何でも嫌う人,何でも好む人
突然ですが,次のことがどれくらい「好き」だと自分で思いますか?1点から7点までの7段階で答えてください。
1=まったく好きではない,2=好きではない,3=やや好きではない,4=どちらともいえない,5=やや好き,6=好き,7=とても好き
(1) 建物
(2) 自転車
(3) キャンプ
(4) カヌー
(5) 冷たいシャワー
(6) クロスワードパズル
(7) チェス
(8) 統計
(9) タクシー
(10)ラグビー
合計得点は10点から70点になりますので,10で割ってください。何点でしたか?
何でも嫌う人
世の中には,基本的に何に対しても「好ましく」感じやすい人と,「嫌い」と感じやすい人がいるという話があります。
皆さんはどちらの方でしょうか。
こういったことは,「どちらか」になるわけではないのです。大多数の人は「どちらでもない」人なのです。極端に「何でも好き」な人や,「何でも嫌い」な人というのはそうそういるわけではありません。
それは,身長が極端に高い人や極端に低い人がそんなに多くないのと同じことです。
得点は?
では,先ほどの得点は何点になったでしょうか。ただ,これは論文から項目の一部だけを抜き出したものですので,正確な測定になるわけではないことは先に断っておきます。
日本でどれくらいの得点になるのかはわかりません。が,下で紹介するアメリカの研究では,(もっと数多くの項目を調査で用いてはいますが)おおよそ平均点は4点くらい,標準偏差は0.7くらいになっていました。
ということは,得点が3点を下回った人は,じゅうぶんに「何でも嫌う傾向の人」,得点が5点を上回った人は,じゅうぶんに「何でも好きな傾向の人」と考えても良さそうです。
特性的態度
このような,基本的に何でも嫌う人,何でも好きな人を扱った論文がこちら(Attitudes without objects: Evidence for a dispositional attitude, its measurement, and its consequences.)です。
この論文で作成された尺度が,特性的態度尺度(Dispositional Attitude Measure; DAM)と呼ばれるものです。
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