして 本作の原作もR・J・パラシオによる 「ホワイトバード」 前作でワンダーの主人公オーガストをいじめて学校を退学になったジュリアンの近況から始まる。 退学を経て新しい学校になじめないジュリアンにおばあちゃんが自分の物語を語りかける。 本作の主役はこのおばあちゃんサラ、彼女がが語る少女時代の想像を超える物語があった。 それは第二次世界大戦下でホロコーストを生き延びた少女時代が。 しかしそれは単に悲劇ではなく、人の人としての暖かさと愛情のある素晴らしい物語が。 そしてジュリアンは・・・。 『ワンダー 君は太陽』のプロデューサーたちが いじめた側の救済まで描かなければ「ワンダー」の真の世界観は完結しないという作者の決意に胸を打たれ 再集結して完成したのが映画「ホワイトバード」だったと。 サラ少女が過ごしたホロコーストの時代 本作での舞台はフランス。 当時フランスはナチスに占領されたということは周知だが 実はドイツと同様にフランス在住のユダヤ人も同じく迫害され投獄されアウシュビッツに送られた人も多いと 本作は教えてくれた。 そこで、サラをナチスから守ってくれたクラスメートのジュリアン。 彼もまた身障者でクラスではいじめにあっていたのだが。。。 サラとジュリアンの素晴らしいラブストーリであるとともに 取り巻く人々のヒューマンストーリが完成した。 サラがラストシーンでこう叫んだ「人間万歳」 主役の女優 ヘレン・ミレン エリザベス女王を演じた『クィーン』(07) クィーン : 作品情報 - 映画.com https://eiga.com/movie/33920/ でアカデミー賞®主演女優と いまさら説明は不要の大女優、僕は大好きだ! 特に本格的演技だけでなく ワイルド・スピードシリーズであのマッチョ、ジェイソン・ステイサムのママ役で大いに笑いを誘ったりとの幅もあるところ。 個人的に推しの作品は 『黄金のアデーレ 名画の帰還』(15)が記憶に深い。 クリムトが描いた世界的名画、「黄金のアデーレ」、それはナチスに奪われたのちに、本来の所有者が権利を奪還する実際に起こった裁判ストーリー 黄金のアデーレ 名画の帰還 : 作品情報 - 映画.com https://eiga.com/movie/81867/ 孫のジュリアン・アルバンス役のブライス・カイザーは 前作『ワンダー 君は太陽』でまさにあのいじめっ子ジュリアン役を演じた。 監督の マーク・フォースターは ジョニー・デップとケイト・ウィンスレットが共演したヒューマンドラマ『ネバーランド』(04) 007シリーズ第22弾『007 慰めの報酬』(08) ブラッド・ピット主演のゾンビ映画『ワールド・ウォー Z』(12) ディズニーの「くまのプーさん」を実写映画化した『プーと大人になった僕』(18)など 十分な実力派。 2024年12月6日 公開 極楽試写会映画大賞ノミネート!
「フード・インク ポスト・コロナ」
映画『フード・インク ポスト・コロナ』公式HP https://unpfilm.com/foodinc2/ 大事な事なので。 前作「フード・インク」は記憶に残っている人も多いだろう。 アメリカの農業問題、巨大食品企業の実態を暴き大ヒットし アカデミー賞の長編ドキュメンタリーにノミネートされた。 本作はその続編で、まさにコロナ禍であらわになった 超加工食品、巨大食品企業の流通システムによる労働問題や安定供給の稀薄性。 本当に目を覆う、目を見張る実態を再度明らかにしてくれている。 また、それだけではなく持続可能な農業に挑む農家や政治家の姿も描いてくれていることが こころの安堵にもなった。 そして 続けて観たのが 「『クラブゼロ』へようこそ」 映画『クラブゼロ』オフィシャルサイト https://klockworx-v.com/clubzero/ とても変な映画だが、、、 これはまさに 食品禍に対して 急進的(危険的)思想がもたらす ある意味サイコホラーとでもいえる。 ストーリーは 食することが自然崩壊、人間を破滅に導く、 究極は食べないこと、絶食をすることだと説く 栄養学の教師により 洗脳される高校生が破局の道へと進む。 フード・インクでの警鐘を 極端な視点で表演した作品。 変な言い方だが 二つを並べてみるとさらに見えてくることがあるのでは。 私見だが 僕は市民運動には常に行き過ぎた危険が伴っているという点が隠れていないかと 気を付けて見ている。 どこかの大統領ではないが 温暖化などないとか 自然破壊で熱帯雨林を壊滅させてもよい なんてことは微塵にも思っていない。 だからと言って 自分たちの行動をより知らしめるために ゴッホの絵にトマトスープをかけたりすることは言語道断。 また ずーーっと思っていたことなんだが 電気自動車が地球温暖化を止め 太陽光発電、風力発電が救世主のようなプロパガンダには???と。 実際、最近になって欧米では 電気自動車第一からHybridへ戻ってきている。 そうした考えの中 この本も読んでみた。 「SDGsの大嘘 (宝島社新書)」 SDGsの大嘘 (宝島社新書) | 池田 清彦 |本 | 通販 | Amazon https://www.amazon.co.jp/dp/4299029666 内容がすべて正しいとは思わないが 一つの考え方として 有効な本であると思う。 ともかく 決してむやみな流れにながされてしまうのではなく 自分の目や耳でちゃんと考えて判断していきたいと思う次第であります。 「フード・インク ポスト・コロナ」 「『クラブゼロ』へようこそ」 共に 2024年12月6日 公開