レオンが開く妄想本屋「みちくさ」
心踊る企画を発見したので参加してみようと思う。私レオンが店主となる妄想本屋さんここにて開店です。
コンセプト
ただ単に本を買ったり読んだりするだけではなく、社会復帰するための第一歩や引きこもり状態にあるひとへの居場所作りとなる本屋さん。本屋「みちくさ」は本を買ったり読んだりできる他に店主の私レオンとお話しすることもできる場所である。
店名「みちくさ」に込めた想い
道草を食うという言葉は目的地に行く途中で何か他のことに時間を使う様を表している。社会的に進むべきとされている道とは違う道を歩んでいる人たちにとって過ごしやすい時間を提供したい、そしてその人たちが望んだ時に元の道へと戻るサポートをしたいという想いから「みちくさ」と名付けた。
開業までの経緯
私自身精神疾患を患ってから引きこもり状態になっていた。家族の力を借りてようやく病院には行ける状態だった。病院の先生からは運動にもなるし、鬱々とした気分も晴れるから外に出た方がいいとアドバイスされていた。近くのカフェに行って15分だけでも時間を過ごすこともいいのではないかと言われた。しかし、そもそも外に出ることや人に会うことが怖かったのでその一歩はなかなか踏み出せなかった。
そんな私が定期的に外に出るきっかけとなったのが家族に連れられて行った近所にある図書館だった。
人もそこまで多くなく、静かな環境なので心がざわざわドキドキすることなくゆったりと時間を過ごせる場所だった。さらに、本を借りる時、返す時に司書の方と挨拶をしたり、ほんの少しだけお話しすることで、家族と病院以外の場で人とコミュニケーションを取ることができた。その経験を積み重ねていくうちに少しずつ外に出ることや人に会うことへの恐怖心が小さくなっていく変化を感じた。
まだその恐怖を完全に断ち切ったわけではないが、あの時に比べると大きく変化することができた。
この経験から、引きこもり状態にある時や社会復帰したいけどその一歩がなかなか踏み出せない時にふらっと寄れる居場所を作れたらいいなと感じた。
社会復帰という壁はとても高いのでその第一歩として家庭とは別に人と話せる場所を提供したい。人と話すことが難しくても、人がいる場所に赴いて、そこで本を読むだけでも人と関わることへの大きな一歩になる。本を買う時に行う小さなコミュニケーションだけでも「今日は人と話せた!」という大きな自信になることもある。
こんな本屋さん
出入口の右側にカウンターがあってそこで本を買うことができる。真ん中にあるアイランド状の本棚には私のオススメ本を置くことにする。
奥にはソファーが置いてあり、そこでお話できるようになっている。雑談でも人生相談でも何でも、人に何か話したいけどなかなか知り合いには話せないことを発散できる場になってくれると嬉しい。人と関わること、人の温もりなどを思い出す、知ることのできる場所になってくれると嬉しい。
その隣には黙々と本を読むスペースがある。この本屋さんに来たけれど、まだ人と話すことはハードルが高いという人向けにここで買った本や持ち込んだ本を読む場所を提供したい。仕切りがあるので人の目もそこまで気にならないと思う。
こんな本を置きたい
ここに訪れる人は様々な事情を抱えていると思うのでどんな本が読みたいか、またはどんな本が読めるか聞きながら取り揃えていきたいとは感じている。他にもその人たちが書き留めた文章などもZineなどの形で置けたらいいなと考えている。
私自身は抑うつ状態が酷い時には本が読めない時期があった。そんな中でも読むことができた本たちを置きたい。以下その中の主な本になります。
終わりに
元々構想していたアイデアだったのでスラスラと文章が書けてとても楽しかった。実際にこのような場所が家の近くにできたら足を運びたいなとも感じた。本が持つ力と人が持つ力を最大限に発揮できる誰かの心の居場所ができたらいいなと思う。病気やいじめなど様々な理由によって社会活動から弾き出されてしまった人たちが再び自分に自信を取り戻し、人と関わるきっかけになる場所が増えたら少しだけ優しい世界になっていくだろう。こんな素敵な機会をくれたメディアパルさんに感謝します。ありがとうございます。